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3/24  高松宮記念(G1)
中京11R 芝1200m 15時40分発走予定

目次
  1. 今週の中京の馬場状態
  2. 過去4年は道悪競馬
  3. 今年の馬場予測と展開傾向
  4. 予想印入り出走表
  5. 有力馬・気になる馬の評価(無印含め15頭を解説)
  6. 万哲の決断馬券(買い目)

【今週の中京の馬場状態 】


中京の芝は部分的に内寄りに傷みはあるものの、土曜の午前6時30分時点での芝のクッション値は「9.8」の「硬め」と上々のコンディションでした。ただ、朝から雨が降り続き、芝は2Rからすでに「重馬場」に。その後もレースを行うごとに湿りは進み、土曜が終わった時点でも「重馬場」のままとなっています。

しかしながら、土曜に行われた芝の計6レースは3~4コーナーで内寄りを避けて通るようなシーンは見られませんでした。まだ内寄りの路盤もしっかりしているのでしょうか、全体的に「内寄り」の攻防が続きました。4R・3歳未勝利戦(芝1600m)は内ラチぴったりを逃げた6番人気グランエシェゾーがそのまま逃げ切り勝ち。10R・熊野特別(芝2200m)も逃げたシーウィザードが②着に粘り、勝った2番人気ホールネスは最終4コーナー4番手から内寄りを伸びて快勝しています。

ただ、7R・4歳上1勝クラス(芝1600m)は、最終4コーナー11番手のビターグラッセが外から一気に伸びて勝っています。各馬が最終4コーナーでそれほど外に進路を取らない分、中団~後方の馬たちも極端には外を回されないのが土曜の傾向でした。土曜に限れば内伸び傾向だった分「内&前優位」は確かではありますが、差し馬もさほど外を回されない点ではプラスの面もありました。

【過去4年は道悪競馬 】


高松宮記念の過去4年はすべて良馬場ではなく、道悪でした。そして、同じ道悪でも微妙に馬場状況は異なりました。というのも、2020年は今年同様に年初に中京開催がなく、しかも、高松宮記念1週前の中京開催はないという特殊な年でした。2021~23年は1月~2月初旬にかけて中京開催が行われました。つまり、同じ道悪でも、2020~23年と今年とでは異なる中京開催日程になっているわけです。念のため、過去4年を振り返ります。

 2020年(重馬場) 内粘り競馬        
①着 ⑯モズスーパーフレア
②着 ⑧グランアレグリア

 2021年(重馬場) 中~外伸び傾向 
①着 ⑭ダノンスマッシュ
②着 ⑯レシステンシア

 2022年(重馬場) 内伸び競馬       
①着 ②ナランフレグ
②着 ⑨ロータスランド

 2023年(不良) 中~外伸び競馬    
①着 ⑬ファストフォース
②着 ⑮ナムラクレア

似たような道悪でも、状況は年によって異なっていて、2022年はレースの時点では既に晴れていて、重馬場でも回復傾向。差し競馬にはなりましたが、内寄りが見た目以上に乾いたことで、内を思い切って突いたナランフレグが制しました。完全に中~外伸び馬場になると、2021年や2023年のように枠順的には「中~外」の馬が台頭する傾向があります。

【今年の馬場予測と展開傾向 】


土曜12Rの時点では、いったん中京の雨は上がっています。予報機関によると、このまま日曜の日中までは雨はいったん小康状態で、中京競馬場のある豊明市で雨が降り出すのは「午後3時前後」とのことです。不良まで悪化した昨年とは違って、重馬場のままか、一段回復して「稍重」で行われる可能性も十分ありそうです。問題は各馬の通る位置でしょう。土曜は「インベタ」も十分に利きました。ただ、日曜も果たして同じ傾向になるかは微妙。メインの頃には徐々に内の傷みも進んで、多少は内を避ける可能性も考えられます。

昨年の高松宮記念は逃げ、先行馬が案外手薄でした。逃げたキルロードの前半3F35秒6(レース後半3F35秒9)と完全な平均ペース。結果的に早めに好位に動く形になったアグリ(⑦着)、ウインマーベル(⑩着)、メイケイエール(⑫着)の脚が上がり、勝ち馬ファストフォース(4コーナー5番手)、②着ナムラクレア(同9番手)と差し有利の傾向でした。

ただ、今年はどうでしょう? 個人的には「乱ペース」とみます。香港からきたビクターザウィナーはやはり行くでしょう。ただ、枠の内寄りにテイエムスパーダビッグシーザーマッドクールモズメイメイと行きたい馬が揃っています。マイルから転戦のウインカーネリアンも先行粘り込みが好走パターンなので、逃げられなくてもある程度の位置は取りたいはず。そして、人気のルガルも前走・シルクロードSが2番手からの抜け出し。前走のパターンを踏襲したいでしょうし、あまり後ろに引くよりは、スタート次第では前走のように好位(2~4番手)を走りたいところでしょう。

展開的には「内&前密集」の乱ペース。土曜の傾向が続けば、各馬が外に張り出してこないので、前崩れの展開を味方に、3~4コーナーで外を回る差し馬の台頭も十分あるとみます。もちろん、この差し馬たちもある程度の道悪(稍重~重)がこなせるという条件はつくでしょう。

【予想印入り出走表 】


高松宮記念(G1)
中京11R 芝1200m 15時40分発走予定
馬番 馬名 性齢 斤量 騎手
1 ビッグシーザー 牡4 58 吉田隼
2 マッドクール 牡5 58 坂井
3 ナムラクレア 牝5 56 浜中
4 モズメイメイ 牝4 56 藤岡佑
5 トウシンマカオ 牡5 58 ルメール
6 ルガル 牡4 58 西村淳
7 テイエムスパーダ 牝5 56 富田
8 ソーダズリング 牝4 56 武豊
9 シャンパンカラー 牡4 58 吉田豊
10 ビクターザウィナー セ6 58 リョン
11 メイケイエール 牝6 56 池添
12 ロータスランド 牝7 56 岩田康
13 ウインカーネリアン 牡7 58 三浦
14 ママコチャ 牝5 56 川田
15 ディヴィーナ 牝6 56 M.デムーロ
16 ウインマーベル 牡5 58 松山
17 マテンロウオリオン 牡5 58 横山典
18 シュバルツカイザー セ6 58 大野

【有力馬・気になる馬の評価】


◎⑯ウインマーベル

昨年の高松宮記念(⑩着)は大外の馬番18番。位置を取るのに一度脚を使ったことで、最後は脚が上がりました。その昨年がシルクロードS⑦着からの挑戦で、まだ本格化していない印象でしたし、特殊な不良馬場と道中で動かざるを得なかったのが響いたのでしょう。今年は昨年より明らかに力をつけていると思います。課題とみていたスタートも改善したようで重賞2連勝。阪急杯はただ1頭、58キロを背負って勝ち切りました。しかも重馬場での優勝。本質的には時計が掛かる馬場は合っていると見ます。今年は道中で動く必要はなく、行きたい馬を行かせれば、馬番16番の「枠の並び」もいいでしょう。中団付近からの一気差し。1400mまでこなしている底力も、パワー寄りの馬場には向くでしょう。

○⑭ママコチャ

成績からは暖かい時季がベターかもしれません。ただ、昨秋のスプリンターズSは速い流れに自ら乗っていて、結果的には完勝でした。陣営は1400m適性も感じているようですが、現状は6F型でしょう。「枠の並び」も外にはなりましたが、外から被せて来そうな馬がいない分、理想的では。あとは馬場回復でしょう。良馬場は望み薄かもしれませんが「稍重」ぐらいまで回復すれば、左回りも問題ないと思うので、評価を下げられません。

▲②マッドクール

馬場傾向的には馬番「2番」はイチかバチかの位置になる恐れもあります。土曜のような内粘り競馬が続き、かつロスなく好位が取れるようなら「大きなプラス」でしょう。逆にスタート直後のスピードの乗りがそこまで速くはないので、先行馬にドンドン前に入られて、内で詰まるような競馬になると「内枠が響いた」という競馬になる心配もあります。ただ、内を避けねばならないほど馬場が悪化していない点は幸いか。道悪は得意な部類でしょう。

☆⑥ルガル

前走・シルクロードSが道中2番手からあっさり抜け出す競馬。鮮やかすぎた分、今回どういう競馬をするかが鍵になります。好位にこだわると、その位置が「乱ペース」になる心配は少しあります。ただ、馬体に迫力が出て、3歳時よりは相当力をつけているようです。3歳春には不良馬場の橘Sを圧勝。道悪もむしろプラスでしょう。というより、前走・シルクロードSの京都は良発表でもボコボコした馬場だっただけに、もっと重~不良まで悪化したほうが優勝確率は高くなるかもしれません。展開面を含めて、ここは試金石とみます。

△③ナムラクレア

昨年の②着馬。その昨年は中~外伸び馬場になった分、結果的に馬番「15番」で競馬をしやすかった面もあったと思います。今回は内寄りの馬番3番がどう出るか? うまく捌ければ絶好材料でしょうが、包まれると厳しいのはビッグシーザーマッドクールと似た立場です。昨夏のキーンランドCが外枠からの快勝でしたので、もう少し外めの枠が本当は良かったかもしれません。とにかく、道中の立ち回りひとつでしょう。

△⑤トウシンマカオ

オーシャンSは多少太め残りの中、勝ち切れた点で底力を示しました。2走前の京阪杯はルガルを子供扱い。この2戦は右回りの競馬でした。今回は重賞実績に乏しい左回り、そして昨年ほど悪化しない可能性はあっても道悪克服がポイントになるでしょう。ただ、そんな条件もあって、1番人気になっておかしくない本馬が、ルメール騎手騎乗でも手頃なオッズで買えそうなのは魅力。追い切りの動きは明らかに一段上がっていました。

△⑫ロータスランド

理想はもっと極端な道悪か。ただ、展開的には「乱ペース」からの差しは理想パターンでしょう。1400mは得意距離ですが、どうしてもペースが落ち着いてしまう分、脚を使っても善戦止まりでした。その点、6Fは合っているはず。馬番12番もちょうどいいところでは。乗り慣れた岩田康騎手で押さえたい1頭です。

△⑰マテンロウオリオン

オーシャンS(⑧着)は初の1200mで先行馬ペースでもあり、最後は差を詰めただけに終わりましたが、1200m続戦で前走以上の「乱ペース」が見込める今回は、この馬のことをよく知っている横山典騎手が鞍上なだけに侮れない存在。先週の調教でしっかり追えているのも良いと思います。死んだふりからの②、③着浮上のパターン。

 ①ビッグシーザー

2走前の淀短距離S(①着)が良馬場で自身の前半3F34秒3の平均ペース先行。現状シビアなラップになった時に凌ぎ切れる先行力を感じません。オーシャンS(②着)のように引いた競馬もできるのですが、持ち味を活かすには先行でしょう。そう考えると、同型馬が今回はあまりに多すぎます。

 ④モズメイメイ
 ⑦テイエムスパーダ

細かい評価は異なるのですが、2頭とも行き切らないと現状勝ち負けはないでしょう。今回のメンバーでも行くだけのスピードはありますが…。他馬のプレッシャーも早いでしょう。2頭とも理想はパンパンの良の「高速馬場」でしょうから、時計勝負にならないのも厳しいと考えます。

 ⑧ソーダズリング

初の1200m自体はむしろ魅力。差し台頭の展開も良いのですが、問題は渋った馬場でしょう。昨秋京都の三年坂S(①着)は上がり3F32秒8。やはり、軽い切れが武器だと思うので、微妙な馬場状態は気になります。

 ⑨シャンパンカラー

発馬に不安を残す現状。1200mだと、流れに乗れずに終わる不安があります。

 ⑩ビクターザウィナー

実戦で初めて走る左回りに加え、昨秋は52キロや53キロ台で出走していたことを考えると、あまりに条件はきつくなりました。すんなり逃げられればもちろん脅威ですが、日本馬もそこまでは遅くありません。あるか? ないか? を問われれば「見送り」とします。

 ⑪メイケイエール

心情的には応援しています。ただ、京都牝馬S(⑩着)は発馬も含めて、見せ場がなかったです。レコード2回のタイムアタッカーだけに、できればパンパンの良馬場で走らせてあげたかったです。

【万哲の決断馬券】


昨年の高松宮記念⑩着が響いているのでしょうか? 重賞で2連勝後なのに、◎ウインマーベルは意外な不人気。土曜夜時点で「単勝16倍台」はおいしいです。粘り強く走るタイプ。馬連でも十分に勝負できるオッズになっています。スプリンターズSで本命勝負したママコチャを相手本線に。

券種・買い方 組み合わせ・点数
馬連
⑯-②⑭
各2,000円(計4,000円)
馬連
⑯-③⑤⑥⑫⑰
各800円(計4,000円)
馬連
⑭-②⑥
各1,000円(計2,000円)
合計 10,000円
ご注意
レースに関する情報は、主催者発表のものをご確認ください。また、勝馬投票券の購入はお客様のご判断の元で行ってください。

記事の配信(発売)後は、出走取消・除外・騎手変更などがあっても、原稿の差し替え等は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください。
小田哲也 プロフィール
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。2015年には宝塚記念で3連単52万馬券を当てるなど、万馬券メーカーであることから「万哲」という愛称で競馬ファンに親しまれている。2004年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、2009年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」パドック解説を担当中。

【予想スタイル】
まず重視するのは好走した時の最大パフォーマンス。極論すれば、条件に合わない距離、競馬場、馬場状態、あるいは展開等での凡走は無視してOK。着順タイプは常に善戦型より、三振か本塁打か?の「1着型」を好んで狙う傾向あり。京都、阪神と馬券相性が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。


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