穴ぐさ傾向と対策
クイーンSもアイビスSDも人気薄をどう絡めるか!?
先週(7月22日~23日)の穴ぐさは[5.2.5.101](複勝率10.6%)で、中京記念で【A】評価だったセルバーグが8番人気で優勝しました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
先週のこのコーナーでは、父&母父がサンデー系&ミスプロ系という配合のサンプロ配合馬が芝1600mのハンデ重賞で連勝していることを記しましたが、そのタイプは馬券に絡めず…。エピファネイア産駒のセルバーグがハナを切り、道中で11秒台のラップを連続して刻んで、他馬の決め手を封じ込むようなレースに持ち込みましたね。鞍上の松山騎手の見事なレース運びでした。
今年5月以降の芝での穴ぐさは[29.29.31.531](勝率4.7%)という成績で、単勝回収率が113%となっています。勝率&単勝回収率をともに上げられるように、今週末も頑張ります。
今週末と来週末は、新潟&札幌の2場開催となります。開幕週となる新潟ではアイビスサマーダッシュがあり、札幌ではクイーンSが予定されています。
クイーンSは札幌芝1800mでの施行で、昨年以降のO型コースの芝1800mの重賞では、父か母父がノーザンダンサー系の馬が連対しているので、その成績をご覧ください。
【2022年以降のO型コースの芝1800m重賞(JRA)】
レース | 父か母父がノーザンダンサー系で ひと桁馬番の馬 |
父か母父がノーザンダンサー系で ふた桁馬番の馬 |
2023年 ラジオNIKKEI賞 |
②⑥⑫⑮⑯着 | ⑩着 |
2023年 福島牝馬S |
①着 | ③⑦着 |
2023年 スプリングS |
①③④⑧⑨⑫着 | ②⑥⑭⑮着 |
2023年 フラワーC |
①⑥⑧⑩着 | ②④⑦⑨⑯着 |
2023年 中山牝馬S |
①③⑤⑦⑫⑬⑭着 | 出走なし |
2023年 中山記念 |
③④⑦⑪⑬着 | ①②⑤⑥⑩着 |
2023年 小倉大賞典 |
①②③⑥⑩⑪着 | ⑦⑬着 |
2022年 札幌2歳S |
⑤⑧⑨⑪⑭着 | ①着 |
2022年 クイーンS |
①②③⑥⑫着 | ⑩着 |
2022年 中京記念 |
⑨⑫⑭着 | ①②⑥着 |
2022年 ラジオNIKKEI賞 |
①②⑬着 | ⑧⑨着 |
2022年 福島牝馬S |
②⑫着 | ⑯着 |
2022年 フラワーC |
①④⑦⑧着 | ⑫着 |
2022年 スプリングS |
①⑥⑧⑪⑫着 | ②着 |
2022年 中山牝馬S |
⑤⑦⑧⑬着 | ①⑨着 |
2022年 中山記念 |
①⑮着 | ②⑦着 |
2022年 小倉大賞典 |
③④⑤⑦⑫着 | ①⑧⑨⑩着 |
ラジオNIKKEI賞で連勝がストップしましたが、それでも昨年以降は17レース連続で連対圏に入る馬が出ていますから、今年のクイーンSでもマークすべきでしょう。今年の7レースに限ると、父か母父がノーザンダンサー系のうち、ひと桁馬番に入った馬が馬券に絡んでいますから、注目すべきはひと桁馬番の馬ですかね。
上記の17レースのうち、牝馬限定戦は7レースあって、①~③着に入った馬の単勝人気は次の通りです。
【2022年以降のO型コースの芝1800mでの牝馬限定重賞(JRA)】
レース | ①着 | ②着 | ③着 |
2023年福島牝馬S | 8人 | 2人 | 4人 |
2023年フラワーC | 2人 | 8人 | 3人 |
2023年中山牝馬S | 2人 | 6人 | 5人 |
2022年クイーンS | 2人 | 8人 | 3人 |
2022年福島牝馬S | 3人 | 6人 | 5人 |
2022年フラワーC | 2人 | 9人 | 1人 |
2022年中山牝馬S | 15人 | 12人 | 1人 |
1~3番人気を水色、6番人気以下を紫色にしました。ご覧の通り、7レースすべてで6番人気以下が連対圏に入っている一方、1番人気が連対できていません。1番人気は[0.0.2.5]という成績で、2番人気が[4.1.0.2]と好成績を残しています。クイーンSも、1番人気に用心しつつ、穴馬を絡める作戦が有効かもしれませんね。
アイビスサマーダッシュは開幕週の日曜日のメインレースとして行われていて、前日の土曜日に直線競馬が1レース組まれる形が近年ずっと続いています。開幕週でのその2レースを見ると、近年の傾向変化が把握しやすいと思います。まず、2018年以前と2019年以降だと、連対圏に入る血統に違いが見られますね。
【2013年以降の夏季の開幕週での直線競馬】
父系 | 2013~18年 | 2019~22年 |
父ミスプロ系 | [1.0.2.38] | [6.4.4.38] |
父サンデー系 | [3.2.2.53] | [2.4.2.36] |
父ノーザンダンサー系 | [4.7.6.32] | [0.0.2.20] |
上記3系統 以外の父系 |
[4.3.2.36] | [0.0.0.22] |
2019年以降は、連対圏に入った16頭がすべて父ミスプロ系か父サンデー系です。以前と比べて成績が激変しているのが父ミスプロ系で、2013~18年は連対圏に入った馬が1頭だけだったのに、2019年以降は10頭が連対し、アイビスサマーダッシュは4年連続で優勝しています。
今年も、まずは土曜日(30日)の12Rに組まれている1勝クラスのレースで結果を確認し、父ミスプロ系と父サンデー系が連対圏を占めるようであれば、アイビスサマーダッシュは父ミスプロ系を中心に考えるといいかもしれませんね。
2019年以降の両レースについては、人気薄の台頭も多くなっているので、①~③着に入った馬の単勝人気をご覧いただきましょう。
【2019年以降の夏季の開幕週での直線競馬】
レース | ①着 | ②着 | ③着 |
2022年アイビスSD | 7人 | 2人 | 14人 |
2022年1勝クラス | 2人 | 1人 | 6人 |
2021年アイビスSD | 1人 | 2人 | 14人 |
2021年1勝クラス | 2人 | 9人 | 3人 |
2020年アイビスSD | 2人 | 1人 | 9人 |
2020年未勝利戦 | 3人 | 10人 | 1人 |
2019年アイビスSD | 1人 | 3人 | 9人 |
2019年閃光特別 | 2人 | 1人 | 3人 |
こちらも、1~3番人気を水色、6番人気以下を紫色にしましたが、8レースのうち7レースで6番人気以下の馬が馬券に絡んでいて、そのうち6レースは①~③着が【1~3番人気2頭 + 6番人気以下1頭】という組み合わせになっています。今年のアイビスサマーダッシュも、上位人気と人気薄を上手く絡めて馬券を獲りたいですね。
【月額会員が利用できるコーナー紹介】
7月29~30日に行われる新潟、札幌の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
7月29~30日
場所 | 芝 |
新潟 | Aコース・1週目 |
札幌 | Aコース・2週目 |
7月29日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 出雲崎特別 | [0.1.2.27] |
新潟10R | 麒麟山特別 | [2.4.2.35] |
新潟11R | 関越S | [0.1.0.20] |
札幌9R | 積丹特別 | [0.1.2.17] |
札幌10R | 摩周湖特別 | [0.0.1.14] |
札幌11R | STV賞 | [1.3.0.36] |
7月30日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
新潟9R | 豊栄特別 | [0.3.4.41] |
新潟10R | 佐渡S | [0.0.0.12] |
新潟11R | アイビスサマーダッシュ | [3.2.3.41] |
札幌9R | 阿寒湖特別 | [1.2.0.14] |
札幌10R | ポプラS | [0.2.3.28] |
札幌11R | クイーンS | [1.4.3.34] |
☆注目レース☆
クイーンS(G3、札幌芝1800m)
クイーンSでの穴ぐさは[1.4.3.34](複勝率19.0%)で、複勝回収率は110%です。近2年は穴ぐさだったサトノセシルが馬券圏内に入っていて、昨年は【A】評価で8番人気で②着、一昨年は【B】評価で8番人気で③着でした。
近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、そのうち7頭は偶数馬番で、奇数馬番で激走した2頭は馬番1番でした。激走した9頭は父か母父がサンデー系かミスプロ系で、4角4~8番手から③着以内に入っています。9頭のうち8頭は馬体重が450~480kgだったので、中型で中団辺りに付けられそうなタイプが狙い目になりそうです。
☆注目レース☆
ポプラS(3勝クラス、札幌ダート1700m)
ポプラSでの穴ぐさは[0.2.3.28](複勝率15.2%)で、2018年以降に限ると[0.1.3.7](複勝率36.4%)で、複勝回収率は172%です。
ダート1700mの時に③着以内に入った4頭の穴ぐさは、父がサンデー系かミスプロ系で、14頭立ての時の2頭はふた桁馬番、12頭立ての時の2頭は馬番1~5番でした。4頭は4角5~6番手から馬券圏内に入ったので、小回りでも差しを利かせられそうなタイプが侮れなさそうです。
☆注目レース☆
豊栄特別(2勝クラス、新潟芝外1600m)
豊栄特別での穴ぐさは[0.3.4.41](複勝率14.6%)で、複勝回収率は103%です。昨年は【C】評価だったチアチアクラシカが9番人気で③着に入りました。
馬券に絡んだ7頭の穴ぐさは馬番7番より外枠で、左回りでの勝ち鞍がありました。マイル戦で③着以内に入った3頭は父か母父がサンデー系の4~5歳で、東京か新潟の芝1600~1800mで勝利実績があったので、左回りでの実績を確認しておきましょう。
■ちなみに…■
アイビスサマーダッシュでの穴ぐさは[3.2.3.41]です。近10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、そのうち5頭は5歳、3頭が7歳でした。
激走した8頭のうち6頭は6~8枠で、2019年以降の5頭は父がミスプロ系かサンデー系です。8頭のうち7頭は6~8月に勝ち鞍があり、同じく8頭のうち7頭は5代血統表内にノーザンダンサーのクロスを持っていました。8頭は馬体重が462~492kgで、そのうち7頭は460~480kg台でした。