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西塚助手

競馬を開催できることに、改めて感謝しなければならないと思います


先週、新型コロナウイルス対策として行われている国の持続化給付金(※)を、一部の調教助手や厩務員が不正受給した疑いがあることについての報道がありました。

(※)中小企業や個人事業主(フリーランス含む)が、新型コロナウイルスの影響で収入が大きく落ち込むなど、特に大きな影響を受けた場合に、国が現金を支給する制度。ある月の売り上げが前年の同じ月に比べ、半分以上減少した場合に支給される。

まず最初に、僕自身を含め、自分が直接知っている人の中に持続化給付金を申請した者はいないことをお伝えさせていただくとともに、ファンの皆さんにご心配をおかけしていることを、お詫びさせていただきます。

それでも、これだけ大きなニュースになっている現状で、やはりこの件についてはトレセンで働く人間として話をさせていただかなければならないと思い、編集部にお願いをしました。

現状は調査中とのことなので、ここでは報道されていることよりも、あくまで僕自身が感じた印象と、身の回りで起きていることを話したいと思います。

確かに、今回のコロナ禍については競馬界も無関係ではなく、現在もそうですが、無観客で行われる時期もありました。昨年春に緊急事態宣言が出た時は、もし開催が止まれば、その際の休業補償はどうなるのか、といった話題も出ていました。

それでも、競馬は開催させていただきましたし、賞金の減額もありませんでした。そして、我々厩舎関係者の仕事は、コロナ禍の前と後では何も変わっていません。

持続化給付金についても、日本調教師会から“これは対象にならないので申請しないように"という周知もあったんです。それに対して、僕自身としても“それは、そうだろうな"という感想しかありませんでした。周囲の人間も同じ反応です。

これは自然な感覚というか、何も変わることなく、競馬は開催させていただいているわけですから。自分には関係ない、くらいの意識で、それ以降も気にすることはなかったんです。

それが、昨年の暮れくらいになって、持続化給付金を申請した関係者がいるようだ、という噂を耳にしました。その時点では噂程度でしたから、このような事態に発展したことに驚いた、というのが正直なところです。

先日、衆議院の予算委員会にJRAの理事長が出席し、適正な対応をとる、と話したそうです。僕自身、それは当たり前のことで、そもそも今回の受給が適切だったのか、それとも不適切だったのかを社会の皆さんに対して納得いただけるまで説明をして、もし不適切だったのならば徹底した再発防止策をとらなければいけないと思います。申請した者が何人、返還したのが何人といった人数だけを発表するだけではなくて、ことの顛末とこれだけ多くの人が申請してしまった経緯を説明する必要もあるように思います。

今回のコロナ禍によって、いろいろな方が、いろいろな困難に直面されています。そういう厳しい現状を考えると、僕の感覚としては、もらえるものはもらっておこう、ではなく、むしろ率先して社会貢献をしていかなければならない立場なんじゃないかと。

そうしなければ、競馬界に対して嫌悪感を覚えられ、ひいては見放されてしまう可能性さえあるのではないでしょうか。

競馬界でも、海外では開催中止が相次いだと聞きます。そんな中、JRAの競馬は当初のスケジュールの通りに開催させていただき、感染予防を除けば普段通りの生活ができています。僕たちは、改めてそれを感謝しなければならないのではないか、と思います。

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