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速攻レースインプレッション

超スローペースでも外差しの利く馬場だった

文/編集部(M)


土曜日(5日)の新潟メイン・長岡S超の付くスローペースで、圧倒的1番人気だったサトノウィザードが上がり32秒7で追い込んでも突き抜けられなかった(半馬身差の②着)が、日曜日(6日)の新潟メイン・新潟記念超スローになるとは思いもしなかった。序盤はウインガナドルがハナに立ち、途中から内をジナンボーが上がって行って先頭に躍り出たが、1000m通過は61秒9というタイムだった。

新潟記念が現在のコースで行われるようになった2001年以降(過去19回)、1000m通過が60秒0以上だったことは5回(05年、09年、10年、11年、12年)で、61秒台以上だったのは05年(62秒2)と09年(61秒8)の2回だけ。これだけ遅いのは久しぶりで、05年は12頭立てでもあったから、現コースでの多頭数の新潟記念としては史上もっとも遅いペースになったと言える。

これだけペースが遅ければ先行馬が残りやすくなるもので、普通なら道中で動いたジナンボーM.デムーロ騎手の好判断を讃えられるべきだったが、それが決まらなかったのが今夏の新潟芝の馬場の特徴なのだろう。直線でほとんどの馬が馬場の中央から外に進路を採り、中でも、外ラチ沿いを追い込んだ馬たちの伸びが目立つ結果になった。

今夏の新潟芝は、8月22日以降はずっと良馬場でレースが行われたが、8月8~9日にに見舞われたことや序盤の開催で雨の影響を受けたこと、そして、梅雨が長かった(芝の生育に影響があった?)ことも関係したのかもしれない。7週連続でAコースで施行され、最後はアデイインザライフが外から差し切った4年前(2016年)のようなゴール前になった。

優勝したブラヴァスは前走の七夕賞が②着で、それでも今回は斤量が1kg増えてハンデ56kgとなった。前走から斤量が増えていたのはブラヴァスと小倉記念①着のアールスター(53kg→56kg)だけで、前走②着で斤量1kg増というのはかわいそうな気がしたが、さらに前走(7枠13番)以上の外枠(8枠17番)となったので、ブラヴァスには流れが来ていない…と思ってしまった。

新潟記念が現コースで施行されるようになってから、斤量増の馬は4頭が優勝していたが、それらは1~3枠の内枠で、4~8枠だと[0.3.1.22]だった。開催最終週に行われる新潟記念は外差しが利きやすいとはいえ、真ん中から内枠の馬も進路を中央より外に採ることが多く、外枠の馬はさらに外を走らされることが多々ある。ただ、今年はペースも緩んで外差しが利き、外枠の馬たちにプラスに働く面があったのだろう。これは馬場とペースの見立てを誤った結果で、来年以降に活かせるように反省します……。

超スローペースだったこともあり、今年の決着時計は1分59秒9と遅いものになった。ブラヴァスはこれまで芝2000mで6度の③着以内があり、それらは決着時計が2分0秒1以上だったから、時計がかかったことも良かったのかもしれない(今春の新潟大賞典④着は決着タイムが1分58秒6だった)。ただ、レース後に福永騎手「まだ前と後ろでバラバラに走っている感じ」とコメントしていた通り、未完の部分が大きいのも事実なのだろう。今後、どこまで強くなるか。良血馬でもあるので、その成長曲線にも注目したい。

昨年のこのコーナー(新潟記念)では、「夏のローカルG3という認識を改める時が来た?」という内容で記したのだが、それは今後も継続して認識して良いのかもしれない。2018年にブラストワンピース、2019年にユーキャンスマイルという前走がG1だったノーザンファーム生産馬が優勝したことで、新潟記念は「夏のローカルG3」というより「秋のG1戦線へ向けての前哨戦」という位置付けになったように感じたのだが、今年もやはりそんな気がする。

ブラヴァスは前走が七夕賞②着だったので、ブラストワンピースユーキャンスマイルとは実績が異なるが、ご存知の通り、父キングカメハメハ×母ヴィルシーナ(母父ディープインパクト)という血統で、この馬もノーザンファーム生産になる。ブラストワンピースユーキャンスマイルはこのレースの後もG1で上位人気に推される存在となっていて、ブラヴァスがそれに続く可能性も十分にありそうだ。

前走がG1だった馬の秋へ向けての一戦、という意味では、今年はワーケアカデナが該当したのだが、ワーケアは1番人気に推されながら⑩着に敗れてしまった(カデナは⑥着)。

今回のワーケアの結果を受けて、現3歳世代は、今年の古馬混合の芝準OP以上で[1.0.0.17]という成績になっている(①着は米子Sでのスマイルカナ)。現3歳世代の力量を測る意味でも、来週以降の3歳馬の成績は注視していくべきだろう。


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