穴ぐさ傾向と対策
フローラSもノーザンファーム生産の上位人気が!?
先週(4月13日~14日)の穴ぐさは[4.6.8.97](複勝率15.7%)で、アーリントンCでは【C】評価だったカテドラルが②着、【A】評価だったトオヤリトセイトが③着に入る【穴ぐさダブル】となりました。馬券を獲ったみなさん、おめでとうございました!
アーリントンCが波乱の決着だった一方、皐月賞は1~4番人気が①~④着を占める結果になりました。最後の3Fが11秒7-11秒6-11秒4とラップが落ちない決着で、上位馬たちに力を見せつけられました。
その中でもサートゥルナーリアは唯一の休み明けながら差し切って、圧倒的1番人気に応えました。最後の直線で内に切れ込んで審議対象になりましたが、休み明けを一度使われて中5週で向かう日本ダービーは状態もさらに上がってきそうです。
今週はG1がなく、マイラーズC、フローラS、福島牝馬Sの3重賞が予定されています。マイラーズCと福島牝馬Sは登録頭数が10頭で少頭数競馬となりそうですが、フローラSは19頭が登録しています。そして、その19頭のうち10頭がノーザンファームの生産馬です。
桜花賞(グランアレグリア)も皐月賞(サートゥルナーリア)もノーザンファームの生産馬が優勝して、今年の3歳重賞は勝ち馬の18頭のうち8頭がノーザンファームの生産馬です。
今年の3歳重賞で、ノーザンファームの生産馬は人気別の成績が次のようになっています。
【2019年の3歳重賞でのノーザンファーム生産馬】
人気 | 着別度数 |
1番人気 | [3.1.0.5] |
2番人気 | [2.3.2.4] |
3番人気 | [2.1.1.3] |
4番人気 | [1.1.1.4] |
5番人気 | [0.0.1.5] |
6番人気 | [0.0.0.3] |
7番人気 | [0.1.4.3] |
8番人気 | [0.0.0.15] |
③着以内に入った馬は1~7番人気で、勝利を収めた8頭は1~4番人気でした。
今年の3歳の牝馬限定重賞は6レースが行われ、フィリーズレビュー以外の5レースはいずれもノーザンファームの生産馬が優勝しています。そのフィリーズレビューはノーザンファームの生産馬が1頭だけ(アウィルアウェイ)で、稍重馬場だったんですよね。それ以外の5レースは1600~1800mの良馬場で、フローラSは2000m重賞ではありますが、ノーザンファーム生産で上位人気に推された馬が勝利する確率はかなり高いんじゃないでしょうか。
ちなみに、昨年のフローラSは2枠4番だったサトノワルキューレが優勝していて、同コースの天皇賞・秋も馬番4番(4枠)だったレイデオロが制しました。昨年以降、東京芝2000mでのOPは6レースが行われ、いずれもひと桁の偶数馬番の馬が勝っています。
【2018年以降の東京芝2000mでのOP】
馬番 | 着別度数 |
ひと桁の奇数馬番 | [0.4.2.24] |
ひと桁の偶数馬番 | [6.0.2.15] |
ふた桁の奇数馬番 | [0.2.0.5] |
ふた桁の偶数馬番 | [0.0.2.9] |
勝利した6頭は1~6番人気で、そのうち5頭は1~3番人気だったので、上位人気でひと桁の偶数馬番に入った馬には注目でしょう。
3年前(2016年)のフローラSは8枠18番だったチェッキーノが優勝しましたが、その後は東京芝2000mのOPでふた桁馬番の馬が勝ったケースはありません。ふた桁の奇数馬番だった馬が東京芝2000mのOPを勝利したのは2010年フローラSでのサンテミリオン(8枠15番)まで遡るので、今年のフローラSも枠順には気を配った方が良いでしょう。
今週末からは春の東京&京都開催が始まり、開催3週目となる福島芝はBコースに替わります。4月20日~21日に行われる3場(東京、京都、福島)の芝の使用コースと特別競走での穴ぐさ成績は、次の通りです。
4月20日~21日
場所 | 芝 |
東京 | Aコース・1週目 |
京都 | Cコース・1週目 |
福島 | Bコース・1週目 |
4月20日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 新緑賞 | [0.0.0.3] |
東京10R | 府中S | [3.2.0.18] |
東京11R | オアシスS | [0.1.3.29] |
京都9R | あずさ賞 | [0.0.0.6] |
京都10R | 六波羅特別 | [1.0.0.14] |
京都11R | 彦根S | [0.0.1.20] |
福島10R | 伏拝特別 | [0.1.2.28] |
福島11R | 福島牝馬S | [2.1.0.33] |
福島12R | 花見山特別 | [1.0.0.16] |
4月21日
場所 | レース名 | 穴ぐさ 成績 |
東京9R | 石和特別 | [2.1.1.9] |
東京10R | 鎌倉S | [1.1.3.27] |
東京11R | フローラS | [2.0.3.30] |
京都9R | 比良山特別 | [1.0.0.5] |
京都10R | 桃山S | [0.4.4.18] |
京都11R | マイラーズC | [1.4.2.25] |
福島10R | 桑折特別 | [1.0.1.29] |
福島11R | 福島中央テレビ杯 | [2.2.1.28] |
福島12R | 浄土平特別 | [1.1.1.18] |
☆注目レース☆
フローラS(G2、東京芝2000m)
フローラSでの穴ぐさは[2.0.3.30](複勝率14.3%)で、複勝回収率は106%です。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が9頭いて、そのうち7頭はふた桁人気だったので、かなり手広く検討する必要があるでしょう。激走した9頭のうち7頭は中6週以内で、同じく9頭中7頭は馬番8番以内でした。
9頭のうち8頭は芝1800~2000mで勝利実績があり、7頭は近3走以内に勝ち鞍がありました。6頭は近3走以内に初勝利を挙げていたので、遅れて中距離で頭角を現してきた馬に要注意でしょう。
☆注目レース☆
マイラーズC(G2、京都芝外1600m)
マイラーズCでの穴ぐさは[1.4.2.25](複勝率21.9%)で、複勝回収率は155%です。
過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が8頭いて、馬体重が476kg以上で、8頭中6頭は496kg以上でした。8頭のうち7頭は4角3番手以内からの粘り込みで、大型の先行タイプが侮れないでしょう。京都で激走した5頭のうち4頭は4~5歳馬で、2013年以降の4頭は父か母父がノーザンダンサー系でした。
☆注目レース☆
府中S(1600万、東京芝2000m)
府中Sでの穴ぐさは[3.2.0.18](複勝率21.7%)で、複勝回収率は137%です。
連対圏に入った5頭は中2~8週の臨戦で、いずれも前走が2000m以外で、3頭は前走が2200~2400mでした。前走が1800mだった2頭も芝2200~2500mで勝ち鞍があったので、2000mよりも長めの距離での経験や実績があるタイプに注意しましょう。
☆注目レース☆
桃山S(1600万、京都ダート1900m)
桃山Sでの穴ぐさは[0.4.4.18](複勝率30.8%)で、複勝回収率は145%です。昨年はミキノトランペットが②着となり、穴ぐさのいた10年のうち8年で馬券に絡む馬が出ています。
ダート1900mの時に限ると[0.4.2.16](複勝率27.3%)で、馬券に絡んだ6頭は4~5歳の牡馬で馬番1~6番でした。6頭のうち5頭は近4走以内に連対歴があったので、そのようなタイプをマークしておきましょう。
☆注目レース☆
石和特別(1000万、東京芝1800m)
石和特別での穴ぐさは[2.1.1.9](複勝率30.8%)で、複勝回収率は219%です。
馬券圏内に入った4頭は父か母父がノーザンダンサー系で、そのうち3頭は父サンデー系です。4頭は中6週以内の臨戦で、そのうち3頭は前走でメンバー中3位以内の上がりを使っていたので、順調に使われていて決め手のあるタイプに注目しましょう。
■ちなみに…■
福島牝馬Sでの穴ぐさは[2.1.0.33]で、過去10年では7番人気以下で③着以内に入った馬が11頭います。11頭のうち7頭は4角2番手以内からの粘り込みで、3頭は4角9番手以下からの差し込みだったので、極端な脚質のタイプを狙うと面白そうです。
福島で激走した10頭のうち8頭は右回りで馬場を1周する芝1800mで連対歴があったので、小回りのO型コース実績も確認しておくと良さそうです。