穴ぐさ傾向と対策
穴ぐさ好相性のラジオNIKKEI賞もヒモ荒れが!?
先週(6月24日~25日)の穴ぐさは[5.6.9.96](複勝率17.2%)で、単勝回収率が126%、複勝回収率が115%でした。ただ、宝塚記念で②着に激走したスルーセブンシーズを穴ぐさに指名できず、申し訳ありませんでした。
宝塚記念は1000m通過が58秒9と速くなり、追い込み決着となりましたね。優勝したイクイノックスは単勝オッズが1.3倍で、後方追走となって大外を回る形でしたが、力でねじ伏せて、G1・4連勝を成し遂げました。キャリア8戦で[6.2.0.0]で、敗れた2戦はどちらも18頭立てでの大外枠(8枠18番)。今秋以降にどんな走りを見せてくれるのか、非常に楽しみですね。
さて、今週末からは本格的な夏競馬のスタートとなり、重賞は、福島でラジオNIKKEI賞、中京でCBC賞が予定されています。ラジオNIKKEI賞は、2016年以降の近7年連続で穴ぐさが③着以内に入っている好相性のレースなので、ご注目ください。
昨年のラジオNIKKEI賞を勝ったのはフェーングロッテンで、同馬は父ブラックタイド×母父キングヘイローという配合です。昨年7月以降、芝1800mのJRA重賞はO型コースに限ると10レースが行われ、次の馬が優勝しています。
【2022年7月以降のO型コースの芝1800m重賞(JRA)】
レース | 勝ち馬 | 父 | 母父 |
2023年 福島牝馬S |
ステラリア | キズナ | Motivator |
2023年 スプリングS |
ベラジオオペラ | ロードカナロア | ハービンジャー |
2023年 フラワーC |
エミュー | ハービンジャー | スペシャルウィーク |
2023年 中山牝馬S |
スルーセブンシーズ | ドリームジャーニー | クロフネ |
2023年 中山記念 |
ヒシイグアス | ハーツクライ | Bernstein |
2023年 小倉大賞典 |
ヒンドゥタイムズ | ハービンジャー | ディープインパクト |
2022年 札幌2歳S |
ドゥーラ | ドゥラメンテ | キングヘイロー |
2022年 クイーンS |
テルツェット | ディープインパクト | Danehill Dancer |
2022年 中京記念 |
ベレヌス | タートルボウル | デュランダル |
2022年 ラジオNIKKEI賞 |
フェーングロッテン | ブラックタイド | キングヘイロー |
赤色の部分はノーザンダンサー系で、10レースすべてで父か母父がノーザンダンサー系の馬が優勝しています。
上記の10頭のうち、1番人気だったのはドゥーラ(2022年札幌2歳S)だけで、開催2~5日目での6レースのうち5レースでは、2番人気以下で馬番8番以内だった馬が勝っているので、開幕週に行われるラジオNIKKEI賞も内目の枠の馬に注意すべきでしょうね。
ちなみに、現3歳世代の芝1800m重賞という観点では、上位人気だった偶数馬番の馬が好成績を残しているので、その成績をご覧ください。
【現3歳世代の芝1800m重賞】
人気 | 偶数馬番 | 奇数馬番 |
1~5番人気 | [4.3.2.5] 勝率28.6% 連対率50.0% 複勝率64.3% |
[2.1.2.11] 勝率12.5% 連対率18.8% 複勝率31.3% |
6番人気以下 | [0.1.1.24] 勝率0.0% 連対率3.8% 複勝率7.7% |
[0.1.1.24] 勝率0.0% 連対率3.8% 複勝率7.7% |
現3歳世代の芝1800m重賞は6レースが行われ、勝ち馬は1~5番人気で、そのうち4レースを偶数馬番の馬が制しています。1~5番人気の中でも偶数馬番の馬の好走率が高いので、ラジオNIKKEI賞でも注目してみてはいかがでしょうか。
CBC賞は芝1200mの古馬混合重賞で、今年は4年ぶりに中京での施行となります。昨年以降、古馬混合の芝1200mのG2&G3は11レースが行われ、人気別の成績が次のようになっています。
【2022年以降の古馬混合の芝1200mのG2&G3】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [3.0.4.4] |
2番人気 | [5.1.0.5] |
3番人気 | [1.2.1.7] |
4番人気 | [0.1.3.7] |
5番人気 | [0.1.2.8] |
6番人気以下 | [2.6.1.111] |
1~3番人気は[9.3.5.16]という成績で、11レースすべてで連対していますから、CBC賞も軸馬は1~3番人気の中から選ぶのが賢明でしょう。
中京芝1200mのレースと言えば、高松宮記念をファストフォースが制したことが記憶に新しいところですが、同馬を含めて昨秋以降の中京芝1200mの特別競走(9レース)では大型馬の好走率が高かったので、その成績をご覧ください。
【2022年9月以降の中京芝1200mの特別競走】
馬体重 | 着別度数 | 勝率 連対率 複勝率 |
498kg以下 | [3.4.6.92] | 2.9% 6.7% 12.4% |
500kg以上 | [6.5.3.18] | 18.8% 34.4% 43.8% |
馬体重が500kg以上だった馬は複勝率が43.8%で、9レースすべてで連対していました。CBC賞も大型馬には一目を置くといいかもしれません。
なお、ラジオNIKKEI賞もCBC賞もハンデ戦ですが、今年の芝のハンデ重賞では、上位人気が勝つケースが続いているので、そのことは頭に入れておくと良さそうです。
【2023年のJRAの芝のハンデ重賞】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [3.0.3.6] |
2番人気 | [5.2.3.2] |
3番人気 | [1.1.0.10] |
4番人気 | [1.1.1.9] |
5番人気 | [2.0.2.8] |
6番人気以下 | [0.8.3.115] |
今年、JRAでは芝のハンデ重賞が12レースあり、いずれも勝ち馬は1~5番人気でした。12レースのうち8レースでは②着に6番人気以下の馬が入っているので、狙うべきはヒモ荒れですかね。
【月額会員が利用できるコーナー紹介】
7月1~2日に行われる福島、中京、函館の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月1~2日
場所 | 芝 |
福島 | Aコース・1週目 |
中京 | Aコース・1週目 |
函館 | Aコース・4週目 |
7月1日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | 開成山特別 | [0.3.0.16] |
福島10R | 松島特別 | [1.0.0.17] |
福島11R | 鶴ケ城S | [0.1.5.40] |
中京9R | 御在所特別 | [1.1.1.20] |
中京10R | 知多特別 | [1.3.1.33] |
中京11R | 白川郷S | [1.0.2.34] |
函館9R | 長万部特別 | [1.1.2.26] |
函館10R | 洞爺湖特別 | [0.3.3.19] |
函館11R | TVh杯 | [1.0.4.37] |
7月2日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
福島9R | さくらんぼ特別 | [2.2.1.31] |
福島10R | いわき特別 | [0.2.3.16] |
福島11R | ラジオNIKKEI賞 | [2.6.4.38] |
中京9R | 木曽川特別 | [0.0.1.16] |
中京10R | 日進特別 | [0.0.1.7] |
中京11R | CBC賞 | [1.3.2.44] |
函館9R | 渡島特別 | [1.2.1.25] |
函館10R | 立待岬特別 | [2.1.2.26] |
函館11R | 巴賞 | [3.2.1.20] |
☆注目レース☆
ラジオNIKKEI賞(G3、福島芝1800m)
ラジオNIKKEI賞での穴ぐさは[2.6.4.38](複勝率24.0%)で、複勝回収率は137%です。2016年以降の近7年連続で馬券に絡んでいて、昨年は【B】評価だったショウナンマグマが8番人気で②着、一昨年は【C】評価だったワールドリバイバルが11番人気で②着となりました。
近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が14頭いて、そのうち13頭がハンデ53~54kgで、同じく14頭のうち13頭が馬番11番以内でした。良馬場の時に激走した9頭のうち8頭は馬番1~7番だったので、乾いた馬場なら内目の枠の馬に注意すべきでしょう。
2014年以降に激走した12頭のうち11頭は4角3番手以内から③着以内に入っていて、その12頭のうち10頭は右回りで勝ち鞍がありました。右回りの小回りコースで小脚を使えそうなタイプが狙い目でしょう。
☆注目レース☆
巴賞(OP特別、函館芝1800m)
巴賞での穴ぐさは[3.2.1.20](複勝率23.1%)で、複勝回収率は112%です。近3年連続で連対しています。
③着以内に入った6頭の穴ぐさは5~7歳で、馬番11番以内でした。6頭は前走が⑤着以下でしたが、1700m以下や2000m以上でした。6頭は右回りのO型コースで連対歴があり、そのうち5頭は1800mで勝ち鞍があったので、O型コースや1800mで実績がある馬の巻き返しに注意しましょう。
☆注目レース☆
いわき特別(2勝クラス、福島ダート1700m)
いわき特別での穴ぐさは[0.2.3.16](複勝率23.8%)で、複勝回収率は103%です。ダート1700mの時に限ると[0.1.1.4](複勝率33.3%)で、一昨年はアベックフォルスが9番人気で③着、昨年は【B】評価だったスクリーンプロセスが8番人気で②着に入りました。
ダート1700mで激走した2頭の穴ぐさは馬番1~6番の4歳で、ダート1700mでの勝ち鞍がなかったものの、中山ダート1800mで4角3番手以内から勝利したことがありました。先行スピードのある若い馬は、1700m実績がなくても侮らない方が良さそうです。
☆注目レース☆
洞爺湖特別(2勝クラス、函館芝1800m)
洞爺湖特別での穴ぐさは[0.3.3.19](複勝率24.0%)で、複勝回収率は104%です。
馬券圏内に入った6頭の穴ぐさは4~5歳で、いずれも父か母父がサンデー系です。6頭のうち5頭はひと桁馬番で、同じく6頭のうち5頭は中8週以内での臨戦でした。6頭のうち5頭は函館か札幌で勝ち鞍があったので、北海道で実績のある4~5歳馬をマークしておきましょう。
☆注目レース☆
立待岬特別(2勝クラス、函館芝1200m)
立待岬特別での穴ぐさは[2.1.2.26](複勝率16.1%)で、複勝回収率は124%です。
③着以内に入った5頭の穴ぐさは中9週以内での臨戦で、そのうち4頭は馬番9~14番でした。2011年以降の4頭は前走でふた桁着順に敗れていましたが、3~5歳だったので、若い馬の一変には注意しましょう。5頭のうち4頭は5代血統表内にニジンスキーかサドラーズウェルズを持っていたので、底力のありそうな血統馬が侮れないでしょう。
■ちなみに…■
CBC賞での穴ぐさは[1.3.2.44]です。今年は4年ぶりに中京コースに戻り、中京での2013~19年では7番人気以下で③着以内に入った馬が7頭います。
中京で激走した7頭は5~7歳で、そのうち6頭は中4週以上での臨戦でした。7頭のうち6頭は父か母父がサンデー系で、2016年以降の6頭は馬体重が476kg以上で、そのうち5頭は480kg以上だったので、ある程度の馬格がある方が良さそうです。
激走した7頭は7~9月に勝ち鞍があり、そのうち6頭は芝重賞で③着以内に入ったことがありました。夏季実績と重賞実績のあるタイプを見逃さないようにしましょう。