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西塚助手

引退馬の行き先は、皆で考えることが必要だと思います


先週、ラストチャンスで初勝利を挙げたサクラヴァルールの話をさせていただきました。そのように初勝利を挙げた馬がいる一方で、勝てなかった3歳馬とはお別れ、つまりJRAの登録を抹消しなければならない時期でもあります。

今週は、通常の仕事と並行して、それらの馬たちの抹消手続きをしていました。去っていった馬1頭、1頭について、さまざまな出来事が思い浮かびます。

今の時期は抹消、引退する馬が多いこともあってか、いろいろなメディアやSNSなどで、引退後の馬について、その行き先をどう確保するか、という話題をよく見かけます。中にはJRAや地方競馬の主催者、馬主さん、厩舎関係者が引退後も責任を負うべき、という声もあるようです。

僕も競馬を生業とするひとりとして、それはとても大事なことですし、様々な可能性を模索していくべきだと思っています。

実際のところ、今週抹消された馬はJRAから出た後、ほとんどは地方競馬、繁殖、あるいは乗馬などになって第二の馬生を歩んでいくことになります。

正直に申し上げると、新たな活躍の場所へ行った後の消息は、地方で2勝してJRAに戻ってくる、あるいは地方競馬で走り続けるケース以外で、僕たちが知ることはほとんどありません。

そういった現状について、冷たいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、これはあくまで僕の考えですが、僕たち厩舎関係者は勝つことができなかったとしても、携わった馬それぞれに思いがあるはずです。

ただ、現実として、すべての馬をJRAに残すことはできません。だとしたら、プロとして、割り切って次の仕事に向かうことも必要じゃないかと思っています。去っていった馬と接したことで得た経験を、次の仕事に活かしていかなければ、その馬にも、これから携わる馬にも失礼ではないかと。

もちろん、競走馬は1頭、1頭が大事な存在です。ただ、同時に競走馬はペットではなくて、厳しい競争の世界に生きる存在でもあります。競走馬として生きていくためには、JRA、地方のどちらかで、走るという仕事がないといけないわけです。

だからこそ、僕たち厩舎関係者は馬が全能力を発揮して、レースで良い結果を残せるように、全力で臨まなければいけないと思うんです。

競走馬としてだけではなく、乗馬クラブであっても、それ以外の道であっても、馬の生活費を出して、面倒をみていくというのは、本当に大変なことです。引退後の馬の仕事をどうやって作っていくかについては、誰かに責任を押し付けるのではなく、みんなが考えていくことが必要ではないか、と思っています。

最後になりますが、本日9月16日(水)は、今年の調教師試験の第一次試験が行われる日です。ここまで頑張ってきた成果を発揮できるように、頑張ってきます。結果については、またご報告させていただきます。

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