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速攻レースインプレッション

桜花賞馬もオークス馬も不在の本番、制するのは!?

文/編集部(W)、写真/森鷹史


過去5年の秋華賞の勝ち馬を見ると、14年ショウナンパンドラ、16年ヴィブロス、17年ディアドラは紫苑S組で、昨年のアーモンドアイはオークスから直行。ローズS組は15年ミッキークイーンのみで、最重要ステップとしての地位は揺らぎつつあるのが現状だろう。

それでも、今年は桜花賞オークスで掲示板に載っていたウィクトーリアシゲルピンクダイヤダノンファンタジービーチサンバといった春の実績馬がここで秋の始動戦を迎えることとなった。昨年はその2レースで掲示板に載っていたのは15頭中1頭(桜花賞④着トーセンブレス)だけだったことを考えれば、まずまずの顔ぶれと言える。

やや抜けた1番人気(単勝2.2倍)にはダノンファンタジーが推された。桜花賞④着、オークス⑤着と春の牝馬二冠ではよもやの馬券圏外が続いたが、阪神JFを含めて重賞3勝の実績は断然、リーディング首位を走る好調・川田騎手も人気を集めた要因だろう。

ダノンファンタジーの母ライフフォーセールはアルゼンチンのG1馬で、2番人気(4.3倍)はオークス④着のウィクトーリア(母ブラックエンブレム)、3番人気(6.4倍)は上がり馬スイープセレリタス(母スイープトウショウ)と、上位人気はG1馬の娘が占め、その他にもモアナアネラ(母ジェンティルドンナ)、ビーチサンバ(母フサイチエアデール)、アルティマリガーレ(母アルティマトゥーレ)など。母はかなりの豪華メンバーだったが、それはそれとして。

レースは序盤から動きのある展開が続いた。まず、ダノンファンタジーがトップスタートからハナに立ちそうな勢い。川田騎手が手綱を引いて位置を下げ、代わりに上がって行ったのが内からメイショウショウブはいいとして、外からシャドウディーヴァシゲルピンクダイヤがまさかの先行策。さらにスイープセレリタスが馬群の外から進出して一気にハナへ。

ビーチサンバウィクトーリアスイープセレリタスの上昇に連動してポジションを押し上げ、ようやく隊列が落ち着きかけたところでアルティマリガーレも外から動いてウィクトーリアの直後に付ける。そんな中、ダノンファンタジー&川田騎手は中団の馬群で何とか折り合いをつける。1000m通過は59秒3。高速馬場とすればスローペースの部類だろう。

4コーナーではビーチサンバが逃げるスイープセレリタスに並びかけ、早々と先頭へ。それをマークするようにウィクトーリアが迫り、内からシゲルピンクダイヤも差を詰める。ダノンファンタジーアルティマリガーレの外に持ち出し、残り1F手前で川田騎手のムチが入ると力強い伸びを見せ、内で競り合うビーチサンバウィクトーリアを交わしたところがゴールだった。

勝ち時計1分44秒4コースレコードで、前週のセントウルSに続き、重賞でレコードが飛び出す結果となった。ダノンファンタジーはレース上がり33秒4の中、メンバー中最速の上がり33秒1を計時。パトロールビデオを見ると、ダノンファンタジーは直線でフラフラしていて、川田騎手がムチを持ち替えて矯正しながらの走りだった。

川田騎手はレース後のインタビューで「直線はいろいろな課題を見せたので、これからそれを修正しないといけない」と語っていたが、それでも差し切るのだからさすがはG1馬、地力は高い。

②③④⑤着はビーチサンバウィクトーリアシゲルピンクダイヤメイショウショウブで、終わってみれば6頭出走していた春の牝馬二冠の出走馬が掲示板を占めた。紫苑Sも①着パッシングスルー、②着フェアリーポルカはフローラSで④⑤着と健闘していて、③着カレンブーケドールはオークス②着馬だから、今年の秋華賞春の実績馬が中心となりそうな感じ。

なお、グランアレグリアはスプリンターズSに向かう予定で、ラヴズオンリーユーは放牧先で右前の爪を痛めたため、秋華賞回避が発表された。桜花賞馬もオークス馬も不在の秋華賞となれば、2002年以来17年ぶり。その年はローズSの勝ち馬ファインモーションが単勝1.1倍の断然1番人気に応えて圧勝していたが、今年のダノンファンタジーはそれに続けるのかどうか。

昨年のアーモンドアイと同じくオークスから直行予定のクロノジェネシスは最後の一冠奪取に燃えているだろうし、母子制覇が懸かるウィクトーリアも本番での巻き返しに余念がないはず。重賞昇格後、存在感を増している紫苑S組も侮れない。10月13日(日)、牝馬三冠最終戦は熱戦が展開されそうだ。


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