穴ぐさ傾向と対策
皐月賞も父サンデー系の関東馬が!?
先週(4月11日~12日)の穴ぐさは[5.3.8.105](複勝率13.2%)でした。重賞で7番人気以下の馬が馬券に絡んだものの、穴ぐさに指名しきれず、すみませんでした。
今週末は皐月賞が予定されていますが、今年の芝2000m重賞での穴ぐさは[1.1.3.13](複勝率27.8%)で、堅い決着となった弥生賞と大阪杯以外の4レースでは穴ぐさが馬券に絡んでいます。皐月賞は穴ぐさの激走率が高い【注目レース】でもあるので、巻き返せるように頑張ります。
桜花賞は重馬場でもレシステンシアとスマイルカナがペースを緩めず引っ張って、厳しい展開になりましたが、唯一デアリングタクトが差し込んで、見事な勝ちっぷりでしたね。デアリングタクトは2戦2勝で、どちらも松山騎手とのコンビでしたから、やはりジョッキーとの相性が重要だったのではないでしょうか。
先週のこのコーナーでは、現3歳世代の牝馬限定重賞においては、前走①~②着で騎手が継続騎乗した馬の成績が良いことを記しました。ただ、それはあくまで牝馬限定重賞での話で、現3歳世代の重賞でも牡牝混合戦だとそんなこともありません。
【現3歳世代の芝重賞】
人気 | 2019年 | 2020年 |
1番人気 | [8.1.1.4] | [0.6.3.6] |
2番人気 | [0.7.3.4] | [6.2.2.5] |
3番人気 | [2.4.4.4] | [2.0.1.12] |
4番人気 | [2.0.2.10] | [1.4.1.9] |
5番人気 | [1.0.1.12] | [1.2.1.11] |
6番人気 | [1.1.0.12] | [2.0.1.12] |
7番人気以下 | [0.1.3.85] | [3.1.6.98] |
【現3歳世代の芝重賞】
条件 | 騎手が継続騎乗 | 騎手が乗り替わり |
牡牝混合戦 | 勝率5.8% 連対率14.9% 複勝率22.3% |
勝率11.2% 連対率19.0% 複勝率28.4% |
牝馬限定戦 | 勝率9.5% 連対率12.7% 複勝率23.8% |
勝率4.2% 連対率14.1% 複勝率16.9% |
人気別成績と騎手に関するデータを載せましたが、今年の3歳限定重賞では相変わらず1番人気が勝てていません。牝馬限定重賞は騎手が継続騎乗した馬の方が勝率が高いものの、牡牝混合重賞はその逆で、騎手が乗り替わった馬の方が勝率・連対率・複勝率ともに高くなっています。
現3歳世代の牡牝混合重賞では、関東馬と関西馬の成績が次のようになっています。
【現3歳世代の牡牝混合芝重賞】
所属 | 2019年 | 2020年 |
関東馬 | [3.1.4.42] 勝率6.0% 連対率8.0% 複勝率16.0% |
[7.4.5.29] 勝率15.6% 連対率24.4% 複勝率35.6% |
関西馬 | [8.10.7.53] 勝率10.3% 連対率23.1% 複勝率32.1% |
[2.5.4.45] 勝率3.6% 連対率12.5% 複勝率19.6% |
2歳時の昨年は関西馬優勢だったんですが、今年に入ってからは一転して関東馬が優勢です。今年の牡牝混合の3歳重賞(9レース)で関西馬が勝利したのは、関東馬の出走がなかった毎日杯(サトノインプレッサ)と関東馬が1頭だけだったきさらぎ賞(コルテジア)で、7レースで関東馬が勝っているんですよね。
関東馬の中でどんなタイプがよく好走しているかと言うと、血統で次のように分けることができます。
【2020年の現3歳世代の牡牝混合芝重賞での関東馬】
父系 | 着別度数 | 勝率 連対率 複勝率 |
父サンデー系 | [6.2.2.10] | 勝率30.0% 連対率40.0% 複勝率50.0% |
父がサンデー系以外 | [1.2.3.19] | 勝率4.0% 連対率12.0% 複勝率24.0% |
今年のレースに限ると、父サンデー系の関東馬が圧倒的な好成績です。今年の牡牝混合の3歳重賞9レースのうち、8レースで該当馬が出走し、きさらぎ賞以外の7レースで連対しています(そのうち6レースで優勝)。
今年の皐月賞には、昨年の最優秀2歳牡馬であるコントレイルが休み明け(3ヶ月半ぶり)で出走してくる予定ですが、父サンデー系の関東馬がどんなレースを見せるでしょうか。ご注目を!
4月18日~19日に行われる中山、阪神、福島の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
4月18日~19日
場所 | 芝 |
中山 | Bコース・3週目 |
阪神 | Bコース・3週目 |
福島 | Aコース・2週目 |
4月18日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山9R | 山藤賞 | 出走ナシ |
中山10R | 下総S | [1.0.1.27] |
中山11R | 中山グランドジャンプ | 出走ナシ |
中山12R | 利根川特別 | [2.0.3.26] |
阪神9R | 蓬莱峡特別 | [0.0.3.14] |
阪神10R | 陽春S | [0.1.3.34] |
阪神11R | アーリントンC | [1.3.3.24] |
福島10R | 雪うさぎ賞 | [1.1.2.28] |
福島11R | ラジオ福島賞 | [2.2.1.27] |
福島12R | 川俣特別 | [1.3.0.13] |
4月19日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
中山8R | 隅田川特別 | [2.0.1.26] |
中山9R | 鹿野山特別 | [1.3.2.18] |
中山10R | 京葉S | [1.2.6.24] |
中山11R | 皐月賞 | [2.3.1.33] |
中山12R | 春興S | [0.0.3.15] |
阪神9R | 山陽特別 | [0.2.1.22] |
阪神10R | 御堂筋S | [0.2.1.14] |
阪神11R | アンタレスS | [2.0.1.35] |
福島10R | 医王寺特別 | [2.2.0.28] |
福島11R | 福島民報杯 | [2.2.4.26] |
福島12R | 奥の細道特別 | [1.1.1.19] |
☆注目レース☆
皐月賞(G1、中山芝2000m)
皐月賞での穴ぐさは[2.3.1.33](複勝率15.4%)で、複勝回収率は151%です。昨年は1~4番人気が①~③着を占める堅い決着でしたが、近10年のうち6年では8番人気以下の馬が馬券に絡んでいるレースなので、今年は穴馬の出番があってほしいものです。
過去10年の皐月賞では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、中山での8頭は馬番7番より外枠です。9頭は前走が芝1800~2000mのOPで、中山での8頭は前走が④着以内でした。その8頭のうち7頭は前走が4角5番手以内だったので、前走のレースぶりをチェックしておきましょう。
2014年以降に中山で激走した7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系で、母父か母母父か母母母父がナスルーラの系統でした。同じく7頭のうち6頭は前走時馬体重が470~500kgで、中型タイプがよく穴を開けています。
☆注目レース☆
アーリントンC(G3、阪神芝外1600m)
アーリントンCでの穴ぐさは[1.3.3.24](複勝率22.6%)で、複勝回収率は170%です。昨年はカテドラルが7番人気で②着&トオヤリトセイトが11番人気で③着に入る【穴ぐさダブル】でした。
カテドラルは5枠10番、トオヤリトセイトは6枠11番での激走で、その2頭を含めて過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、そのうち8頭が馬番8番より外枠でした。2015年以降に激走した7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系です。
激走した9頭のうち、前走が④着以下だった4頭は前走が重賞で、前走が③着以内だった5頭は重賞以外でした。前走が重賞以外で③着以内だった5頭は、前走が1~5番人気でメンバー中3位以内の上がりを使っていたので、そのようなタイプをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
京葉S(OP特別、中山ダート1200m)
京葉Sでの穴ぐさは[1.2.6.24](複勝率27.3%)で、複勝回収率は129%です。昨年はアポロノシンザンが①着&ドリームドルチェが②着という【穴ぐさワンツー】でした(6&4番人気でしたが)。
③着以内に入った9頭のうち奇数馬番だった馬は1頭で、8頭が偶数馬番で、7頭は5~8枠での偶数馬番でした。9頭のうち8頭は馬体重が480kg以上で、5頭は500kg以上だったので、偶数馬番の大型馬が侮れないでしょう。
☆注目レース☆
福島民報杯(OP特別、福島芝2000m)
福島民報杯での穴ぐさは[2.2.4.26](複勝率23.5%)で、複勝回収率は135%です。
馬券圏内に入った8頭のうち6頭は関西馬で、8頭のうち5頭は6歳以上の馬でした。8頭のうち7頭は芝OPで③着以内に入ったことがあり、6頭は芝重賞での馬券圏内もあったので、実績あるベテランをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
鹿野山特別(2勝クラス、中山芝2000m)
鹿野山特別での穴ぐさは[1.3.2.18](複勝率25.0%)で、複勝回収率は166%です。
馬券に絡んだ6頭は4~6歳の関東所属の牡馬で、父か母父がサンデー系かノーザンダンサー系です。6頭は前走が④着以下で、2013年以降の5頭は前走が1800mだったので、距離延長馬に妙味がありそうです。
☆注目レース☆
蓬莱峡特別(2勝クラス、阪神芝外1800m)
蓬莱峡特別での穴ぐさは[0.0.3.14](複勝率17.6%)で、複勝回収率は117%です。昨年はノストラダムスが7番人気で③着に入りました。
③着に入った3頭は父か母父がサンデー系の4~5歳馬で、前走が阪神&京都の芝1800mで掲示板外に敗れていましたが、休み明け初戦~2戦目で③着に入っているので、フレッシュさが感じられる若い馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
川俣特別(1勝クラス、福島芝1800m)
川俣特別での穴ぐさは[1.3.0.13](複勝率23.5%)で、複勝回収率は125%です。昨年は【A】評価だったホウオウジャンプが10番人気で②着に入り、近3年で連対圏に入っています。
連対した4頭は4~5歳で、父か母父がサンデー系でした。4頭は馬番9~12番で、いずれも前走が掲示板外でしたが、そのうち3頭は前走でメンバー中2位以内の上がりを使っていました。真ん中から外枠に入った差しタイプの巻き返しに注目しましょう。
■ちなみに…■
アンタレスSでの穴ぐさは[2.0.1.35]です。過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が2頭だけで、堅い決着の多いレースと言えます。
6番人気以下まで範囲を広げると、過去10年で5頭が馬券に絡んでいて、その5頭は4~6歳で、父がサンデー系かミスプロ系です。5頭のうち4頭は前走が馬券圏外でしたが、5頭はいずれも2~3走前に③着以内の好走歴があったので、前走内容で評価を落とされている馬をチェックしておきましょう。