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速攻レースインプレッション

まずは三つ巴の一戦に勝利、今後はマイルの大舞台でも!?

文/浅田知広


新潟2歳Sといえば(小倉2歳Sもそうだが)16頭だ18頭だという多頭数で行われる印象が強いものだが、今年は11頭立て。過去10年では2018年と並び、もっとも少ない頭数で争われることとなった。

その2018年は、後にNHKマイルCで②着になるケイデンスコールが、頭ひとつ抜けた単勝2.4倍の支持に応えて優勝していた。しかし、今年の新潟2歳Sは上位人気が僅差で混戦模様。1番人気のブルーシンフォニー(3.9倍)、2番人気のショックアクション(4.3倍)、そして3番人気のフラーズダルム(4.5倍)が特に接近しており、4番人気のシュヴァリエローズは7.2倍。混戦というより三つ巴、というのが正解だろうか。

その人気上位3頭を見てみると、1番人気のブルーシンフォニーは6月に東京芝1600mの新馬戦で優勝。スローでやや前残り気味の中、この馬は出遅れを喫した上に直線では抜け出す場所を探して右往左往。それでも、外に出した残り200mからは鋭い伸びを見せて差し切った。

続く2番人気ショックアクションは、阪神芝1400mの新馬戦で4角先頭から粘れず③着に敗退すると、2戦目は今回と同じ新潟芝1600m戦に出走。好位から残り400mあたりで抜け出し、②着以下を4馬身突き放す完勝を収めていた。

そして3番人気フラーズダルムは6月に阪神の芝1600m戦でデビュー。道中2番手から4コーナーで先頭に立ち、直線はそのまま後続を4馬身引き離す圧勝だった。

ショックアクションは新潟芝1600mで4馬身差、フラーズダルムは阪神芝1600mで4馬身差。そしてブルーシンフォニーは東京芝1600mで1馬身1/4差だが、直線ですんなり抜けていれば4馬身差……になったかどうか。異なる3場の芝1600m戦を4馬身差で勝った(かもしれない)馬対決という構図である。さて、どの4馬身差が強いのか。

初戦の内容から出脚が気になるブルーシンフォニーだったが、今回はほぼ互角のスタート。中ほど馬番7番のハヴァスがゲートをくぐろうかと頭を下げたときにタイミング良く開いてくれたようで、1頭フライング気味に出たこの馬がそのまま先導する展開となった。

人気どころは外からショックアクションが3番手に上がり、フラーズダルムは行きたがるのをなだめつつ中団、その後ろにブルーシンフォニーという位置取り。そのブルーシンフォニーが、他馬が嫌っている感もあった馬場の内めから徐々に位置取りを上げていき、4コーナーでは3番手まで進出。5番手の外にショックアクション、その後ろにフラーズダルムという並びになって直線に向かった。

前では馬場の中央を選んでハヴァスが逃げていたが、画面から消えている間に外へ出していたブルーシンフォニーが残り400mでこれを捕らえて先頭へ。2頭の間からショックアクションが脚を伸ばし、フラーズダルムは外でやや伸びあぐねていた。

残り300mからはブルーシンフォニーショックアクション、同じ勝負服・ゴドルフィン2頭の一騎打ちになるかとも思えたが、ショックアクションがあっという間にブルーシンフォニーを交わし去って先頭。ここで外からようやくフラーズダルムも追い上げてきたものの、ショックアクションはもちろんブルーシンフォニーを捕らえるには至らず③着まで。結局、ショックアクションブルーシンフォニーに1馬身3/4差をつけ快勝。同コース・新潟の芝1600m戦を4馬身差で勝ってきたショックアクションが、他場組を退けるという結果になった。

優勝ジョッキーは、2週前の同距離・関屋記念(サトノアーサー)に続き戸崎圭太騎手。今回のショックアクションは乗り替わりで初騎乗だったが、その口からは「乗りやすい」といった類いの言葉が何度も聞かれた。その一方で、身体のほうはまだまだ伸びしろがありそうとのことだ。

そのショックアクションは、父Gleneagles(その父Galileo)の外国産馬。母の父はFastnet Rock(その父Danehill)で、ノーザンダンサー系×ノーザンダンサー系という配合になる。国内ではめっきり少なくなった感もあるが、最近の活躍馬ではモズアスコット、ノームコアというマイルG1優勝馬がこの配合になる。父Gleneagles英愛2000ギニー優勝馬だけに、この馬も目指すは朝日杯FSNHKマイルCということになるだろうか。

そんなマイルの大舞台へ向け、まずここで3場マイル王対決(かなり言い過ぎ)を制したことは良い足がかりになるはず。これから身体のほうもいっそう成長し、心身とも充実……ということになれば、さらなる強敵が集うG1でもチャンスは大いにありそうだ。


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