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速攻レースインプレッション

0秒3差を付けての快勝は08年スリープレスナイト以来

文/文/編集部(M)


トップハンデ57kgだったレッドアンシェルが差し切って優勝し、牝馬で56.5kgを背負っていたモズスーパーフレアが逃げ粘って②着。③着には牝馬でハンデ55.5kgだったアウィルアウェイが入り、今年の北九州記念は、実質的に重い斤量を課されていた馬たちの上位入線になった(もう1頭いた牝馬で55.5kgのゴールドクイーンは⑰着)。

レース前には、スプリント戦になってからの北九州記念に関して、こんなデータを流していた。

芝1200mの北九州記念でハンデ55.5kg以上の馬は
馬番8番以内で[2.2.3.20]
馬番9番より外枠で[0.0.2.25]

今年の18頭のうち、ハンデ55.5kg以上だった馬を馬番順に記すと

1枠2番ゴールドクイーン(55.5kg)
2枠4番レッドアンシェル(57kg)
5枠9番ダイメイプリンセス(56kg)
5枠10番モズスーパーフレア(56.5kg)
6枠11番アウィルアウェイ(55.5kg)
8枠16番ジョイフル(56kg)
8枠17番タイセイアベニール(56kg)

と7頭が該当した。

これを考えると、連対資格があったのはゴールドクイーンレッドアンシェルだったので、前半3Fを32秒4で逃げて②着に粘り込んだモズスーパーフレアは負けて強しの内容だったと言えるだろうし、レッドアンシェルが鮮やかに差し切っても驚けない結果ではあった。

しかし……、北九州記念は1200m重賞となってからはハンデ56.5kg以上の馬が勝てていなかったし([0.1.0.18])、わざわざ重いハンデを課せられてる馬から入らなくても……と考えてしまった。結果的に、今年はこの思考が落とし穴だった。

今年の18頭の中で芝重賞ウイナーは8頭いて、古馬の芝1200m重賞で勝利実績のあった馬の①~③着となった。

これはいつか見た光景で、今年のプロキオンSでも似たような結果になった。プロキオンSを制したのは斤量59kgを背負っていたサンライズノヴァで、②着エアスピネル・③着ヤマニンアンプリメというG1(Jpn1)で連対歴のある馬たちの①~③着だった。芝とダートの違いはあれど、地力の高い馬が実力を出しやすいコースコンディションだったのだろう。

ご存知の通り、今夏の小倉開催は変則的で、1200mの北九州記念としては初めて開催2週目に行われた。近年は開催4週目に施行されていて、昨年は1分8秒2という決着だったが、開催2週目であればまだ馬場の傷みが小さいはずで、先行型も揃っていたから、2年前(1分6秒6)に近いタイムが出るのではないかと推測していた。

モズスーパーフレアの前半3F通過は32秒4で、これは2年前と同じ。しかし、今年の決着時計は1分7秒8で、2年前よりも1秒以上遅く、近10年の北九州記念においても3番目に遅いタイムになった。これは少なからず稍重馬場になった影響があったのだろう。

北九州記念が道悪馬場となったのは2008年以来のことで、08年はスリープレスナイトがハンデ56kgを背負って1分7秒5で優勝している。馬場が緩くなると地力に勝る馬が走りやすくなる可能性がありそうで、そう考えると、日曜日(23日)の午前中に降ったスコールがうらめしくなる……。良馬場なら当たっていた、とまでは言わないが、多少なりとも結果に違いが出ていた可能性はあるだろう。

それにしても、優勝したレッドアンシェルモズスーパーフレア0秒3差を付けての完勝で、この強さは認めないといけない。このレースで②着に0秒3差以上を付けて勝利したのは、これまた08年のスリープレスナイト以来で、同馬は次走のスプリンターズSも制した。

レッドアンシェルは6歳馬だが、休養を挟んでの出走も多く、今回がキャリア19戦目で、中7週以内の臨戦だと①①③③①③①着と崩れていない。この北九州記念の後にスプリンターズSへ向かうとすると、中5週になる。19戦目にして今回は初めてブリンカーを装着し、鞍上の福永騎手の話によると、その効果もあったようだ。新たな一面を切り開いたとも言えそうだ。

モズスーパーフレアは差し込まれたものの、昨年②着のスプリンターズSで戴冠を果たす上で、悪くない内容だったと言えるだろう。昨年のスプリンターズSは4枠7番という枠順だったが、2勝目以降の6勝はいずれも偶数馬番で挙げている馬だから、今年はゲート後入れの偶数馬番を引き当てて、自分のレースに徹したいのではないだろうか。


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