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速攻レースインプレッション

「本番」がどこになるにせよ、次が楽しみになる復活の勝利

文/浅田知広、写真/川井博


安田記念では、アーモンドアイビューティージェネレーションの対決が見たかった、と思っているも多いことだろう。これは実現しなくなりそうだが、そのアーモンドアイに加え、復活したダノンプレミアムなども待ち構えるのが今年の「本番」である。

そこへ向かっていこうというメンバーが顔を揃えた、ステップレースの京王杯スプリングC、と言いたいところだが。果たして安田記念が本番なのか、実はこっちが本番じゃないか、という馬も少なからず見られる今年の一戦となった(というレースも多い1600mから±200mずれたG2である)。

今回の人気はさておき、たとえば条件戦2連勝中のキャナルストリート(8番人気)。翌日のヴィクトリアマイルにも登録はあったが、1400mがベストということでこちらを選択した形だ。また、この馬ほどはっきりはしていないが、3番人気のトゥザクラウンも1400m戦連勝中で、やはりマイルよりはこちら、という印象だった。

逆に、本番も視野に入っていそうなのは昨年の安田記念④着馬サトノアレスだったが、発走直前に無念の除外。注目馬の1頭が突然いなくなってしまい、さて、リアルタイムではどこを見るべきか(馬券を買った馬はもちろん見るとして)、どうにも目標が定まらない状態でスタートを迎えることになってしまった。

そして、ゲートが開いたと思えば、人気の一角、スマートオーディンが大きめの出遅れ。一瞬「あらっ」と思ったものの、この馬の場合、脚質的に「互角に出るに越したことはない」くらいのものだろう。

前では人気薄のブロワダイメイフジが先行し、上位人気ではトゥザクラウンロジクライが先行集団。その後ろにキャナルストリートリナーテタワーオブロンドンなどが続く展開となった。

前半の600m通過は昨年とまったく同じ34秒2。昨年は中団あたりを追走してしたムーンクエイクキャンベルジュニアの①②着で、サトノアレスが追い込み及ばず③着。今年も中団あたりの馬が……って、スマートオーディン、やっぱり出遅れちゃダメだったんじゃないか?

馬群は縦長のまま直線に向かうと、ブロワを交わしてまずダイメイフジが先頭に立ち、すぐに外からトゥザクラウン。その後ろでやや外めに持ち出しながらロジクライも追ってはきたが、この馬、上がり3ハロンのベストタイムが33秒7と、今の馬場では切れ味不足。すぐ隣のキャナルストリートが一瞬はいい脚を見せかけたが、こちらは現状やや力及ばずというところか。

そんな2頭を外から一気に交わしていったのが、1番人気のタワーオブロンドンだった。こちらは2走前・キャピタルSの上がりが32秒4。今回は33秒1だったが、それでも爆発力の違いは明らかだった。

そして後方の外からはスマートオーディンも前を追っていたものの、時既に遅し。メンバー中最速となる上がり32秒6を記録しながら⑦着止まり。その何馬身も前で先に抜け出したタワーオブロンドンにはとても及ばない。

結局、そのままタワーオブロンドンが②着に4分の3馬身差をつけ、昨春のアーリントンC以来となる重賞制覇。この東京1400mでは一昨年秋の京王杯2歳Sに続く重賞2勝目となった。

デビューからアーリントンCまで[4.1.1.0]の成績を残し、NHKマイルCでは1番人気の支持を受けたタワーオブロンドン。同レースでは不利もあって着に敗れると、その後はキャピタルS②着、そして重め残りだった前走の東京新聞杯⑤着の2走だけ。果たして古馬になってからの力関係はどんなものかと、はかりかねたファンも多いことだろう。

しかし、改めてここで実力を見せつけ、いざ「本番」へ。いや、鞍上・レーン騎手があまりにも絶好調で、また今回の走りのどこまでが「実力」なのか難しいが、復活の勝利を挙げられたことは評価していいだろう。

もうひとつ気になるのは、この1400mがベストという見方もあり、レーン騎手もそのあたりは慎重に言葉を選んでいたようだ。そろそろどこかでG1を勝って欲しいと思っていた中山巧者、そして1800m巧者のウインブライトが、「香港」の「2000m」で勝った例もあるだけに、うかつなことは書きづらいが、「本番」がどこになるにせよ、次が楽しみになる勝利になったのは間違いない。

また、このタワーオブロンドンを追って伸びた牝馬リナーテ(②着)も見どころのある走りだった。序盤は先行集団の直後あたりにつけていたが、勝負どころで脚を溜めたことに加え、包まれかけて外に出すロスもあって、直線半ばでは追い込みグループの少し前。ここからゴール前では一番の脚を繰り出していた。こちらは安田記念というより、サマースプリントシリーズスプリンターズSに進むようなら楽しみな存在だ。


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