独自視点で穴馬推奨!競馬予想支援情報【サラブレモバイル】

サラブレモバイル

メニュー

ログイン

速攻レースインプレッション

「武蔵野Sの謎解き」=好調さと順調さが重要

文/編集部(M)


今年の武蔵野Sの1番人気はタイムフライヤー、2番人気はモズアスコット、3番人気はサンライズノヴァで、ご存知の通り、この3頭は差し脚質。このレースの後にG1(チャンピオンズC)が控えていることもあり、流れが落ち着いて先行馬に有利に働く可能性もあるのでは?と思われたが、そんな時に限って速い流れになるのが「競馬あるある」なのか、今回も前半3Fの通過が34秒2というハイペースになった。

上位人気3頭(タイムフライヤーモズアスコットサンライズノヴァ)にはおあつらえ向きの流れに見えたが、タイムフライヤーは⑤着、モズアスコットは⑦着に敗れた。サンライズノヴァ松若騎手が外を回して豪快に差し切ったものの、②着には11番人気のソリストサンダー、③着には8番人気のエアスピネルが入り、3連単は20万円を超える好配当となった。

②着に激走したソリストサンダーは低評価だったが、「メインレースの考え方」で掲載した3つの好走共通項のすべてで該当した唯一の馬で、他にもTwitter【気になるデータ】として掲載した内容にも当てはまっていた。それでいて【穴ぐさ・C】という評価にしてしまったのは痛恨の極みではあるのですが(苦笑)、この馬を分析することで「武蔵野Sの謎解き」ができると思うので、再確認してみよう。

「メインレースの考え方」に記した好走共通項(①~③)と、Twitterで【気になるデータ】として載せた内容(④~⑤)は次の通り。

前走がダートOPで③着以内で中4週以内の馬(過去10年すべてで③着以内に入り、9年で連対)

前走がダートOPで1~4番人気だった3~5歳の関西馬(過去10年すべてで連対し、5勝)

3代血統表内にロベルト系かグレイソヴリン系を持つ馬(2015年以降の近5年で連対)

過去10年の武蔵野Sでは前走③着以内で斤量55~56kgの馬が馬券に絡んでいる

過去10年の武蔵野Sでは前走が1~3番人気で①~③着だった馬が連対している

今年のメンバーで、①に該当したのはソリストサンダーモズアスコット。②に該当したのはソリストサンダータイムフライヤー。③に該当したのはオメガレインボーサンライズノヴァソリストサンダータイムフライヤーメイショウワザシレピアーウィットワンダーリーデル。④に該当したのはオメガレインボーケンシンコウソリストサンダーレピアーウィット。⑤に該当したのはソリストサンダータイムフライヤーモズアスコット

①~③と④~⑤は、内容が少し似ている部分もあるが、ざっくりまとめると、前走③着以内馬の成績が良いということ。しかも、前走がOPでの上位人気で、順調に使われていて斤量も重すぎないタイプが良いという傾向が見られる。

そんなの普通だろうと思われるかもしれないが、昨年の武蔵野Sを9番人気で優勝したワンダーリーデルもこのタイプで、3年前に8番人気で②着に入ったサンライズソアも該当する。今年はソリストサンダーが当てはまり、この3頭は前走がOP特別での③着で、それが人気薄となった一因だろうが、ダート戦、特に武蔵野Sでは好調さと順調さが重要ということだろう。これは覚えておきたい。

ちなみに、それでもソリストサンダー【穴ぐさ・C】とした理由だが、ワンダーリーデルサンライズソア東京ダートで勝ち鞍があったのに対して、ソリストサンダー東京ダートでの過去2戦(1600m)が②④着だった。その②着(プラタナス賞)はルヴァンスレーヴに敗れたもので、大目に見ることもできたのだが、近10年で7番人気以下で馬券に絡んだ馬は東京ダートで勝利実績があるか、東京ダートが初めてだったので、少々厳しくジャッジしてしまいました…。

そのソリストサンダーを最後に外から交わたサンライズノヴァは、前走の南部杯が④着だったためにいくつかの好走条件で該当しなかったが、中4週という臨戦と偶数馬番(3枠6番)も良かったのだろう。武蔵野Sは一昨年にも優勝していて、重賞5勝目となったが、そのうちJRAでの4勝は偶数馬番で挙げている。今回はゲートの出も良く、レース後に松若騎手「この馬は大味な競馬をした方がいいと考えていた」とコメントしていたように、切れ味という最大の武器を活かす競馬で快勝した。

サンライズノヴァは中4週という臨戦でも馬体重はプラス1kgの530kgで、これに対して、同じ中4週だったモズアスコットマイナス1kgの490kgタイムフライヤーは3ヶ月ぶりながらマイナス14kgの476kgと減っていた。

今回のモズアスコットは1枠2番で馬群の中で包まれ、道中で位置取りを悪くした影響があったのだろうし、タイムフライヤーも直線でソリストサンダーに外から先に行かれ、そこで加速できずに差し届かなかった印象だったが、Twitterの【気になるデータ】では、こんなことも載せていた。

過去10年の武蔵野Sでの1~3番人気は、マイナス体重[0.1.1.9]、マイナス体重以外[4.3.2.10]

これを記した本人もあまり気に留めていないデータだったが(苦笑)、上位人気馬は体が減っていない方が成績が良く、今年も該当する結果となった。再度調べてみたら、武蔵野Sをマイナス体重だった1~3番人気が制したケースは、2006年のシーキングザベスト(2番人気、マイナス2kgの470kg)が最後となっていた。

上位人気は体が減っていない方が良いというデータを理由付けする材料は見つけづらいが、文字通り「気になるデータ」なので、来年以降も馬体重の変動は気にかけた方が良さそうだ。

今回のモズアスコットはマイナス体重と言ってもマイナス1kg(490kg)で、敗因はそれよりも内枠で包まれたことが大きいのだろう。それよりも気になるのはタイムフライヤーで、マイナス14kg(476kg)だった点がどうか。昨年の武蔵野S(②着)が464kgで、減ったとは言っても過去の好走時と比べて著しく少なかったわけではないが、マイナス幅が大きかっただけに次走以降への影響が気になるところだ。

「メインレースの考え方」の中で、6歳以降にダート重賞で9勝を挙げたタイムパラドックスのおいで、本馬(タイムフライヤー)もこれから充実期を迎えて不思議ないだろう、と記したことについては、今もその考えに変わりはないが、タイムフライヤー左回りで勝ち鞍がないだけに右回りの方が良い面もあるのかもしれない。次走以降のレースぶりにも注目したい。


TOPページに戻る