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速攻レースインプレッション

実績以外にサンライズノヴァを推せた材料とは何か?

文/編集部(M)


プロキオンSが6~7月の開催となってから今年で21年目で、梅雨時に行われることもあって、このレースは道悪馬場になることが珍しくない。一昨年が不良、昨年が稍重、今年も稍重で、これで3年連続で道悪馬場で行われることになった。

6~7月のプロキオンSが道悪馬場となったことは過去に6度あり、いずれも4歳で1~5番人気に推された馬が優勝していた。その勝ち馬6頭は斤量54~57kgで、5頭が斤量56kg以下だったから、スピードの出やすい馬場なら他馬より斤量が軽めの若い馬を狙うべきと思われたのだが、今年は過去傾向がまったく通用しなかった。

優勝したのは6歳で斤量59kgを背負っていたサンライズノヴァで、②着には約1年ぶりのレースで、しかも初ダートだったエアスピネル(7歳)が入った。③着は牝馬で斤量56kgだったヤマニンアンプリメ(6歳)が粘り込み、馬券圏内は6~7歳の実績上位馬たちが占める結果になった。

サンライズノヴァはご存知の通り、昨年の南部杯勝ち馬で、近2走もG1(Jpn1)で③着に入っていた。エアスピネルは芝G1で2度の連対歴がある馬で、ヤマニンアンプリメは昨年のJBCレディスクラシック勝ち馬だから、を重視する人たちにとっては、この3頭での3連複配当が14万円・3連単配当が82万円というのは美味し過ぎる結果だったろう。

しかし、エアスピネルの約1年ぶりというレース間隔だけでなく、サンライズノヴァ右回りが3歳12月の師走S(②着)以来となる2年7ヶ月ぶりだったし、ヤマニンアンプリメは前走の東京スプリント(⑧着)が鼻出血とのことで、3ヶ月ぶりだった。格や実績よりも不安の方が先に立つ……という考えは常識に囚われすぎだったのだろうか……。

サンライズノヴァは5番人気で、他に上位人気に推された馬は、レッドルゼルサクセスエナジーラプタススマートダンディーだった。これらの中で、サンライズノヴァが優れていた点としては、もちろん実績面を挙げられるが、他にも何か推せる要素があったはずだから、検証してみたい。

右回りについては、サンライズノヴァは1勝で、サクセスエナジー(8勝)、ラプタス(6勝)、スマートダンディー(6勝)、レッドルゼル(4勝)には遠く及ばない。ダート1400mという距離に関しても、サンライズノヴァは2勝で、スマートダンディー(8勝)、サクセスエナジー(7勝)、ラプタス(6勝)、レッドルゼル(3勝)よりも勝利数は劣っていた。

サンライズノヴァは2勝目の鞍上が松若騎手だったが、このコンビでの勝ち鞍はその1勝だけで、ラプタス&幸騎手は6勝、スマートダンディー&秋山騎手は4勝、サクセスエナジー&和田騎手は3勝、レッドルゼル&川田騎手は2勝を挙げていたから、馬と騎手の相性に関しても、大きな利点は感じづらかった(松若騎手サンライズノヴァを管理する音無厩舎の所属ではある)。

ここまで検証して、もう一度、レース映像と勝利騎手インタビューを見直してみた。すると、レース後のインタビューで松若騎手「いまはとても調子が良い」とコメントしていて、確かに3~4角で外から押し上げていく走りは弾むように躍動感があった。

サンライズノヴァ7月のレースが今回が3度目で、過去2度は⑥着(2017年ジャパンダートダービー)と④着(2019年プロキオンS)に敗れていたが、6月には2勝をマークしていた(2017年ユニコーンS、2018年アハルテケS)。これに対して、レッドルゼルの過去5勝は10~4月で、サクセスエナジーの過去10勝は12~5月、ラプタスの過去6勝は9~5月、スマートダンディーの過去8勝は10~3月。今回の上位人気5頭の中で、6~8月に連対歴があったのはレッドルゼルサンライズノヴァだけだった。

②着に入ったエアスピネルは6~8月の好走歴がなかったので、一概に季節実績だけでは片付けられないのだろうが(③着ヤマニンアンプリメは6~8月に2勝していた)、馬の状態面のことを考えると、蒸し暑くなってきている今の時期は調子が上がる下がるという馬が存在しても不思議ないだろう。

予想をする上で、とかく距離やコースに対する実績や騎手との相性を重視しがちだが、さらに暑くなるこれからの時期は季節実績を予想ファクターの上位とするべきなのかもしれない。これは次週以降の反省材料にしたい。


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