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速攻レースインプレッション

青い勝負服の新星が、またひとつスプリント界に登場

文/編集部(T)、写真/森鷹史


京阪杯というレース名を見ると、「今年もそろそろ終わりだなあ」という感覚になる。12月になって中山&阪神開催が始まると、忙しくて感慨に浸る暇もなくなるため、"今年もそろそろ終わり感"を強く覚えるのはむしろ11月末の東京&京都の最終週……というのは、自分だけだろうか。

ともあれ、今年も京阪杯が京都で行われる最後のレースとなった。この形となったのが2014年で、もう6年目だから、すっかり定着した感もある。

京都は10月からの連続開催8週目で、外差し決着連発となっても不思議はない……と思いきや、過去5年の京阪杯勝ち馬はいずれも4枠以内で、馬番2~4番の先行馬が目下4連勝中。今回1番人気に推されたモズスーパーフレアは逃げて結果を残してきた馬で、その点は過去の傾向に合っている感じだが、7枠14番からすんなり先手を取れるかどうか。

2番人気ライトオンキュー、3番人気アイラブテーラー、4番人気リナーテ、5番人気エイシンデネブ、6番人気アウィルアウェイは揃って決め手を活かしたいタイプで、過去の傾向から考えると展開が向くかどうかがポイントに。ライトオンキュー(3枠6番)以外はいずれもふた桁馬番という点も気になるところだ。

「これは一筋縄ではいかないぞ……」というのは、馬柱を目にした誰もが感じたはず。実際、昨年は着に1211番人気、一昨年は着に914番人気が入る大波乱の結果になっている。さて、今年はどうか。

ゲートが開くと、いつも通りモズスーパーフレアが好スタートを切り、そのままハナへ。②着に好走したスプリンターズSと同様に、道中は快調に逃げているように見えたが、前走では勝負所でスッと後続を離したのに対し、今回は2番手にいたニシノラッシュに食い下がられたほど。それでも直線では一旦後続を振り切ったように見えたが、残り1ハロンで失速した。

代わって先頭に立ったのは、中団馬群で脚を溜め、勝負所で大外に持ち出されたライトオンキュー。内の先行馬が伸びあぐねる中、4角8番手からメンバー2位の上がり33秒7で差し切って0秒3差を付けての快勝を飾った。

②着アイラブテーラーは4角13番手、③着カラクレナイは4角6番手。①~⑦着まで4角6番手以下の馬が占め、近年の傾向を吹き飛ばす完全な差し決着に。そんな中、逃げたモズスーパーフレアの⑧着は、むしろ力の証明と言うべきか。展開面もさることながら、初となった斤量56kgもテンのダッシュや勝負所での反応に影響した印象も受けた。すんなりならまだ見限れないのではないか。

勝ったライトオンキューは昇級戦となるはずだった函館スプリントSを、いわゆる"禁止薬物騒動"のために競走除外に。前走のキーンランドCはスタートで挟まれて伸び切れず④着と、重賞では実力以外の部分もあってなかなか結果を残せなかったが、ここで待望の重賞初制覇を飾った。

ライトオンキューの父シャマーダルストームキャットストームバードに遡り、今年の高松宮記念を制したミスターメロディ(父スキャットダディ)と同じ系統。母父のレイヴンズパスは今年のスプリンターズSを制したタワーオブロンドンの父でもあり、今年のスプリント路線のトレンドが組み合わさった血統と言えるだろう。

ゴドルフィンの青い勝負服&生産のダーレー・ジャパン・ファームからは、ファインニードルタワーオブロンドンという、スプリント路線のトップホースが出ている。同じ4歳牡馬のタワーオブロンドンはまだ健在で、実績面ではまだ大きな差があるが、ライトオンキューがこれに続けるかどうか。母系にクリスエスブラッシンググルームを内包していて、まだ奥を感じさせる血統なので、これからの成長に期待したい。


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