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速攻レースインプレッション

まだ伸びしろを感じさせるG2完勝だった

文/編集部(M)、写真/森鷹史


先々週に行われた中山記念も好メンバーが揃ったが、金鯱賞G1馬5頭が出走する豪華な顔ぶれになった。ただ、日曜日(10日)の中京競馬場はが降り、文字通り、豪華メンバーのレースに水を差す形になってしまった。

レースの1000m通過は61秒0というスローで、これは前哨戦のG2らしく、想定の範囲内ではあっただろう。②着に敗れたリスグラシューは後方追走からよく追い込んできたが、過去4勝をいずれも良馬場の芝で挙げていた馬で、道悪馬場(稍重馬場)になった影響も多少あったのではないか。

エアウィンザーは勝ったダノンプレミアムをマークするように進め、直線でも内目から追い上げてきたが、この馬も過去7勝を良馬場の芝で挙げていて、道悪馬場が良かったとは思えない。

これらに対してダノンプレミアムは道悪馬場(稍重)が2戦2勝で、今回のメンバー中、道悪芝での勝ち鞍があったのはアルアインサトノワルキューレスズカデヴィアスタニノフランケルダノンプレミアムペルシアンナイトといたが、2勝していたのはダノンプレミアムタニノフランケルだけだった。4歳馬であっても、ダノンプレミアムには道悪馬場に対して一日の長があった

出走馬の中で休養期間がいちばん長い(9ヶ月半ぶり)点は確かに気になったものの、行きたがる面がある馬が緩い馬場を走ると折り合いを付けやすくなることはよくあるもので、ダノンプレミアムにとっては恵みの雨になる可能性もあった。

好位のインに収まったダノンプレミアムは、道中で多少行きたがる感じではあったが、手応え良く直線に向くと、川田騎手のムチに応えて抜け出し、最後まで脚が止まらなかった。計時した上がり3Fは34秒1で、これは弥生賞時と同じ。ただ、走破時計は弥生賞時(2分1秒0)よりも1秒近く速い2分0秒1で、豪華メンバー相手のG2勝ちでも、まだ伸びしろを感じさせる完勝だった。

ダノンプレミアムはこれで芝1600~2000mが5戦5勝で、おそらく今後もマイル~中距離路線を歩んでいくのだろう。二度三度とG1勝利を重ねていくことが今後の目標となるのだろうが、実は、複数回のJRA・G1勝利を挙げているディープインパクト牡駒サトノダイヤモンドミッキーアイルしかいない。JRAのG1を勝ったディープインパクト牡駒は19頭もいるのに、だ。

JRAのG1を勝利したディープインパクト牡馬は、次のG1勝利がなかなか遠い道のりになるケースが多いだけに、9ヶ月半の休み明けでこの内容で勝利したことはダノンプレミアムにとっても大きな価値があったと思われる。今回は道悪馬場ではあったが、きっちりと勝利を挙げた意味は小さくないだろう。

今回、敗れた馬たちも、休み明けでプラス体重だった馬が多いので、次走以降は使われての良化がありそうだが、その点はダノンプレミアムも同じだろう。むしろ休養期間が長く、馬格もあるタイプだけに、良化の度合いは他馬よりも大きくなる可能性も秘めていそうだ。今回のレースのように、他馬が追いかけてきてもダノンプレミアムがさらに伸びるケースも考えられそうだ。

余談になるが、NHKマイルCマイルCSを勝利したミッキーアイルは父ディープインパクト×母父Rock of Gibraltar(ダンチヒ系)で、菊花賞有馬記念を制したサトノダイヤモンドは父ディープインパクト×母父Orpen(ダンチヒ系)という配合になる。ジェンティルドンナは父ディープインパクト×母父Bertolini(ダンチヒ系)で、ディープインパクト産駒は母父がダンチヒ系の馬に複数のG1勝利を挙げているタイプが多い。

ダノンプレミアムは母父がロベルト系(Intikhab)だが、母母父がデインヒル(ダンチヒ系)で、母インディアナギャルダンチヒの4×3というクロスを持っている。この母系を見ると、ダノンプレミアムの今後に大きな期待を抱きたくなるのも当然だろう。


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