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西塚助手

ゲートで立ち上がるアンネリース…その理由を想像すると?


先週の土曜日、福島最終レース(二本松特別)に我が尾関厩舎のアンネリースが出走し、僕が臨場に向かいました。

レースをご覧になった方はおわかりだと思いますが、JRA発表によると「枠内駐立不良(立上る)」とあります。要するに、ゲート内で立ち上がってしまったんです。

このことにより、アンネリースは30日の出走停止と発走調教再審査、要するにゲート再試験を受けることになりました。30日というと通常より長いのですが、これは6月30日のレースでも同じようにゲートで立ち上がっていて、ゲート再試験が2度目だからということなんです。

このように、アンネリースは敏感で難しいところがある馬ですが、これまでも印象に残っているエピソードがいくつかあります。

入厩前の話に遡りますが、アンネリースの姉には同じ尾関厩舎にコスモバルバラ(中央4勝)という馬がいて、やはり難しいところがありました。でも背中がとても良くて、僕自身も期待していたのですが、実際にマーメイドSで②着に入るなど活躍してくれたんです。

その妹ということで、どんなタイプなのだろうかと思っていたのですが、いざ入厩してみると、やはりとても似ていたんですよ。性格もそうですが、それ以外の部分でも似ているところがありました。

例えば、この姉妹と別の馬の2頭で前後して引かれている時に、この姉妹が後ろを歩いているとします。その時に前の馬が自分から見て左にいるとすると、それを右から抜こうとするのが、とても苦手なんですよ。不思議なんですけど、携わらせていただいたすべてのきょうだいが同じで、変わった一族なんですよね。

ただ、ゲートで課題を抱えるのは、アンネリースが初めてです。しかも、個人的には凄く難しいタイプだと思っています。

なぜ難しいかというと、レースの時しか問題行動をみせないタイプだからなんです。前回もそうでしたが、今回も再試験にはすんなり合格して、レースに出走できるようになるのでは、と思っています。

僕自身、このようなタイプに出会った経験はあまりありません。ゲートがそもそもダメで、練習をしてもダメで、そういう馬にどうやって対応していくか、ということとは、やはり違ってきます。レース以外では何もしないわけですから、練習では何もしない馬に対して、やれることがあまりないんですよね。

それでも何とかしなければなりません。そこで先生とも相談しながらやっているのですが、個人的にひとつ可能性を感じているのが、"レースのゲートではすぐ横に馬が入る"ことがポイントではないか、ということなんです。

例えば、練習ですぐ隣ではなく、2、3頭空けた枠に別の馬を入れて、アンネリースは出さずに他の馬だけを出す、ということをやってみたんです。それを見てアンネリースは確かに反応はしたのですが、それでもレースで示したほどの反応ではなかったんです。

そこで、すぐ横の枠に馬を入れてみると、暴れるまではしませんけど、明らかに気にしているんです。その気にする素振りが、確かに嫌がっているような感じを受けるので、そのあたりがレースで出てしまう可能性もあるのでは、ということなんです。

隣の馬のタイプなのか、あるいは行動なのか。隣の馬も調教とレースでは雰囲気が違ってきますので、そういう部分も影響しているのかもしれません。とにかくレースの時だけ、そこが気になってしまうと立ち上がったりしてしまうんですよね。

実際、何が正解かはわかりません。他に何か理由があるのかもしれないですけど、僕はそこが気になっているんですよね。

改めて馬は本当に難しいのですが、考えて実行したことが上手くいって、結果が出たときの充実感は何にも代えがたいものです。

今回のアンネリースも、上手くいくかどうかはまだわかりません。でも、考えてできることをやって、何とか再びレースに出走して勝ってくれるように頑張ります。

お待たせしてしまいましたが、対談は次回からお送りします。お楽しみに!

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