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速攻レースインプレッション

来日早々重賞連勝! “マジックマン”モレイラ騎手の手綱捌きが光った

文/後藤 正俊(ターフライター)、写真/瀬戸口 翔


昨年のリバティアイランドのような圧倒的な1番人気馬がいない、混戦模様となった今年の桜花賞。単勝1番人気は無敗で阪神JFを制したアスコリピチェーノが3.5倍で、ステレンボッシュ4.3倍、クイーンズウォーク5.7倍、チェルヴィニア6.1倍、コラソンビート7.7倍と、上位5頭が10倍を切った。

満開の桜の下からのスタートは大きな出遅れはなく、外から下馬評通りにショウナンマヌエラが先手を主張。エトヴプレが2番手、セキトバイーストコラソンビートが3番手あたりで落ち着き、前半1000mは58秒1の比較的淡々とした流れで進んだ。

人気どころはクイーンズウォークチェルヴィニアが6、7番手。それを見る形でアスコリピチェーノステレンボッシュが8、9番手。スウィープフィートライトバックは最後方に待機した。

3~4角にかけてステレンボッシュアスコリピチェーノが並んで大外から押し上げて行き、直線を向いたところで内のステレンボッシュが外のアスコリピチューノを押し出すように先に仕掛ける。先行各馬を一気に飲み込み先頭に立つと、必死に追撃するアスコリピチェーノに4分の3馬身差、大外から追い込んだライトバックスウィープフィートも抑えて、初重賞制覇をクラシックで飾った。勝ちタイムの1分32秒2(良)は昨年のリバティアイランドの1分32秒1には0秒1及ばなかったが、桜花賞史上3番目の好タイム(1位は21年ソダシの1分31秒1)となった。

ステレンボッシュアスコリピチェーノの①、②着は、阪神JFと逆の着順。当時は先に仕掛けたアスコリピチェーノステレンボッシュがクビ差捉え切れなかったが、今回はその展開も逆となり、先に仕掛けたステレンボッシュが先着した。騎乗したのは今週短期免許を取得し来日したばかりのモレイラ騎手。前日も阪神牝馬Sをマスクトディーヴァで制しており、来日早々G2、G1を連勝した

出遅れ癖のあったマスクトディーヴァで絶好のスタートを切ったその騎乗技術はもちろんだが、桜花賞ではレース前から相手をアスコリピチェーノに絞ってマークしていたのではないかと思えるレースぶり。おそらく過去のレースビデオを入念にチェックしていたのだろう。その探求心と勝負勘も、さすがは世界の「マジックマン」である。モレイラ騎手のJRA・G1制覇は18年エリザベス女王杯をリスグラシューで制したのに続き2勝目で、3歳クラシック制覇は初となった。

ステレンボッシュの父はエピファネイア。初年度産駒(17年生まれ)のデアリングタクトらが2歳時から活躍したことで、250万円だった種付け料が20年には500万円に上がり、交配牝馬レベルも高まった(その後、21年1000万円、22~23年は1800万円)。その20年種付け、21年生産が今年の3歳世代となる。競走時代も種牡馬としても同期でライバルのキズナも同様の道を歩んでおり、3歳世代はこの2頭の種牡馬の産駒に好素質馬が目白押しだ。

ステレンボッシュの3代母はウインドインハーヘア、2代母はランズエッジ。来週の皐月賞でも注目されているレガレイラとはいとこ同士となり、ウインドインハーヘアは母系としてもその偉大さを拡大し続けている。その血統からも距離延長はむしろ望むところで、オークスでの2冠達成が濃厚と見る。

アスコリピチェーノは敗れて強しの②着だった。レース前に発汗が目立ち心配されたが、折り合い面も問題なく、まったくの杞憂だったようだ。今回は敗れたが、展開一つで逆転もあり得たレース内容だった。だがダイワメジャー産駒だけに、やはりベストはマイル戦で、オークスへは向かわずNHKマイルCを目指す可能性もありそう。3歳世代の牝馬レベルの高さを考えると、NHKマイルCに向かえばこの馬が主役となりそうだ。

③着ライトバックは、最後方から上がり32秒8の末脚で突っ込んだ。速い決着を克服しての③着は価値あるものだった。キズナ産駒で胴が長めの体型からも、東京芝2400mはベスト条件になる。④着スウィープフィートも33秒0の末脚を披露した。しかも道中で包まれる不利があっての着順で、ゴール前の脚は最も目立っていた。スワーヴリチャード×ディープスカイの配合で祖母がスイープトウショウという血統から、こちらも2400mはピッタリだろう。この2頭がオークスではステレンボッシュの最大のライバルになると見ている。

3番人気クイーンズウォークは馬番2番が災いし、内で窮屈なレースになってしまったし、折り合いを欠くような面も見られた。この日の馬体重が514kgという大型馬だけに、伸び伸びと走れる枠の方が良かったのではないか。ただ、このペースで折り合いを欠くようだと、オークスも苦労する可能性がありそう。4番人気チェルヴィニアは半年ぶりのレースで大外枠、さらにレース中の不利もあり、能力を発揮できなかった。母はオークス②着馬で、オークスでの巻き返しは十分に可能だろう。⑤着エトヴプレはよく粘ったが、体型からも1200~1400mがベストに思える。
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