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西塚助手

吉田豊さんとのコンビで勝つのは、特別なんです


先週は、印象的な勝利がふたつありましたので、そのことについてお話をさせていただきたいと思います。

まずは我が尾関厩舎です。先週末は、おかげさまで2勝することができました。

前回は土曜最初のレースで負けてしまった話をしましたが、先週は最初のレースとなった土曜の中山2R(未勝利戦)を、サクラルーフェンが勝ってくれました。

この馬もそうですが、まずは未勝利戦を勝ってくれたことがとても大きいです。まずはひとつ勝たない限り、上のクラスには上がれませんし、いつかはタイムリミットが来てしまいますから。

この馬はデビューから3着、4着、2着でしたが、このようにわずかのところで勝ちを逃している馬だと、1番人気に推されるケースが多いです。ですがご存じの通り、ここは確勝だろうというレースで負けてしまうことは決して珍しくありません。

やはり力が上の馬でも、レースをすれば疲労が残ります。未勝利戦の終盤になれば、それは多少無理をしてでも、ということになりますから、結果として力はあるのに、その力を十分に発揮できずに終わってしまうこともあります。

ですから、14着、10着と来て、そこから1着でもいいんです。未勝利戦は特に勝たなければ意味がないんですよね。ですから、この1勝はウチの厩舎だけでなく、馬自身にとっても本当に大きい意味を持つものなんです。

一方、先週は出走した8頭のうち、1~2番人気が6頭でした。単勝1倍台に支持していただいて負けてしまったケースもあります。勝ちに浮かれることなく、自分自身の仕事について『もっとできることはなかったのか』、『何かやり残したことはなかったか』と、考えつつ次に向かっていきたいと思っています。

もうひとつ印象的だった勝ち星は、これも尾関厩舎なのですが(笑)、吉田豊さんの491日ぶりの勝利です。

その豊さんがレースに復帰したのは今年3月ですが、レースでの騎乗に向けて、昨年の後半から調教での騎乗を再開していました。我が尾関厩舎でも、開業からずっとレギュラーで調教を手伝ってくださっていて、僕自身も一緒に乗っていました。ですからこの勝利は、本当に自分のことのように嬉しかったです。

乗り始めてからも首の症状が良くない時期もあったようで、復帰が延びたこともありました。今回乗っていただいたハーグリーブスも、ゲートに課題がある馬ですから、まずは無事に、という思いで見ていました。

こういう言い方をしたら失礼かもしれませんけど、この豊さんの1勝で厩舎も僕自身も本当に救われた思いがしますし、流れが一変してくれる感覚を覚えました。それくらい嬉しかったんですよ。

ブッチゃけさせていただきますと、豊さん、マユちゃん(黛騎手)、そして蓑島で勝つというのは、特別なんです。

そして、そういう気持ちはみんな同じです。ですから、豊さんがウチと同じように毎朝のように調教を手伝っている高橋文厩舎や田村厩舎の馬に乗っている時も、応援していたんですよ。

まずは勝たなければいけない世界ですから、そのためにベストの選択をしていかなければならない、という意見があるのは分かります。しかし彼らは毎日、毎日、一緒に馬のことを考えながら、朝早くから働いている仲間です。その仲間で良い結果が出れば、やはりひと味違った嬉しさがこみ上げてきます。

少し前に、馬産業も人手不足に陥っているという話をしました。この世界が持つこういう部分も魅力のひとつだと思いますから、そこが若い方々に伝わってくれればと思うんですよね。

豊さんと勝つことができて、週が明けて厩舎の雰囲気が変わったことを実感しています。ここから、さらに調子が上がってくるんじゃないかと思います。また応援をよろしくお願いします。

また、野中(悠太郎騎手)との対談も近日中に行う予定です。こちらもお楽しみに。

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