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速攻レースインプレッション

今後は夏から3歳馬の重賞挑戦が増えそう!?

文/編集部(T)、写真/瀬戸口翔


降級制度がなくなった今年6月以降、先週までに平地競走の3歳以上・OPは20レース行われたが、そのうち4&5歳馬が8勝ずつ、6歳馬3勝8歳馬が1勝となっている。

調べてみて、「あれ?」と思ったのは、3歳馬がまだ勝っていなかったこと。それもそのはず、先週まで[0.1.0.2]という成績で、②着に入ったのが函館スプリントSのアスターペガサスだけ。そもそも、ほとんど出走すらなかった

そんな状況で迎えた、今年の中京記念。ハンデがもっとも重かったのは57kgのロードクエストだが、1番人気に推された4歳牝馬プリモシーン55.5kgで、こちらが実質のトップハンデだろう。前走のヴィクトリアマイルでは1分30秒5のレコードタイムと同タイムで②着に入っていて、実績も臨戦過程も申し分ない

一方、ここでは3歳馬も3頭が参戦。いずれも前走がNHKマイルCからの臨戦で、③着馬カテドラルはハンデ53kgで2番人気、⑩着馬グルーヴィットは52kgで3番人気、⑭着馬クリノガウディーは52kgで6番人気。前走成績には差があっても、いずれも重賞で連対歴があるだけに高い評価だ。

ハンデG3としてはなかなかのメンバーの中に入って、今年の3歳馬のレベルと、降級がなくなったことで力関係がどうなのか、ひとつの指標になるのでは、と感じた。

レースはツーエムマイスター前半800m46秒7というペースで逃げ、これは稍重馬場としては悪くないペース。そんな中でプリモシーン福永騎手が中団より前目で運び、いつもより早めの競馬。これは重いハンデと、稍重馬場で切れ味が削がれることを懸念したためと思われ、ここで勝つという気迫が感じられる騎乗に見えた。

一方、3歳勢はカテドラルが後方に控えた一方、レース序盤のグルーヴィットクリノガウディープリモシーンより前にいたが、逆に4コーナーではプリモシーンより後ろの位置。グルーヴィットは4コーナーでムチが入ってズブさを見せたが、直線に入ってクリノガウディーとともに先に抜け出したプリモシーンに襲いかかり、グルーヴィットがハナ差で勝利、②着クリノガウディープリモシーンは最後に交わされて③着となった。

グルーヴィットクリノガウディー軽ハンデを活かした瞬発力勝負に持ち込んだのに対し、プリモシーンはそうはさせじと早め早めの仕掛けで重いハンデの克服を狙う。結果は軽ハンデの2頭がわずかに上回る形にはなったが、上位馬は与えられたそれぞれの条件で力を出した、好勝負だったといえるのではないだろうか。

グルーヴィットは父ロードカナロア×母父スペシャルウィークという配合で、3代母にはエアグルーヴの名がある。同産駒としては、中京の重賞は初制覇となった。

グルーヴィットは過去2勝をダート1400mで挙げているが、今回のレースぶりを見る限り、距離が延びても対応できそうな印象を受けた。近4走はいずれも左回りだが、先行押し切りで5馬身差の圧勝を飾ったデビュー戦(京都ダート1400m)の内容から考えると、右回りはむしろ合っていても不思議ない。賞金を加算したことを含めて、今後に楽しみが広がる勝利になったといえそうだ。

一方、NHKマイルCで最先着だったカテドラルは後方から伸びを欠いた(⑧着)が、内が伸びる馬場で、7枠14番から終始外を通ったことが響いた感じ。今開催の中京は例年と違ってかなり特殊な馬場だったので、この敗戦だけでは見限れないだろう。枠順や展開が噛み合えば、あっさり巻き返しても驚けないはずだ。

また、今回の結果を受けて今年の3歳以上・OPで3歳馬は[1.2.0.3]となった。各陣営も制度が大きく変わったために"どんなものか?"という感じで様子見をしている面もありそうだから、今後はこの時期から3歳馬が古馬OPに挑戦するケースも増えてくるのではないか。3歳馬の挑戦が増えることも楽しみだが、そのことによって傾向がどう変わるか、注目していく必要がありそうだ。


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