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速攻レースインプレッション

初の1800m戦で輝きを取り戻した

文/編集部(M)、写真/小金井邦祥



出走馬10頭の中に昨年のホープフルSに出走した馬が3頭いて、その時は②着ヴェルトライゼンデ⑪着ガロアクリーク2秒4もの差が付いていたが、それから3ヶ月後のレースで着順が逆転するのだから、改めて競馬は簡単じゃないと思わせられた。

ガロアクリークは今回が【穴ぐさ・B】だったが、ホープフルSの時も穴ぐさ(【C】)に指名していて、惨敗した姿を見てそんなに負ける?と不思議に感じたことを思い出す。上がり33秒5で快勝したデビュー戦を見ても、そんなに負ける馬だとは思っていなかったからだ。前走の水仙賞でも伸びきれず④着に敗れたが、終わってみれば、このレースがひとつのキーだったと感じた。

ホープフルS(⑪着)の後に一度レースを使われたことで、今回が休み明けだったヴェルトライゼンデサクセッションと比べるとアドバンテージがあったのだろう。中2週で馬体重が10kg減(496kg)となり、ガロアクリーク自身、動きやすい体になったのではないかと思われる。

前走の水仙賞は芝2200mという距離だったが、レースの1000m通過が59秒8とそこまで遅くなかった。それでいながら、ガロアクリークは行きたがる感じでの追走になっていた。キンシャサノキセキ産駒で、マイル前後のG1を勝ちまくったゴルディコヴァと同牝系の馬だから、折り合い面を考えても距離短縮がプラスに働くことは容易に想像できた。

レースは1000m通過が63秒2というスローになったので、ガロアクリークには不安を感じたが、ヒューイットソン騎手が中団できっちりと折り合わせていた。レース実況で「中団後ろにポツンとガロアクリークと言われていたが、その姿は昨年の勝ち馬エメラルファイトとダブった。エメラルファイト穴ぐさ(【C】)にしていたのでよく覚えているが、中団のエアポケットのような位置に収まっていて、今回のガロアクリークも似たポジションだなあと思って眺めていた。

今回、【穴ぐさ・A】シルバーエース(⑥着)にして、ガロアクリーク【B】評価としたのは、すでに淀みないペースでの好走歴が前者にあったことと、鞍上の中山での経験値を加味しての判断だった(シルバーエースの鞍上は横山典騎手)。ただ、ヒューイットソン騎手は完璧な騎乗を見せてくれたので、この点では謝らないといけないですね。

向こう正面でファルコニアM.デムーロ騎手がスローペースを見越してポジションを押し上げ、ヴェルトライゼンデがそれを追いかけるように動き、3~4角でサクセッションもマクるように仕掛けてきたが、ヒューイットソン騎手は仕掛けをワンテンポ遅らせるようにして直線に向いた。手応えがあったからこそできたのだろうが、その慌てない騎乗ぶりは素晴らしかった。ガロアクリークは初の1800m戦で輝きを取り戻してくれて、溜飲が下がる思いだった。

今回のレースを終えて、ガロアクリークの4戦は、レースの1000m通過が63秒2~65秒1と遅く、レースの上がり3Fが34秒1~34秒3と速くなった時が2戦2勝で、1000m通過が59秒8~60秒9で、レース上がりが36秒1~36秒4となった2戦で⑪④着となった。おそらく、多くの予想家からスローペースでの瞬発力勝負に向くタイプと診断されるのだろう。

いや、しかし、と思う。それは1800~2200mのレースにおけることだし、キャリア4戦でタイプを決めつけるのは尚早だろう。水仙賞を見る限り、少なくとも上がりのかかる条件が合わないとも思えない。馬は経験を経て変わっていくので(人間もそうでしょうけど)、柔軟な頭で対応していきたいものだ。

最後にひとつだけ。このスプリングSを終えて、今年の3歳芝重賞での1番人気馬は12連敗となった([0.4.3.5])。昨年の2歳G1を制したコントレイルサリオスがまだ出走してきていないし、若葉Sアドマイヤビルゴが快勝していたりするが、果たして皐月賞はどうなるのだろうか…。


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