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速攻レースインプレッション

外枠で出遅れても、ダノンキングリー&戸崎騎手が差し切った

文/編集部(M)、写真/小金井邦祥


昨年は1馬身1/4差で逃げ切ったアエロリットだったが、今年は逆にダノンキングリーに1馬身1/4差を付けられる結果(②着)になった。アエロリットの走破時計は、昨年が1分44秒5で、今年が1分44秒6。どちらもハナを切って自らペースを作り、1000m通過は昨年が59秒0で、今年は58秒5だった。

今年はインディチャンプケイアイノーテックなどが先行策を採ってきたが、1000m通過の時点では2~3番手追走馬と1馬身以上の差があった。他馬にあおられてのラップではなかったので、前半をもう少しゆったり走りたかったのが正直な所か。

直線に入るとインディチャンプが並びかけ、アエロリットは一度は完全に交わされたものの、残り200mを切ってから再び盛り返し、インディチャンプに先着を許さなかった。実力馬らしい、力のあるところを見せるレースぶりではあったが、昨年のこのレース以来となる勝ち鞍はおあずけとなった。

勝ったダノンキングリー戸崎騎手は、馬場を考慮してそれなりの位置に付けることを想定していたようだが、立ち上がるようなスタートとなって出遅れてしまった。それでも慌てず、馬のリズムを守って末脚勝負に徹し、最後にきっちり差し切るところが戸崎騎手戸崎騎手たる所以だろう。

今年、東京競馬場での平地重賞(19レース)では、そのうち10レースで関西騎手(M.デムーロ騎手も含む)が勝ち、外国人騎手が4レースを制していて、関東騎手の優勝は5レースになるが、そのうち3レースが戸崎騎手によるものだ。戸崎騎手は東京芝での重賞がこれで14勝目だが、そのうち9勝を6~8枠で挙げている。外枠を苦にしない技量も持ち合わせているところが素晴らしい。

ダノンキングリーは斤量54kgで、インディチャンプ(58kg)とは4kg差アエロリット(55kg)とも1kg差があり、最後にそれが活きた部分も確かにあったのだろう。

東京芝1800mでの毎日王冠3歳馬が優勝したのは4例目になるが、過去3頭は斤量56kgを背負っていた(1988年オグリキャップ、2010年アリゼオ、2012年カレンブラックヒル)。いずれもG1かG2での勝ち鞍があったもので、ダノンキングリーは重賞勝利が共同通信杯(G3)だけだったためだが、皐月賞(③着)とダービー(②着)では勝ち馬と同タイムで走っていたわけで、その実績で考えれば斤量54kgも恵まれていたのかもしれない。

今回のダノンキングリーは4ヶ月ぶりだったが、馬体重はダービー時と同じ454kgだった。これまでの6戦は450~454kgで、4勝は斤量54~56kgで挙げている。斤量57kgは皐月賞ダービーの2戦で、決め手が鈍った印象まではないものの突き抜けるまでは至っていないだけに、今後は重斤量を背負った時にどんな走りを見せるかに注目したい。

なお、ダノンキングリー毎日王冠制覇によって、ディープインパクト産駒のJRA通算2000勝が達成された。2000勝のうち、1796勝が芝で、芝でもっとも多くの勝利を挙げているのが1800m(508勝)になる。以下、芝1600m(419勝)、芝2000m(400勝)、芝1400m(129勝)、芝2400m(105勝)、芝1200m(97勝)と続く。

JRAの芝重賞では通算200勝目で、このうち48勝が東京競馬場で挙げられていて、これは競馬場別での1位になる。2位は阪神競馬場(46勝)、3位は京都競馬場(42勝)、4位は中山競馬場(26勝)となっている。これらを考え合わせると、東京芝1800mの舞台でメモリアルな勝利を挙げられたことも必然だったように感じられますね。


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