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速攻レースインプレッション

きっちり勝利するのが一流の調教師・騎手の証だろう

文/編集部(M)、写真/小金井邦祥


今年から弥生賞ディープインパクト記念と改称されたこのレースで、出走馬中、唯一のディープインパクト産駒がサトノフラッグだった。その鞍上がディープインパクトの主戦だった武豊騎手で、ディープインパクト産駒は2016年以降の弥生賞を4年連続優勝中でもあったから、レース前からすごいお膳立てが整っているなと感じていた。

枠順も1枠1番に決まり、当然、サトノフラッグ1番人気に推されるものだと思っていたのだが、意外にもそうはならなかった。

前日売り時点では1番人気がサトノフラッグで、ワーケアが2番人気だったが、レース当日の中山競馬場でが降り止まず、芝が稍重と悪化するのに連れて1~2番人気も逆転した。レース直前に再びサトノフラッグが1番人気になる場面もあったが、最終的には1番人気が単勝2.5倍でワーケア2番人気が単勝2.8倍でサトノフラッグとなった。

ワーケアが過去2勝を道悪芝(稍重~重)で挙げていたのに対して、サトノフラッグの過去2勝が良馬場の芝で、重馬場のデビュー戦で⑥着に敗れていたことが影響したのだろう。しかし、そのような馬場実績よりも、結果的には、コース実績血統適性のあった馬(サトノフラッグ)が勝ち鞍を挙げることとなった。

これで、弥生賞ディープインパクト産駒が5年連続で優勝したことになるが、その一方で、ワーケアの②着により、ハーツクライ産駒は弥生賞で[0.4.0.5]という成績になった。今回のワーケアは、中盤まではサトノフラッグよりも前の位置を走っていたが、3~4角で包まれる形になってサトノフラッグに先に行かれ、直線に入って差し脚を伸ばしたものの追い付くまでには至らなかった。

弥生賞でのハーツクライ産駒は、2017年にマイスタイルが逃げたもののカデナ(ディープインパクト産駒)に差し切られ、2014年にワンアンドオンリーが後方から急追したもののトゥザワールド(キングカメハメハ産駒)を交わし切れず、昨年にシュヴァルツリーゼが外から追い上げたもののメイショウテンゲン(ディープインパクト産駒)に押し切られ、いずれも②着となっている。

いろんな戦法でも突き抜けられていないのは、ハーツクライ産駒は3歳春の時点でまだ完成し切れていない馬が多いことも関係しているのだろう。それを考えれば、今回のワーケアのレース内容も悪くないし、今後に期待が広がるものだった。

優勝したサトノフラッグは、武豊騎手がレース後のインタビューで「今日の勝ちっぷりならまだまだ良くなりそうですし、良馬場ならもっと走れそうです」とコメントしていた。こちらも今後の伸びしろは大きそうで、これまでの戦績が示していた通り、ベターなのは乾いた馬場なのだろう。重馬場でこの勝ちっぷりを示したことは、今後に向けて不安材料がひとつ消えたと言えそうだ。

サトノフラッグを管理する国枝調教師は、アパパネアーモンドアイで3歳牝馬の三冠制覇を2度も達成しているが、意外なことに、3歳牡馬三冠に関してはまだ連対圏に入った馬が出ていない。管理馬は、皐月賞で[0.0.0.6]、ダービーで[0.0.1.5]、菊花賞で[0.0.0.5]で、2018年ダービーでのコズミックフォース(③着)が最高着順となっている。

意外なことにさらにあり、国枝厩舎の馬に武豊騎手が騎乗してJRA重賞を制したのは、今回が初めてのことだった。今回が7度目の重賞挑戦で、サンプル自体が少なかったわけだが、このような機会を逃さずにきっちり勝つあたりが調教師、騎手ともに一流である証だろう。

少々気が早い話だが、ダービー馬となったディープインパクト産駒は昨年のロジャーバローズなど5頭がいて(ワグネリアンマカヒキキズナディープブリランテ)、そのうちディープブリランテ以外の4頭は1~3月生まれだった。また、その5頭も含めて、騎手が乗り替わってダービーを制した馬は1986年以降に1頭もいない。

サトノフラッグは2017年2月26日生まれ。果たして、皐月賞、そしてダービーの舞台を、どのような形で迎えることになるだろうか。


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