独自視点で穴馬推奨!競馬予想支援情報【サラブレモバイル】

サラブレモバイル

メニュー

ログイン

西塚助手

クロノジェネシスの勝因、グローリーヴェイズの敗因は?(西塚助手のレース回顧)


先週日曜、我が尾関厩舎のグローリーヴェイズ宝塚記念に出走しました。前回のこのコーナーでも話をしたように、僕も楽しみにしていたのですが、残念ながら17着という結果に。スタートで伸び上がるような感じで出遅れ、勝負所で外から進出していったのですが、直線で伸び切れませんでした。

敗因についてはいくつか考えられて、昨年の香港ヴァーズ以来半年ぶりの出走で、馬体重が14kg増(460kg)だったことも少なからず影響があったのかもしれません。

正直なところ、輸送でもう少し減ると思っていたのですが、そこまで減らなかったんですよね。香港もそうですが、これまで何度も関西に輸送して競馬をしているので、年齢を重ねて環境の変化に対応できるようになっているのかもしれません。

もうひとつ、これは個人的な印象ですが、見た目以上に馬場が悪かったのも敗因のひとつではないか、と思いました。

当日、雨が降ることは予想していましたが、馬場は極端に悪くならなければ苦にしないと思っていたんです。ただ、発表では稍重でしたが、直前に雨が降ったことで普通の稍重とは違った感じの、いわゆる“ぐちゃぐちゃ"とした状態になっていたんですよね。結果的に、そういう馬場も合わなかったんじゃないかと。

また、そのような馬場が原因で、レースの流れが普通とは違っていたこともあったんじゃないか、と思うんです。

直前に雨が降って、馬場が悪くなったことは騎手の皆さんも認識していたはず。それを踏まえ、多くの騎手の方が、『ある程度前に付けていきたい』と考えたことが想像できます。

その結果として、レースでは多くの馬が1コーナーまで促して、ある程度の位置を取りに行っていたように見えました。レースラップを見ると、2ハロン目が10秒9で、全11ハロンの中でもっとも速くなったのは、そういうことだったんでしょう。

そして、その時点で促していった馬は、結果的に馬券圏内に残れませんでした。逆に勝ったクロノジェネシスは序盤で何もせず、ほぼ馬なりのままで中団に取り付くことができていました。

クロノジェネシスが6馬身差という圧勝を飾ったのは、馬場適性や、通ったコースなどもあるのかもしれません。ただ、馬場が悪い中で位置を取ることで、そこからの消耗がいつもとは比べものにならないくらい激しくなった一方、そこで脚を温存できた馬が良い結果を得ることができた、ということなんだと思います。

そんな中、グローリーヴェイズは出遅れ、勝負所で早めに押し上げざるを得ず、そこで脚を溜めることができなかったということなんでしょう。

ただ、これはあくまで結果論です。あの状況で勝つ可能性を高めるために、ある程度前にいなければいけない、という意識になるのはある意味当然のはず。今回はそれが裏目に出たかもしれませんが、それも勝負のひとつなんだと思います。

先週の話ではありませんが、枠順、脚質、馬場、それらすべてを含めて勝負が決まるのが競馬なんだということを、改めて実感させられた今年の宝塚記念でした。

また、靖典(蓑島騎手)とコンビを組んで挑んだ東京ハイジャンプシャリオヴァルトも10着に敗れ、残念な結果になってしまいました。靖典は上手に乗ってくれたと思いますが、現時点ではこのメンバーだと厳しいということなのかもしれません。

ただ、障害馬は東京、京都が合うタイプと、中山、阪神が合うタイプがいて、飛越が安定している馬は中山や阪神が合うんです。東京や京都で良い成績を挙げている馬が、中山大障害を回避することがありますが、シャリオヴァルトのようなタイプは中山や阪神に替わって良さが出るんじゃないかと思っています。

また、障害は経験が大事で、あのオジュウチョウサンでさえ、障害で初勝利を挙げるまで4戦を要しています。シャリオヴァルトは7歳ですが、障害レースの経験は今回でまだ4戦目。このメンバーを相手にレースができた経験が、これから活きてくれればと思っています。

※西塚助手への質問、「指令」も募集中。競馬に関する質問、素朴な疑問をお送り下さい! 「こんな人と対談してほしい」などのリクエストも歓迎です!


TOPページに戻る