穴ぐさ傾向と対策
阪神JFは早生まれの馬に注目!
先週(11月30日~12月1日)の穴ぐさは[3.5.9.100](複勝率14.5%)で、複勝回収率が114%でした。ただ、④~⑤着が20頭と多く、ワンパンチが利かないケースも多くなってしまいました。
チャンピオンズCは1~3番人気が①~③着を占める堅い決着で、3歳馬のクリソベリルが好位のインから抜け出す、鮮やかな勝利でしたね。優勝したクリソベリルと②着のゴールドドリームはともにノーザンファーム生産のゴールドアリュール産駒で、これで同牧場の生産馬は今年のJRA平地G1で20戦16勝となりました。
もう見飽きたかもしれませんが、懲りずに今年のJRA平地G1に関するデータを載せましょう。今回はダートの2レース(フェブラリーS、チャンピオンズC)も含めました。
【2019年のJRA平地G1】
枠順 | ノーザンファーム生産の 1~3番人気 |
ノーザンファーム生産の 4番人気以下 |
ノーザンファーム以外 の生産馬 |
1枠 | [2.1.1.3] | [0.0.0.3] | [1.2.1.20] |
2枠 | [0.0.2.4] | [1.0.1.10] | [1.1.4.12] |
3枠 | [4.1.0.2] | [3.0.1.7] | [0.1.0.19] |
4枠 | [1.0.0.2] | [0.1.0.13] | [2.4.2.14] |
5枠 | [0.0.0.3] | [0.1.1.9] | [0.3.0.23] |
6枠 | [1.1.1.2] | [0.0.1.10] | [0.0.0.24] |
7枠 | [2.0.3.1] | [0.1.0.12] | [0.1.1.29] |
8枠 | [2.0.0.1] | [0.1.1.14] | [0.1.0.31] |
今年のJRA平地G1での優勝馬(20頭)は、12頭がノーザンファーム生産の1~3番人気で、4頭がノーザンファーム生産で4番人気以下ながら2~3枠だった馬で、残りの4頭がノーザンファーム以外の生産で1~4枠だった馬です。
今年の残す該当レースは、阪神JF、朝日杯FS、有馬記念、ホープフルSで、どうせならこの傾向は継続されてほしいですね。
今週末の阪神JFには19頭が登録していて、そのうちノーザンファームの生産馬は3頭です。オータムレッド、リアアメリア、レシステンシアで、2戦2勝のリアアメリアとレシステンシアは上位人気の可能性が高そうです。
今年は先週までで2歳の芝重賞が11レース行われ、優勝馬は1~6番人気でした。ただ、1番人気が6勝を挙げている一方、2番人気は勝てていないんですよね。
【2019年の2歳芝重賞】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [6.1.1.3] |
2番人気 | [0.6.2.3] |
3番人気 | [2.3.3.3] |
4番人気 | [1.0.2.8] |
5番人気 | [1.0.1.9] |
6番人気 | [1.0.0.10] |
7番人気以下 | [0.1.2.59] |
複勝率は、1番人気も2番人気も3番人気も72.7%で同じですが(つまり③着以内に入った合計頭数は同じ)、2番人気は勝ち切れていません。この傾向は阪神JF・朝日杯FSと続くでしょうか。
2歳の芝重賞11レースのうち、1600m以上だったのは7レースで、この7レースでは早生まれの馬の好走が目立つので、そのことも覚えておくと良いかもしれません。
【2019年の2歳芝重賞】
生まれ | 1200~1400m | 1600~2000m |
1月生まれ | [0.0.0.1] | [1.1.1.3] |
2月生まれ | [1.1.2.9] | [4.3.2.15] |
3月生まれ | [2.1.1.19] | [0.2.2.15] |
4月生まれ | [1.1.1.10] | [2.0.2.15] |
5~6月生まれ | [0.1.0.3] | [0.1.0.5] |
1600m以上の重賞では、7レースのうち5レースを1~2月生まれの馬が制しています。阪神JFでも各馬の誕生日をチェックして、早生まれの馬をマークしておくと良いのではないでしょうか。
ちなみに、今年の2歳芝重賞では11レースのうち6レースでノーザンファームの生産馬が優勝していて、いずれもひと桁馬番でした。
【2019年の2歳芝重賞でのノーザンファーム生産馬】
馬番 | 着別度数 |
ひと桁馬番 | [6.4.5.11] |
ふた桁馬番 | [0.1.0.5] |
該当の11レースのうち7レースが12頭立て以下で、14頭立て以上が4レースという面も影響しているのでしょうが、ノーザンファーム以外の生産で優勝した馬も含めて、勝利した11頭はすべて馬番10番以内だったんですよね。今年のJRA平地G1の傾向を考えても、上位人気に推されるか、内目の枠が良さそうに思われるので、どうぞご注目ください。
12月7日~8日に行われる3場(中山、阪神、中京)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
12月7日~8日
場所 | 芝 |
中山 | Aコース・2週目 |
阪神 | Aコース・2週目 |
中京 | Aコース・2週目 |
12月7日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 黒松賞 | [1.2.2.28] |
中山10R | アクアラインS | [2.0.3.33] |
中山11R | 師走S | [0.2.2.32] |
阪神9R | エリカ賞 | [0.0.1.1] |
阪神10R | 境港特別 | [2.0.0.7] |
阪神11R | リゲルS | [0.0.1.17] |
中京10R | つわぶき賞 | [0.0.1.31] |
中京11R | 中日新聞杯 | [1.3.2.32] |
中京12R | 鳥羽特別 | [0.3.1.24] |
12月8日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | チバテレ杯 | [3.0.1.11] |
中山10R | 常総S | [1.0.3.11] |
中山11R | カペラS | [0.1.2.30] |
阪神9R | オリオンS | [0.0.1.18] |
阪神10R | 堺S | [0.2.1.15] |
阪神11R | 阪神JF | [0.1.3.35] |
阪神12R | 妙見山特別 | [0.0.1.8] |
中京10R | 浜名湖特別 | [0.0.2.16] |
中京11R | 飛騨S | [1.0.1.12] |
中京12R | 栄特別 | [0.0.0.18] |
☆注目レース☆
常総S(3勝クラス、中山芝1800m)
常総Sでの穴ぐさは[1.0.3.11](複勝率26.7%)で、複勝回収率は163%です。一昨年はカレンリスベットが10番人気で③着に入り、昨年はウインファビラスが7番人気で優勝しました。
馬券に絡んだ4頭は5~8歳で、馬番1~4番の内枠でした。4頭のうち3頭が父サンデー系で、同じく4頭のうち3頭は父か母父がグレイソヴリン系です。4頭は中山芝の特別競走で③着以内に入ったことがあったので、内枠に入った中山実績馬をマークしておきましょう。
☆注目レース☆
チバテレ杯(2勝クラス、中山ダート1800m)
チバテレ杯での穴ぐさは[3.0.1.11](複勝率26.7%)で、複勝回収率は121%です。ダート1800mの時に限ると[2.0.0.7](複勝率22.2%)で、近2年で連勝しています。
ダート1800mで勝利を収めた2頭は父か母父がミスプロ系の3~5歳馬でした。どちらも前走が秋の東京ダートで掲示板外に敗れていましたが、中山ダート1800mでの連対実績があったので、コース実績馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
境港特別(2勝クラス、阪神芝2200m)
境港特別での穴ぐさは[2.0.0.7](複勝率22.2%)で、複勝回収率は134%です。
このレースで勝利を収めた2頭は前走が馬券圏外でしたが、いずれも1800m戦でした。2頭は芝2400m以上での連対歴があったので、前走が距離不足で敗れた馬が侮れないでしょう。2頭は中4週以内の臨戦で、どちらも過去に阪神芝の内回りコースで③着以内に入ったことがありました。
☆注目レース☆
浜名湖特別(2勝クラス、中京ダート1800m)
浜名湖特別での穴ぐさは[0.0.2.16](複勝率11.1%)で、複勝回収率は103%です。ダート1800mの時に限ると[0.0.2.13](複勝率13.3%)で、昨年はドゥリトルが8番人気で③着に入りました。
ダート1800mで③着に食い込んだ2頭はひと桁馬番の3歳馬で、父か母父がノーザンダンサー系でした。どちらも前走が掲示板外でしたが、2走前に勝ち鞍を挙げていたので、若い馬は前走着順だけで評価を下げ過ぎないようにしましょう。
■ちなみに…■
阪神JFでの穴ぐさは[0.1.3.35]、カペラSでは[0.1.2.30]、中日新聞杯では[1.3.2.32]です。過去10年で7番人気以下で③着以内に入った馬は、阪神JFが6頭、カペラSが10頭、中日新聞杯が8頭です。
阪神JFで激走した6頭のうち4頭は穴ぐさで、同じく6頭のうち4頭は前走が芝1400mでした。6頭のうち4頭は前走が①着で、残りの2頭は前走が芝重賞で5番人気以内で④~⑤着でした。
6頭のうち4頭は母父がネイティブダンサーの系統で、それ以外の2頭は母父がグレイソヴリン系でした。2011年以降の激走馬5頭は父がサンデー系かノーザンダンサー系なので、そのような配合馬に注意しましょう。
カペラSで激走した10頭は牡馬で、そのうち8頭が4~5歳で、同じく10頭のうち8頭がふた桁馬番でした。10頭のうち9頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、前走から距離を短縮された馬が6頭いるので、前走で1400m以上を走っていたタイプも侮れないでしょう。
中日新聞杯で激走した8頭のうち、新装後の中京芝2000mで激走した馬は6頭で、その6頭は5~7歳の牡馬でした。6頭のうち5頭は父か母父がサンデー系で、2014年以降の5頭はふた桁馬番でした。6頭のうち5頭は中京芝か東京芝の2勝クラス(1000万)以上で勝利実績があったので、左回りでの実績を確認しておくと良さそうです。