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速攻レースインプレッション

充実著しい今年は勢いに乗って一気にG1タイトル奪取も!?

文/浅田知広


緊急事態宣言が発出されて最初の土日。まずはこうして競馬の開催が続いていること、そして感染拡大防止に力を注いでいるみなさんに感謝を。

さて、土曜の阪神メインは阪神牝馬S。このレースからヴィクトリアマイルに出走した馬は、2016~17年が7頭、一昨年が10頭、そして昨年は9頭。ほぼヴィクトリアマイル出走馬の半数前後を占めているという、重要なステップレースだ。今年は1番人気のダノンファンタジーが単勝2.9倍、これに2番人気のサウンドキアラが3.2倍で続き、3番人気のビーチサンバは7.1倍という一騎打ちムードとなった。

1番人気のダノンファンタジーは一昨年の2歳女王。昨年はG1前哨戦のチューリップ賞ローズSこそ制したものの、本番の牝馬三冠は④⑤⑧着。今年はそろそろ2つめのG1を……、という年になる。ただ、このステップレースで1番人気、それでまた同じように勝ってしまって良いのだろうか、などと余計な心配をしていたところで発表された馬体重は前走比プラス22キロ。これはもしかして……、という感もあった。

一方のサウンドキアラは昨年[3.3.3.2](7戦連続馬券圏内)の成績で出走したヴィクトリアマイルは⑦着と、1000万条件を勝ったばかりとしては悪くない結果を出した。その後は[3.0.1.0]京都金杯京都牝馬Sと重賞2連勝中。あくまで印象論だが、こちらはここも勝ち切ってヴィクトリアマイルに行くほうが、好結果を出せそうに思えてならない。

桜花賞前日、スタートは桜満開の向正面左手から。まずディメンシオンが先頭に立ちかけたが、1ハロンほどで外からトロワゼトワルが先頭へ。人気2頭は前からやや離れた好位を確保。ダノンファンタジーは落ち着いていたように見えたが、外からアマルフィコーストが上がっていくと、それにつられるようにやや掛かり気味。サウンドキアラは前走で久々の1400m戦に出走しての距離延長だったが、こちらはまずまず落ち着いて内ラチ沿いを進んでいった。

そして4コーナー手前。いったんこの2頭の馬体がほぼ合いかけたが、内回りコースとの合流地点でダノンファンタジーアマルフィコーストの外、サウンドキアラは内へと進路が分かれた。ダノンファンタジーの前はがら空き、これに対しサウンドキアラディメンシオンアマルフィコーストの間を割る形になって、少々のロスもあった。

しかし、内外からアマルフィコーストを交わしてふたたび2頭の馬体が合ったときには、その脚色の違いは歴然としていた。馬体増の影響か、それとも道中やや掛かったためか、じりじりとしか伸びないダノンファンタジー。前が開いて一気に伸びたサウンドキアラ。残り200mから2頭の差はどんどん開き、サウンドキアラは1馬身半差の快勝。ダノンファンタジーディメンシオン(③着)を交わせないばかりか、後ろからきたスカーレットカラー(②着)、ビーチサンバ(④着)にも差されて⑤着。ひとまず明暗分かれる結果となった。

さて、まず敗れたダノンファンタジーだが、これはまず重め残りが一番の敗因だろう。それでも大崩れしたわけではなく、今年は「本番で巻き返し」というパターンが見られる可能性も十分にある。

そして勝ったサウンドキアラは、昨年10月の長岡京Sで休養から復帰して今回が5戦目だった。ダノンファンタジーとは逆に、さすがにそろそろ……という感もあるのだが、昨年は1月に復帰して約3ヵ月間に5戦を消化してのヴィクトリアマイル参戦だった。それも、明らかに格下の身で0秒7差の⑦着。充実著しい今年は、この勢いで一気にG1タイトル奪取まで到達しても不思議はない。

そしてもう1頭。ここまで人気2頭に注目してきたが、見逃せないのは、勝ち馬より1キロ重い55キロで②着に食い込んだスカーレットカラーだ。昨秋の府中牝馬S優勝など3歳秋以降は1800m以上のレースばかりに出走し、マイル戦は一昨年の桜花賞⑧着以来だった。

もともと追い込み型だった上、今回は出遅れてほぼ最後方からの追走。4コーナーで外に出さず馬群に突っ込み、残り200mあたりでは挟まれる不利もあったが、そこからゴールまでの脚はひときわ目を引くものだった。東京では、府中牝馬Sで残り400mで前が開くと一気の伸びを見せており、同斤量になる本番は逆転の目もありそうだ。


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