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西塚助手

一番の寒さ対策は“気持ち"なのかもしれません


2月に入り、まだまだ寒い日が続きそうです。コロナ禍も気になるところですが、この時期は寒さ対策にも気を遣わないといけませんよね。

今のトレセンはいわゆる“冬時間"ですから、競馬開催日以外は7時から馬場入りとなります。その時間になると少し太陽も上がってくるので、寒さもそこまできつくはありません。

ただ、それが競馬開催日になると、朝4時から馬場入りになるんですよね。そうなるとまだ真っ暗な時間ですし、日によるともう極寒になります。

僕も馬に乗っていますから、いろいろな方法で防寒を試みてはいます。ただ、以前話をしたことがありますが、足の指の冷たさだけは何ともなりません。皆さんも経験があると思いますが、感覚がないくらいならまだましで、痛みさえ感じる時があるほどです。

実際、靴底がしっかりしたブーツを履いていると、そこまで寒さを感じません。ただ、それはデメリットもあって、馬に乗る時にアブミをしっかりと踏めないんです。ですから、アブミからの感覚をしっかり受けられるように、底が薄い専用の長靴(※ちょうか)を履いているんですよ。

そんな中で、ある出来事がありました。皆さんもご記憶にあるかもしれませんが、昨年の暮れに寒波が訪れて、かなり冷え込んだ日が続いた時のことです。開催日だったので真っ暗な中で調教をしていたんですが、他の助手さんの手や胸のあたりが光っていていたんです。

“なんだあれは?"と思ったので聞いてみると、モバイルバッテリーを電源にした電熱線が入った手袋やベストを着ていて、そのスイッチだったんです。

その人によると確かに温かいそうですが、自分自身は身体や手に関しては寒さに弱いわけではないので、それについてはあまり興味を持ちませんでした。

でも、電熱線の入った靴下や靴の中敷きもあると聞いて、これは興味をそそられました。あの冷たさが解消されるなら……と思って、電熱線の入っている靴下を買ったんですよ。

楽しみにしつつ、さっそく履いてみたんですけど、正直なところ微妙でした。というのも、やはり電熱線が入っていて厚手になりますから、アブミの感覚を感じづらくなってしまうことと、長靴を履いているとモバイルバッテリーがかさばって使いづらいんです。

結局、薄い靴下に普通の靴下を重ね履きする方がいいなあ、と僕は感じたんですよね。

手袋についても、厩舎周りの運動なら問題ないみたいですけど、やはり速いところを乗る時など、微妙な感覚が求められる場合は気になる人もいるようです。

馬に乗る時は、繊細な感覚を求められることが多いんです。ですから、足にしても手にしても、やはり薄手でないと使いづらいんじゃないかな、と思うんですよ。

ですから、もし普通の靴下くらいの厚さで、かさばるバッテリーの問題も解決したようなタイプが開発されたら、トレセンでバカ売れするように思います。読者の皆さんに、そういったメーカーにお勤めの方がいらっしゃったら、ぜひお願いしたいと思います(笑)。

確かに、寒い日の調教は大変です。ただ、僕としては“心頭滅却すれば……"のことわざではありませんが、このくらいの寒さなら大丈夫、と考えることを心がけています。

実際、北海道の牧場の方々は美浦よりも遥かに寒い、マイナス10度以下という環境の中で、馬を世話して、乗っているわけです。そんな環境で頑張っておられる方々が手掛けた馬が、自分たちの元へやってきているわけですから。

それを考えると、これくらいの寒さが何だ、と思えるんですよね。まずは気持ちで負けないように、この時期を乗り越えたいと思います。

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