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速攻レースインプレッション

8歳でのJRAダート重賞勝利は6頭目の快挙!

文/編集部(M)


アンタレスSは今年で25回目で、第1~7回はハンデ戦として行われ(第1回が阪神、第2~7回が京都)、第8~16回は京都ダート1800mでの別定戦となり、第17回以降の近9回が阪神ダート1800mで別定戦として施行されている。

ハンデ戦の頃は人気薄の好走も珍しくなかったが、別定戦となってからは堅い決着が多く、特に阪神の別定戦ではその傾向が顕著になっている。昨年までの7番人気以下の複勝率で比べると、ハンデ戦の時が12.1%で、京都での別定戦が7.2%、阪神での別定戦が2.5%だ。

どうしてこんなにも人気薄が好走しづらくなっているのか。それはもちろん、地力に勝る上位人気馬が好走しているからに違いない。

京都ダート1800mと阪神ダート1800mを比べれば、阪神の方が時計がかかりやすいものだが、それでも阪神での近8年のアンタレスSの決着時計は1分49秒6~1分51秒5で、そのうち6回で1分49秒台になっている。ご多分に漏れず、今年も1分49秒8(稍重)という決着になった。

これだけ時計が速くなると、走れる馬が限られてくる面があるのだろう。阪神での施行となってから昇級馬が馬券圏内に入れていないが、そのこともレースの厳しさと関係があるように感じられる。

今年1番人気に支持されたベストタッチダウン昇級馬だった。ただ、ベストタッチダウンはダート転向後が③②①①①着という成績で、3連勝の近3走は1分51秒0(良)→1分49秒5(不良)→1分48秒3(重)というタイムだったから、「この馬なら」という思いもあったに違いない。しかし、アンタレスの壁は厚く、険しかった……。

ベストタッチダウンの近3走はいずれも逃げ切りだったので、なぜハナを切らない、と思った人もいたかもしれない。しかし、スタート直後に躓く感じになっていたし、結局、ハナを切ったメイショウワザシが最下位(⑯着)に敗れていて、相当なプレッシャーがかかるものだったのかもしれない。ダート重賞では珍しくないことだが、歴戦の猛者たちからの重圧は相当なものなのだろう。

優勝したウェスタールンドは今回が初の重賞制覇だったが、ダート重賞で3度の②着があり、ご存知の通り、一昨年のチャンピオンズCでは内から差し込んで②着に入っていた。ダート1800mでは②④③⑨着という成績だったが、その4戦は1分49秒2~1分51秒3で走破していた。

ただ、驚くべきはその年齢だろう。ウェスタールンドは今年8歳で、ドゥラメンテ、キタサンブラック、リアルスティール、サトノクラウンなどと同世代だ。ノンコノユメと同い年と言えば、そんなに驚くことじゃないのかもしれないが、アンタレスS7歳以上の馬が制したのは初。8歳でのJRAダート重賞勝利は、過去に5頭(グレイスフルリープクワイエットデイゴールドプルーフスマートボーイブロードアピール)しかなし得ていない快挙だ。

ちなみに、ウェスタールンドの初出走は2014年8月24日で、翌年(2015年)の3月29日に初勝利を挙げている。3勝目(太宰府特別)を挙げたのが2016年3月6日で、その10日後(2016年3月16日)にベストタッチダウンが生まれている。

8歳でJRAダート重賞を勝利した馬は過去に5頭いるが、地方競馬での交流重賞を含めて、その5頭はいずれも過去に重賞勝利があった。また、8歳でJRAのダート重賞を2勝した馬はスマートボーイだけで、9歳以上でJRAのダート重賞を勝利した馬はまだいない。

ウェスタールンドは今回が通算6勝目で、初の重賞制覇。新記録樹立に向けても、夢が広がる勝利になったと言えるだろう。


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