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速攻レースインプレッション

好相性の鞍上と、陣営の努力が実を結んだ復活劇

文/編集部(T)、写真/川井博


東京は雪の影響で土曜の開催が月曜に移ったが、この日の京都は晴れて良馬場での施行に。京都記念が良馬場で行われたのは、2015年以来4年ぶりとなった。

1番人気に推されたのは、4歳馬ステイフーリッシュ。昨年の時点で"強い"という評価を受けてきた現4歳世代だが、年明け以降もその流れは変わらず、先週までに行われた古馬の平地重賞9レースのうち、5レースで勝ち馬を出している。

特徴的なのは、フィエールマン、ラブカンプーなど、4歳馬の中でもすでにG1で好走歴があった馬が敗れているのに対し、年明け以降に重賞初制覇を飾った馬が5頭中3頭いるなど、これから伸びてきそうな馬が勝ち切っていること。まだブラストワンピース、ワグネリアンなどの大物が不在にしてこの成績ということは、上位陣の層の厚さを感じさせる。ステイフーリッシュはすでに重賞を勝っていたが、年明け緒戦の中山金杯②着をステップにここに参戦してきた。

ところが近年の京都記念は上位人気馬にとって"鬼門"の重賞で、昨年はレイデオロ、モズカッチャン、アルアインなどのG1馬対決が注目されたが、勝ったのは4番人気で、ここが重賞初制覇となったクリンチャーだった。2012年以降は1~2番人気馬が7連敗中で、その中にはジャスタウェイ(13年⑤着)、ジェンティルドンナ(14年⑥着)、キズナ(15年③着)、ハープスター(15年⑤着)、マカヒキ(17年③着)、レイデオロ(18年③着)という面々が連対を外している。

今年はステイフーリッシュが1番人気だが、復活を期すG1馬マカヒキタイムフライヤー、内の好枠を引いたノーブルマーズを含め、勝機がありそうな馬が多い上位拮抗ムード。勢いと実績、どちらを上位に取るかの予測が難しい一戦となった。

レースはタイムフライヤーが驚きの逃げを打ち、2番手にダンビュライトが付けた。序盤はスローで入ったが、出負け気味のスタートを切ったブラックバゴが向正面で動いたことでペースが上がる。後半6ハロンが12秒2-12秒2-12秒0-11秒9-11秒1-12秒1という、底力が問われるロングスパートのレースになった。

直線平坦コースでこういうペースになると、チャンスが出てくるのは番手で脚を溜めていた馬。一旦3番手に下げたダンビュライトが勝負所で再度前に並びかけて直線半ばで先頭に立ち、迫るステイフーリッシュマカヒキの追撃をかわし、先頭でゴールを駆け抜けた。

ダンビュライトは今年の出走馬の中で、唯一の5歳馬。昨年のアメリカJCCで重賞初制覇を飾ったが、その後は精神面の影響もあってか伸び悩み、天皇賞・秋では入場時にパニックに陥って騎手を振り落として発走除外に。その後も④⑥着とやや精彩を欠いていた。

精神的な崩れから立ち直ることの難しさは、人間も動物も同じ。前走時はテンション対策で追い切りを手控えて結果が出なかったとのことだが、今回はしっかり追われて結果を出した。そういった調整方法だけでなく、輸送や競馬場でのイレ込み対策など、ダンビュライト陣営が試行錯誤しながら今回の結果に繋げたことは想像に難くない。

また、鞍上を務めた松若騎手は、これでダンビュライトに騎乗して3戦3勝。自身も2年ぶりのJRA重賞制覇を飾った。近年のG1戦線は外国人騎手やベテラン騎手が席巻していて、ダンビュライトもそういった騎手たちに手綱を譲ることが多かったが、それだけにここで結果を残したことは大きいはず。ダンビュライト松若騎手が今年のG1戦線にどこまで食い込めるか、今後を楽しみにしたい。

ちなみに、00年以降の京都記念を制した5歳馬6頭のうち、同年の宝塚記念に参戦した4頭は②⑤①①着という成績で、⑤着に敗れた13年トーセンラーも同年のマイルCSを制している。勢いのある4歳勢などを下して重賞を勝つということは、それだけの価値があるということだろう。ダンビュライト自身は昨年の宝塚記念で0秒7差⑤着に惜敗したが、今年はそれ以上が期待できるかも?


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