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西塚助手

熱発が馬に与える影響の有無は、千差万別なんです


年の瀬を迎え、美浦も寒い日が増えてきました。ニュースによると、今年は既にインフルエンザが流行しているそうです。

インフルエンザに限らず、人間の場合は寒い時期に風邪をひく人が増えるといわれます。では馬はどうかというと、正確な統計を見たわけではありませんが、僕自身の印象としては、この時期に熱発する馬が増えるとは思いません。むしろ、夏場の方が多いかもしれません。

人間でも体調管理の一環で、毎朝検温する方がいらっしゃいますが、馬も同様に、定期的に検温しています。今、ほとんどの厩舎では朝と昼、少なくとも、1日1回は必ず検温をしているはずです。

馬の場合、38度5分を超えると熱発を疑う目安とされていて、人間より平熱が少し高くなっています。

とはいえ、人間同様に平熱が高い馬もいれば、低い馬もいます。そのあたりは、毎日検温することによって判断されます。

人間の場合、同じ36度8分でも、平熱が低い人はだるさを感じるかもしれませんし、そのくらいなら平気、という人もいるでしょう。馬も同じで、同じ38度5分でも熱発を疑う場合と、そうでないことがあるわけです。

そして、体温だけでなく、食欲や馬の様子からも、体調の良し悪しを判断します。例えば、飼い葉を残したり、あるいはいつも元気で、うるさいくらいの馬が大人しかったり。馬の様子がいつもと違うことで、何かあるのかもしれない、と考えるわけです。

また、人間でも熱が出ますが、その原因は風邪に限らず、疲れもあれば、外傷や骨折などによっても熱が上がりますし、本当にいろいろな理由があります。馬も同じで、ひとくくりに“熱発"といっても、その症状や原因はいろいろで、感冒による熱発もあれば、フレグモーネ(※外傷などから細菌に感染することで起こる化膿性疾患)によるものもあるんです。

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では、熱発がどれくらい馬のパフォーマンスに影響を与えるのか。これについては、どれくらい熱が上がったかにもよりますし、むしろ熱発の原因によるところが大きいと思います。まさに千差万別で、熱発明けの馬がこうなる、と言うのは難しいです。ですから、熱発明けの馬が勝ってしまうケースも珍しくないんです。

確かに、39度とか40度を超えた場合は、熱が下がるまでに時間を要することが多いですし、影響が大きくなる可能性があります。ですが、軽度の熱発の影響は、毎日世話をしている人間なら分かる、という程度なのではないか、と思います。

例えば38度6分くらいの熱発で、1日馬場入りを休んでその翌日から普通に乗り出したとすると、その影響を感じ取るのは、なかなか難しいんじゃないでしょうか。明らかにいつもと違う、というのではなく、何となく違うかなぁ、というくらいですね。

余談ですけど、軽度の熱発で1、2日休ませた後だと、逆に元気だったりします。そうなると、余計に影響を感じ取りづらくなるんじゃないか、と思うんですよね。

皆さんが目にする報道ではひと括りに“熱発"と伝えられるので、同じような症状だと錯覚してしまうかもしれません。ですが、熱発明けに結果を残した馬、そうでなかった馬がいても、それが熱発そのものの影響だと言い切ることもできないし、そうではないと言うのも、現実的には難しいと思うんですよね。

最後になりますが、今年の更新はこれが最後になります。今年もありがとうございました。来年も頑張りますので、よろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。

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