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西塚助手

グランアレグリアはどんな状況でも力を出せるからこそ、G1を複数勝てるんです


先週はマイルCSが行われ、グランアレグリアが人気に応えて快勝しました。本当に強かったですよね。

2着のインディチャンプ、3着のアドマイヤマーズを含めた3頭が演じた4コーナーまでの駆け引き、直線のせめぎ合いは、それぞれの騎手の思惑というか、思いのようなものが見えました。強い馬が力を出し切るレースというのは、本当に見応えがありますし、面白いものだと思います。

今年はグランアレグリアが短距離~マイル路線の準グランドスラムを達成しましたし、3歳路線では牡馬、牝馬ともに三冠馬が誕生しました。

将来、今年の競馬を振り返る時に、どんなことを思い出すのか、と考えてみると、これらの強い馬が見せたレースを思い出すのと同時に、コロナ禍の影響で無観客の時期が長かった、ということもあるでしょう。

現在はお客さんに入場いただいていますが、パドックから見ても、まだ以前の数とは比べものになりません。パドックやゴール前なども距離が保たれている状態ですから、こちらとしてはまだ無観客に近い意識だったりするんですよ。

無観客競馬が始まった当初、正直なところ、僕自身は何も変える必要はないと思っていたし、影響も感じなかったんです。でも、無観客の時期が長引くにつれて、人間側の感覚が変わってきて、対応の違いが出てきたんじゃないか、と思うんですよ。特に若馬や、気性的に激しいタイプの馬への対応です。

どれほど高い能力を持っていても、レース当日に激しい気性を抑えることができず、走る前に消耗してしまう馬は多い。あるいはレースで引っかかってリズムを崩してしまって、力を発揮できないケースも、数え切れないほどあります。

そういった馬に対し、人間側が適切に対応すれば大丈夫なケースであっても、意識しすぎてしまって対応を間違うこともあるんです。

どういうことかというと、周りにいる人間が多かったり、あるいは大きい声が聞こえたときに、馬が驚くことがあります。馬にとって、そのこと自体はたいしたことではなかったとしても、人間が馬の動きに対して過剰に反応してしまうと、その動きに馬が過剰に反応することがある。そういった、連鎖的な反応が起こる可能性があるんです。

激しい気性の馬は、一度スイッチが入ってしまうとなかなか収まらないことが多い。馬場に入れば落ち着く、あるいはその場所だけ嫌がる、という馬ならばいいのですが、スイッチがどこにあるのか分からない馬に対しては、できる限りそのスイッチに触れないように努めています。無観客が長引くにつれて、そういった意識に変化があったように思うんですよ。

では、冒頭で触れたグランアレグリアや、三冠馬たちは無観客の影響を受けたのかどうか。僕自身、グランアレグリアとは調教で一緒になる機会が多いのですが、気性的に激しいタイプという印象が強いんです。

でも、このような馬はどんな状況においても力を発揮できるから、G1を複数勝てるんです。それも能力のうちです。

ですから、もし通常通りにお客さんが入っていたとしても、三冠馬たちやグランアレグリアの偉業は達成されていただろう、と僕は思っています。

話は変わりますが、来年の春期番組が発表されましたね。京都競馬場の改修工事に伴い、1~3月にかけて小倉で連続開催が行われることになりました。

これを見て最初に思ったのは、雪で中止にならなければいいなあ、ということです(苦笑)。

というのも、この時期の関東馬が小倉に出走する時は、滞在競馬が多くなります。それが中止になれば翌週、ということになるわけですが、次週は次週に予定していた馬も一緒になる。レースによっては、2週連続で使えず、ただ滞在するだけ、というケースが出てきてしまうかもしれません。

馬房のやりくりはみんな同じ条件ですが、もし中止になって2週連続で使えないというのは、かなり困るんですよね。そういう事態が起こらないように、今は祈るだけです。

さて、今週は世紀の大決戦となるジャパンCです。我が尾関厩舎のグローリーヴェイズも出走予定です。相手は強いですが、できる限りのことをして送り出したいと思っています。応援を、よろしくお願いいたします。

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