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西塚助手

期待のレディアイコが、いよいよ入厩してきました


少し遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

今回は最初に、暮れに行われた有馬記念を振り返りたいと思います。というのも、勝ったクロノジェネシスに乗っていた北村友一騎手の騎乗ぶりが、強く印象に残ったからなんです。

クロノジェネシスは1番人気に応えての優勝となりましたが、その位置取りはJRAによると「12-12-3-3」でした。有馬記念という大舞台、しかも1番人気を背負って、向正面から早めのタイミングで動いていくことができた。レースに乗ったことがない自分の立場で考えても、簡単じゃなかったのでは、と想像できます。

もちろん、デビューからずっと乗ってきたクロノジェネシスのことを知り尽くし、信じていたからこそできた騎乗なんでしょう。北村友騎手自身、G1で1番人気になったのは2回目だそうで、それを考えてもよくこのような乗り方ができたなあ、と思うんです。

北村友騎手はまだ34歳。今年はクロノジェネシスとのコンビとともに、注目していきたいと思っています。

話は変わりますが、今回はもう一頭触れたい馬がいます。以前お話ししたレディアイコ(牝3、父モーリス、母ミンナノアイドル)が、昨年末に我が尾関厩舎に入厩してきたんです。

レディアイコが美浦トレセン近郊の育成場に移動したのが、昨年9月のことです。それ以来、僕もたびたび見に行っていて、それなりに気性面も含めて把握はしていたつもりなんです。それで、入厩初日に跨がってみたのですが、やはりうるさいところを見せていました。正直なところ、これは想像以上でした。

初めての場所ということもあったんでしょう。それでも、育成場で言われていた通りで、最初は歩かなかった。牝馬は特に“チャカチャカして歩こうとしない"と言われる馬がしばしばいますが、そういうレベルではなくて、我を忘れてしまった感じでした。

ただ、走らせると何も悪いことをしなかった。これも育成場から言われていた通りでした。

とはいえ、歩くことができないというのは、大きな問題です。競走馬の大前提である、人間のコントロールが利いていないということですから。

また、歩くことができないということは、ゲートでも問題になってきます。

育成場では、開いた状態のゲートを通ったことはありますが、レースと同様の形である、扉が閉まった状態では入っていなかったようです。そして、通っているときに途中で止めると立ち上がることもあった、と聞いていました。

先ほど話した“歩けない馬はゲートでも問題になる"というのがまさにこの部分で、歩かない馬をむりやり歩かせると、今度は止まらなくなる。つまり、ゲートで上手く止まることができなくなるんです。

乗っている人の意思で歩いたり、止まったりできるということはそれだけ大事なんですね。それができないということは、人馬ともに危なくなってしまうんです。

僕自身、初日は軽いケガを負ってしまい、危険ということで、縛り付けを行うことにしました。レディアイコも初日は大暴れして、僕が上から叱ったりもしたのですが、その効果からか、2日目には落ち着きをみせてくれたんです。

それでも怪しいところがありましたが、3日目になると、かなり我慢ができるようになっていったんですよ。それと比例して、歩く時間が増えていったんです。

縛り付けは4日目まで行いましたが、そこからは問題なくできるようになって、今週はゲート試験を受けるところまできたんです。残念ながら発馬で少し遅れてしまって不合格でしたが、入りも良いですし、中でも我慢することができるようになった。この短期間でここまで良くなってくれたんですから、馬もよく頑張ったと思います。

入厩当初はそんな面を見せていたレディアイコですが、ゲートから発馬するときのフットワークなどが、本当にお母さんにそっくりなんですよ。力強さはお母さん以上で、気性は少しきついですが、裏を返すと走ることに前向きということでもあります。

また、人に引かれる時は、とにかく素直なんですよ。イレ込んでしまいそうな時も、人が寄り添うと我慢することができるんです。そういうところを見ると、生まれてからここまで、世話をしてくれた人たちに本当に可愛がられてきたんでしょう。

ゲートでも、人間の意思を理解しようと努めているような反応で、我慢してくれているな、と感じました。本当に、人に対して良い感情を持っている馬だと思うんです。

とにかく、今は歩けるところは歩くようにして、徐々に慣れていくように促しつつ、良いところを伸ばしていくように対応しています。1月13日(水)にゲート試験に合格しましたが、一緒に試験を受けた馬が枠内で大暴れする中で、グッと我慢してくれました。

次は、レースに向けて調教がペースアップしていくことになります。これからも、ひとつひとつ一緒に頑張っていきたいと思っています。ぜひ、応援して下さい。



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