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西塚助手

厩舎関係者と騎手は意見を出し合い、ベストを目指すべき


先週はチャンピオンズCが行われました。昨年の1~4着馬をはじめ、豪華なメンバーが揃った一戦は、戸崎圭太騎手が騎乗したチュウワウィザードが鮮やかな競馬で差し切り、昨年4着の雪辱を果たしました。

中京のダートはコーナーがきついコースなので、進路の確保がポイントになることが多く、走る馬の後ろにいることができるかどうかが勝敗を分けることが珍しくありません。最後に脚がなくなってしまう馬の後ろにいてしまうと、勝負所や直線で進路を確保することが難しくなり、ロスを生んでしまう可能性が高くなるわけです。

その点、チュウワウィザード戸崎騎手は、昨年このレースを制したクリソベリルの直後でレースを進めることができた。さすが、と思わせるレースぶりだったと思います。

そういう視点で見ると、戸崎騎手以外も、上位に入った和田竜騎手武豊騎手川田騎手などは皆さん上手なレースができていた。個人的にはそう思います。

そのチャンピオンズCで、1番人気のクリソベリルは4着に敗れました。騎乗していた川田騎手が、レース後に“今の具合でよくここまで来た"という内容のコメントをしたと伝えられています。

川田騎手クリソベリルを管理する音無厩舎の皆さんは、伝えられていない部分でも多くのやり取りをしていると思います。僕は当事者ではないので、その内容や、調整過程の詳細などについて、詳しく知っているわけではありません。

そういった前提をご理解いただいた上で聞いていただきたいのですが、厩舎で働くひとりの従業員の立場で見て、そのような発言をファンの皆さんに対してされたことに驚いたんですよね。

前提として、川田騎手は追い切り後の時点で、状態についてあまり歯切れの良いコメントは残していなかったと聞いています。それは率直な感想で、皆さんが予想する材料のひとつになるわけですから、いいと思うんです。

でも、レース後となると話が変わってくる。僕が以前から言っているように、負けた時は、僕たちは見落としたこと、あるいはやり残したことはなかったのか、しっかりと仕上げて送り出すことができたのか、ということをまず考えるべきだと思っています。一方で騎手の方々は、自分の騎乗は問題なかったのか、ということを考える。それこそがプロフェッショナルだと思っています。

逆に、状態がもうひとつでも勝ってしまうことがあります。だとしても、なぜ勝てたのか、もっと改善できる点はなかったのか、しっかり見直す必要があります。そういう部分を検証することで、次へ繋がっていくはず。僕はそう信じています。

これは、騎手の方々に限った話ではありません。騎手の騎乗に対して、結果論だけで意見、批判をする厩舎関係者は本当に多い。時には、そういったことをファンの皆さんに対して発信してしまうケースもある。そういった場面を見ると、同業者としても心苦しいですし、時には憤りさえ感じることもあります。

馴れ合いは決して良くありません。でも、同じ目標に向かって、協力しながら頑張っているわけですから、非難ではなく、意見を出し合って、ベストを目指していくべきだと思っています。

さて、今週末は香港国際競走が行われます。このコーナーでも触れていたウインブライト松岡さんのコンビも、香港カップに参戦予定となっています。

松岡さんはこの馬と一緒に戦うためにケガを乗り越えてきましたし、大げさな表現ではなく“懸命に生きている"姿を間近で見てきました、その日を迎えられそうなことに対して、目頭が熱くなります。

まずは無事に、そして最高の結果になってくれるように、皆さんも応援してください。

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