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西塚助手

2歳戦の重要度が増した今だからこそ、路線整備が必要では


先日、JRA賞の各賞が発表され、最優秀2歳牡馬にホープフルS東京スポーツ杯2歳Sを制したコントレイルが選出されました。これまで、この賞は朝日杯FSを制した馬が受賞してきましたが、ホープフルSがG1に昇格してから、このレースを勝った馬が選出されるのは初めてだそうです。

投票結果を見ると、コントレイルは197票、朝日杯FSを制したサリオスは77票でした。どちらも新馬、G3、G1を3連勝した馬ですが、双方は未対戦です。それだけに、投票された方も悩まれたんじゃないか、と思います。

実際、皆さんの印象としても、今は2頭の王者がいる、という感じではないでしょうか。

ただ、これは僕の個人的な考えではあるのですが、2歳戦であっても1頭の王者をきっちり決めた上で、3歳戦線に向かっていくのが良いんじゃないか、と思っています。そのためにも、朝日杯FSホープフルSの関係性や、2歳重賞の位置づけを見直した方がいいように思うんですよ。

というのも、近年は2歳戦の重要度が上がっていて、それは現場で馬に携わっている立場としても感じます。実際、かつてはクラシックを狙うような馬は年末にデビューし、年明け以降に2戦目、という流れが多かったのですが、近年のダービー馬は遅くとも2歳10月までにはデビューしていて、2歳夏にデビューしていた馬も珍しくありません。

そして、2歳戦から使っていくことによって、強い馬とそうでない馬の選別も早まりますから、馬の新陳代謝を早めたいJRAの意向にも合致するわけです。この流れが馬にとって良いかどうかは別ですが、現実的に2歳戦から仕上げていかないといけないわけです。ですから、この流れはさらに加速していくことになるんじゃないか、と思うんですよね。

ただ、早い時期からしっかりと調教ができて、しかも良いパフォーマンスを演じられるということは、それだけ能力がなければできません。実際に種牡馬価値を考えた時に、最優秀2歳牡馬に選出されるということは、仕上がりが早いことの証明にもなります。血統などにもよるのでしょうが、2歳王者は馬産地でも人気が高いと聞きます。

だとしたら、2歳王者の価値をもっと高めるためにも、やはり2頭の王者ではなく、1頭をきっちり決めるのが良いんじゃないか、と思うんですよ。

ホープフルSのG1昇格によって、2歳牡馬G1は朝日杯FSホープフルSのふたつとなりましたが、この2レースを両方使う馬はあまりいません。両方使おうとすると、昨年だと中1週、今年だと連闘になってしまい、あまり現実的ではないんです。

ですが、朝日杯FSをもっと前倒しして、朝日杯FSからホープフルSに無理なく向かうことができるようになれば、両方を狙う馬も出てきてより盛り上がるだろうし、2歳王者の価値も高まるんじゃないでしょうか。

またそれと同時に、クラシックのトライアルのように、前哨戦の2歳重賞で3着までに入った馬には、朝日杯FSホープフルSへの優先出走権を付与してもいいんじゃないかと。現状だと1勝馬が出てくることも多い2歳G1ですが、そうすれば出走馬のレベルも上がるでしょうし、調整する我々としてもやりやすくなるでしょう。

どちらが強いかを決めるのはクラシックでいい、という考え方もあるでしょう。ですが、2歳戦の価値が高まっている今だからこそ、翌年のダービーに向けて、王者に対して挑戦者たちがどのような戦いを挑むのか。そういう図式をきっちり決めることで、より盛り上がるんじゃないか、と思うんですよね。

最後に、田辺さんとの対談ですが、予定通りなら再来週からお送りできる予定です。もう少しだけ、お待ち下さい。

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