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穴ぐさ傾向と対策

東京新聞杯もきさらぎ賞もノーザンダンサー系がカギ!?


先週(1月28日~29日)の穴ぐさは[4.10.10.89](複勝率21.2%)で、複勝回収率が126%でした。シルクロードSでは【C】評価だったファストフォースが10番人気で②着に食い込みました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!

1月の穴ぐさは[26.32.32.429](複勝率17.3%)という成績で、単勝回収率が161%となりました。評価別の成績は次の通りです。

【2023年の穴ぐさ】
評価 着別度数 勝率
連対率
複勝率
単勝回収率
A [9.14.14.145] 4.9%
12.6%
20.3%
91%
B [9.6.10.154] 5.0%
8.4%
14.0%
108%
C [8.12.8.130] 5.1%
12.7%
17.7%
301%

複勝率がいちばん高いのは【A】ですが、勝率は【C】がいちばん高く、単勝回収率も【C】301%と非常に高くなっています。穴ぐさ内での評価を改善できればもっと良いのでしょうけれど……、先週も【C】がいい仕事をしていたので、今週末以降も引き続き【C】も侮らないでいただければと思います。

先週のシルクロードSを制したのはナムラクレアで、同馬はミッキーアイル産駒で馬番2番でした。先週のこのコーナーでは、昨年以降の中京芝1600m以下の重賞で馬番10番以内の父サンデー系がよく勝っていることをお伝えしましたが、その傾向通りでしたね。

次回の中京芝1600m以下での重賞は、3月18日のファルコンS(1400m)で、その翌週(3月26日)に高松宮記念(1200m)が予定されています。真ん中から内枠の馬に有利に働く傾向が続くのか。開催最終週となる今週末、そして、3月11日から始まる開催でも、注目するようにしましょう。

今週末の中京では、きさらぎ賞(芝2000m)があります。現3歳世代による芝2000mの重賞は、1月15日に京成杯が行われ、優勝したのは父キタサンブラック×母父Motivatorという配合のソールオリエンスでした。現3歳世代の芝1800~2000mの重賞はこれまでに5レースあり、連対圏に入ったのは次の馬です。

【現3歳世代の芝1800~2000mの重賞】
レース ①着
②着
母父
京成杯 ①着ソールオリエンス
②着オメガリッチマン
キタサンブラック
イスラボニータ
Motivator
ディープインパクト
ホープフルS ①着ドゥラエレーデ
②着トップナイフ
ドゥラメンテ
デクラレーションオブウォー
オルフェーヴル
スピニングワールド
京都2歳S ①着グリューネグリーン
②着トップナイフ
ラブリーデイ
デクラレーションオブウォー
スペシャルウィーク
スピニングワールド
東スポ杯2歳S ①着ガストリック
②着ダノンザタイガー
ジャスタウェイ
ハーツクライ
Curlin
Tale of the Cat
札幌2歳S ①着ドゥーラ
②着ドゥアイズ
ドゥラメンテ
ルーラーシップ
キングヘイロー
ディープインパクト

父・母父の欄は、ピンク色がサンデー系、黄色がミスプロ系、赤色がノーザンダンサー系で、連対圏に入った10頭はすべて父&母父がこの3系統の馬です。

5レースすべてで父か母父がサンデー系の馬が連対していて、5レースすべてで母父がノーザンダンサー系の馬が連対しているとも言えます。今年のきさらぎ賞は登録馬が10頭で、そのうち父か母父がサンデー系の馬は7頭いますが、母父がノーザンダンサー系の馬はオープンファイアだけなんですよね。同馬は父ディープインパクト×母父Ghostzapperという配合で、デビュー勝ちが中京芝2000mだったので、重賞の舞台でどんな走りを見せてくれるか、楽しみですね。

なお、中京芝の特別競走は先週に4レースありましたが、勝ったのはいずれもマイナス体重ではなかった馬でした。

【2023年1月の中京芝の特別競走】
馬体重 着別度数
マイナス体重 [0.10.6.54]
前走と同体重 [4.3.2.19]
プラス体重 [15.6.11.81]

今年1月の中京芝の特別競走では、マイナス体重の馬が未勝利ですから、引き続き、馬体重の変動には注意しましょう。

東京では、古馬の芝1600m重賞・東京新聞杯が予定されています。古馬混合の芝1600mの重賞は年始に京都金杯があり、勝ったのはイルーシヴパンサー(父ハーツクライ×母父キングカメハメハ)で、昨年6月以降に行われた同条件のレースは次の馬たちが勝っています。

【2022年6月以降の古馬混合の芝1600m重賞】
レース 勝ち馬 母父
2023年京都金杯 イルーシヴパンサー ハーツクライ キングカメハメハ
2022年ターコイズS ミスニューヨーク キングズベスト マンハッタンカフェ
2022年マイルCS セリフォス ダイワメジャー Le Havre
2022年富士S セリフォス ダイワメジャー Le Havre
2022年京成杯AH ファルコニア ディープインパクト Hawk Wing
2022年関屋記念 ウインカーネリアン スクリーンヒーロー マイネルラヴ
2022年安田記念 ソングライン キズナ シンボリクリスエス

父・母父の欄は、サンデー系(ピンク色)、ミスプロ系(黄色)、ロベルト系(オレンジ色)にだけ色を付けています。優勝した7頭は、いずれも父か母父がサンデー系かミスプロ系の馬です。

気になるのは、父か母父がノーザンダンサー系の馬が勝てていないことですね。上記の7レースでは、父ノーザンダンサー系の馬が[0.1.2.8]、母父ノーザンダンサー系の馬が[0.5.4.24]です。今年の東京新聞杯には、ハービンジャー牝馬の2頭(ナミュールプレサージュリフト)が登録していて、上位人気の可能性がありそうですが、突き抜けられるでしょうか。

今年の京都金杯を制したイルーシヴパンサーは4枠7番で、上記の7レースは枠順別の成績が次のようになっています。

【2022年6月以降の古馬混合の芝1600m重賞】
枠順 着別度数
1枠 [0.0.1.11]
2枠 [0.1.0.11]
3枠 [0.1.1.12]
4枠 [1.1.0.12]
5枠 [2.1.1.10]
6枠 [0.0.0.13]
7枠 [4.2.1.8]
8枠 [0.1.3.11]

優勝馬は4~7枠から出ています。昨年の東京新聞杯は6枠11番だったイルーシヴパンサーが勝ち、昨年の東京芝1600mの重賞では真ん中から外枠の馬がよく勝ったんですよね(8レースのうち7レースで5~8枠の馬が勝利)。これらの傾向を考え合わせると、今年の東京新聞杯も内枠が良いとは言い切れなさそうですが……、どうなるでしょうか。

2月4~5日に行われる東京、中京、小倉の芝の使用コース特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。

2月4~5日
場所
東京 Dコース・2週目
中京 Bコース・2週目
小倉 Aコース・4週目

2月4日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R 春菜賞 [3.1.1.40]
東京10R テレビ山梨杯 [1.3.2.31]
東京11R 早春S [0.1.4.24]
中京9R トリトンS [4.2.0.32]
中京10R エルフィンS [2.1.0.22]
中京11R アルデバランS [2.3.5.34]
小倉9R かささぎ賞 [1.2.2.33]
小倉10R 有田特別 [2.0.0.21]
小倉11R 別府特別 [0.1.3.29]

2月5日
場所 レース名 穴ぐさ
成績
東京9R ゆりかもめ賞 [0.0.1.12]
東京10R 銀蹄S [0.3.1.38]
東京11R 東京新聞杯 [1.4.2.40]
中京9R 瀬戸S [3.0.3.31]
中京10R 令月S 出走なし
中京11R きさらぎ賞 [1.0.1.19]
小倉9R 合馬特別 [2.2.0.33]
小倉10R 由布院特別 [0.3.1.22]
小倉11R 関門橋S [1.2.0.21]
※条件が過去とは異なるレースもあります。レース番号が変更になる場合もあります。

注目レース
アルデバランS(OP特別、中京ダート1900m)

アルデバランSでの穴ぐさは[2.3.5.34](複勝率22.7%)で、複勝回収率は128%です。

馬券に絡んだ10頭の穴ぐさは5歳以上の牡馬で、9頭が6~8歳でした。10頭はいずれも前走が馬券圏外でしたが、そのうち9頭は中10週以内での臨戦で、10頭のうち7頭は12~2月のOPで③着以内に入ったことがあったので、冬実績があり、順調に使われているベテランに妙味がありそうです。

注目レース
トリトンS(3勝クラス、中京芝1400m)

トリトンSでの穴ぐさは[4.2.0.32](複勝率15.8%)で、単勝回収率が241%です。昨年は10頭立てでしたが、【A】評価だったビップウインクが8番人気で優勝しました。

連対圏に入った6頭の穴ぐさは5~7歳で、芝1400~1600mで勝利した4頭はひと桁馬番の父ミスプロ系です。6頭のうち5頭は中7週以内での臨戦で、2015年以降の5頭のうち4頭は中京か東京で勝ち鞍があったので、左回りでの実績も確認しておくと良さそうです。

注目レース
テレビ山梨杯(2勝クラス、東京芝1400m)

テレビ山梨杯での穴ぐさは[1.3.2.31](複勝率16.2%)で、2016年以降に限ると[1.2.1.14](複勝率22.2%)で、複勝回収率は135%です。

馬券圏内に激走した6頭の穴ぐさはひと桁馬番の4~5歳で、中5週以上での臨戦でした。6頭は12~2月に③着以内の好走歴があり、そのうち5頭は左回りでの馬券圏内もあったので、冬と左回りでの実績がある馬をマークしておきましょう。

ちなみに…
東京新聞杯での穴ぐさは[1.4.2.40]で、きさらぎ賞では[1.0.1.19]です。昨年のきさらぎ賞では【B】評価だったメイショウゲキリンが8番人気で③着に入りました。

近10年の東京新聞杯では7番人気以下で③着以内に入った馬が4頭いて、父か母父がサンデー系の5~6歳です。4頭は左回りでの勝ち鞍があり、前走が芝OPで⑥着以下でしたが、そのうち3頭は前走が0秒5~0秒6差でした。同じく4頭のうち3頭は2~3走前に連対歴があり、例外の1頭は芝G1での勝ち鞍があったので、前走が掲示板外でも2~3走前に好走歴がある馬やG1実績馬は侮らないようにしましょう。

近10年のきさらぎ賞では7番人気以下で③着以内に入った馬が3頭いて、それらは前走で4角5番手以内から②~③着に入っていました。3頭は2~3月生まれで、キャリア3~5戦だったので、早生まれである程度のキャリアがある先行型は見限れないでしょう。


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