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速攻レースインプレッション

A.P.Indy内枠軍団が健闘も…1、2番人気の父サンデー系は手堅かった

文/出川塁


フルゲート15頭のところ、28頭が登録した今年のレパードS。このうち賞金上位の6頭を除き、残り22頭の2勝馬で9頭の枠を争うかたちとなり、結果的に13頭が除外の憂き目に遭った。なかには印がちらほら回っていた馬も含まれていたので、木曜に発表された出馬表を見て予想をやり直すはめになったもいたことだろう。

そうしてゲートインを果たした15頭の血統を眺めると、ある構図に気づいた。父か母父にサンデーサイレンス系が入る馬が8頭、同じく父か母父にA.P.Indy系が入る馬も8頭と、この両系統の対抗戦のような様相を呈していたのだ。ちなみに、計算が合わないようだが、父がA.P.Indy系、母父がサンデー系という血統の馬が2頭いて、それを別個でカウントしたためである。

過去10年の血統傾向を調べると、父サンデー系は[5.5.3.42]、勝率9.1%、複勝率23.6%。1、2番人気なら[4.2.1.1]と手堅い一方、9番人気以下の②③着が計4回とヒモ穴も結構ある。ただし、ダート向きサンデーの筆頭であるゴールドアリュールは[0.1.2.7]と意外にも勝ち馬を出していない。また、母父サンデー系[0.1.2.27]で、これは不振と言っていいだろう。

対して父A.P.Indy系は[1.2.1.7]、勝率9.1%、複勝率36.4%。サンデー系と比較して勝率は変わらないが、複勝率はだいぶ高い。母父A.P.Indy系は[0.0.0.2]という成績だが、出走2回ではなんとも言えないところだ。

この両系統の全面対決となった今年、果たして枠順はどうなるかと発表を待っていたら、ずいぶん偏った。内の1~5番枠にA.P.Indy軍団がズラリと並んでいる。正確には、人気が予想される4番枠のデュードヴァンのみ母父A.P.Indy系で、あとの4頭は父A.P.Indy系となる。

もうひとつ、馬場も着順に大きな影響を与えることになりそうだった。前日土曜の10Rから新潟ダートは不良で行なわれていたが、日曜になって雨足はますます強くなっている。当日7Rの古馬1勝クラス(ダート1200m)は先行した3頭の決着で、勝ち時計の1分10秒1は前日の古馬2勝クラスより速い。

これを見て、A.P.Indy内枠軍団に賭けることに決めた。単純極まるが、1~5番の3連複BOX買い。この系統はダートのスピード決着に強いし、新潟ダートはそもそも前有利。5頭すべてが前走1400、1600mから距離延長での臨戦で、この馬場ならスピードが活きやすい面もあるだろう。後ろから行きそうなデュードヴァンには展開が合わない恐れもあるが、この馬以外の内枠軍団で決まれば配当的にはかえってありがたい。

そんな淡い希望を持ちながらゲートが開くと、の軍団は軒並み好発を決めてくれるのだから堪らない。脚も溜まらないかもしれないが、この馬場で内枠から前に行ってくれたら本望だ。デュードヴァンも存外の先行策をとっている。人気どころのラインベックライトウォーリアも先行してきたが、枠の関係から1コーナーの入りで余計な脚を使ったように見えた。父ディープインパクトラインベックはともかく、ライトウォーリアも本当は父A.P.Indy系なのだが、買わなかったにとってはもはやサンデー軍団の扱いだ(母父がディープインパクト)。

それにしてもケンシンコウが逃げるとは意表を突かれたが、敵をだますには味方からという。快速のタイガーインディとのハナ争いを制して快調に逃げている。半径が小さい3~4コーナーを回るあたりでは内枠軍団が上位陣を形成する一方で、外を回るラインベックライトウォーリアは鞍上の手が激しく動いている。俄然、このあたりでが気色ばんだのは言うまでもない。

だが、しかし。直線に入って逃げるケンシンコウはますます軽快だが、あとの内枠軍団はバテてもいないが伸びてもいない。そうこうしているうちに外からミヤジコクオウが2番手に上がった瞬間、の馬券は雲散霧消した。ヴィクトワールピサ産駒の同馬は2番人気に推されており、前述したデータの通り1、2番人気の父サンデー系は手堅かった。最終的にA.P.Indy内枠軍団の5頭は①③④⑥⑧着という結果。予想の大筋としては間違っていなかったようにも思うのだが、それだけで決まるほど競馬はやっぱり甘くないのである。


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