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西塚助手

京都ハイジャンプの注目ポイント“三段跳び”とは?


先週のヴィクトリアマイルアーモンドアイが見せた走りはインパクト十分で、とにかく強いとしか言いようがない。それほどの内容でしたね。

アーモンドアイについては見ての通りという感じですし、語り尽くされた印象もあります。そこで今回は、先週土曜に行われた京都ハイジャンプのコースに面白い特徴があるので、そのことについて話をさせていただきたいと思います。

京都ハイジャンプが行われるコースは“京都障害芝3930m"となります。それ以外に、京都で行われる障害重賞は京都ジャンプS(京都障害芝3170m)がありますが、どちらも“三段跳び"といわれるバンケット、横から見ると台のような形になっていて、馬が登って下る部分があるんです。皆さんも、レース実況で“三段跳び"というフレーズを聞いたことがあるかもしれません。

ちなみに、“バンケット"といわれる部分は中山や福島、小倉にもありますが、台のような形になっているのは京都独特のものなんです。

そのバンケットの高さ自体は0.8mで、中山大障害などでは一番高い障害が1.6mですから、それほど高くはありません。つまり、上に高く飛べばいいというわけではないんですよね。

ただ、ここは見た目以上に難しい箇所で、そこで落馬してしまう馬も少なくないので、レースでも注目のポイントになっています。

話が少し逸れますが、美浦トレセンは北馬場と南馬場に分かれていて、障害馬は北馬場で調教が行われることが多いんです。僕がまだ子供で、それこそトレセンで遊んでいるような頃は、北馬場の奥に乗馬苑があって、そこに“三段跳び"の練習をする場所があったんですよ。

ただ、当時は障害の練習といえば、1mと少々の高さの竹柵しか知りませんでした。ですから、芝が敷いてある10mくらいの台があって、その上に馬が飛び乗って、飛び降りているのを見ても、最初は「?」という感じで、意味が分からなかったのを覚えています。

ちなみに、今の美浦にあるのは、僕が幼かった頃に見たものとは違った形になってしまったそうです。

つまり、京都の“三段跳び"というのは、特に関東馬にとってはなかなか経験することができないものなんです。それだけに、“三段跳び"に挑む馬の多くがスクーリングを行うそうで、今回関東から挑戦して2着に入ったラテールプロミーズ(田村厩舎)も、前々日に京都に入って練習したそうです。

障害戦は未勝利戦や平場のオープンで使うコースと、重賞で使うコースが違う場合があります。京都でも重賞以外だと“三段跳び"がなく、ただ順回りで障害を飛ぶだけなので、関東で行われるレースと比べて、スピード勝負になりやすい印象を受けるんですよ。

これは僕の想像ですが、同じ京都でも重賞ならタフな設定にしなければ、ということで、あの“三段跳び"が作られたんじゃないかと思うんですよね。

このように、ひと口に“障害"といっても、競馬場や条件によって大きく違います。たとえば同じ障害G1でも、中山グランドジャンプなら最後の直線に障害があるのに対し、中山大障害はそれがありません。直線が芝のコースもあればダートのコースもあります。そういったさまざまな違いがレースの展開に影響を及ぼすところも、障害の醍醐味や面白さだと思うので、皆さんもそういった視点で楽しんでほしいと思います。

京都は今年秋の開催を最後に改修工事に入り、今年の京都ジャンプSは阪神で行われるので、しばらく“三段跳び"が見られなくなります。個人的には少し寂しいものがありますが、改装後の復活を楽しみにしたいと思います。

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