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西塚助手

ネットとの付き合いは慎重にしつつも、積極的にすべきだと思います


最近はツイッター、インスタグラムをはじめ、いろいろなSNSが拡がりを見せていて、競馬関係者ももちろん無関係ではありません。

先週日曜(3月7日)には、先月をもって騎手を引退された蛯名さんがインスタライブでトークショーを行い、ファンの皆さんとの交流をされたことが話題になりました。それ以外でも、騎手や調教師、厩舎スタッフの方々などが、いろいろな形で発信を行っています。

僕はこのコーナーを通してファンの皆さんと繋がっていますし、それ以外では少々ツイッターをやっています。僕自身もそうですし、競馬関係者がSNSなどを通して発信することは、基本的には賛成です。

一方で、ネットを通して問題が起きることもあります。先日、浦和所属の騎手2人が、競馬予想ファンが交流するオンラインサロンのオフ会に参加し、飲食などの提供を受けたとして、騎乗停止処分を受けました。

SNSやネットがより身近になったからこそ、そういったリスクも出てくるわけで、そういったことに競馬関係者が関わるべきじゃない、というご意見ももっともだと思います。

ただ、ファンの皆さんあっての競馬なわけです。僕自身の考えでは、競馬の魅力を伝えていくためにも、そういったツールを活用することも大事なんじゃないか、と思うんですよね。

もちろん、僕たちの立場上、特に気をつけなければいけないのも事実です。予想行為がNGなのは当然で、過去には炎上騒ぎもありました。

浦和の件がどういう状況だったのかは分かりませんが、競馬はいろいろな人が関わっていて、いろいろな人と知り合う機会があります。たとえばの話ですが、馬主さんの知り合いという人から“ちょっとネットで対談に出てくれませんか"という依頼を受けると、特に若い人間にとって、そこでお断りするのはなかなか難しいと思います。

昔は、そういうことも師匠である調教師が指導していました。それは、僕の祖父(西塚十勝元調教師)や父(西塚安夫元調教師)もそうでした。調教師と騎手という立場だけでなく、人間としての師弟関係があったんですよね。そういった関係を通して、周りの人間との付き合い方、相手を見極める力なども育てていたんです。厳しい指導もあったと思いますが、そこには愛情があって、信頼関係が築かれていたんです。

ですが、そういった師弟関係は、今ではまったくと言っていいほどなくなってしまいました。確かに、昔のやり方がすべて良いわけでもないでしょうし、今同じことをすると、問題にされる部分もあったかもしれません。

話が少し変わりますが、騎手と馬主さんの関係も、昔と今では変わってきています。昔は騎手と馬主さんが直接話をしたり、あるいは一緒に食事をしたりということは、僕が知る限りではほとんどなかったように思いますが、今では普通に行われています。

大手のオーナーブリーダーや馬主さんであれば違うかもしれませんが、多くの馬主さんは厩舎に馬を見に来たときに厩舎スタッフと食事をして、そこに騎手が同席する、ということが圧倒的に多かったはずです。僕自身も、父などと一緒に、そういう席で食事をした記憶があります。

このように、先ほど話したような調教師と騎手だけでなく、馬主さんと騎手の関係性も、時代とともに変わってきています。そこにネットが発達したことも伴い、対応が難しくなっていることもあるんじゃないでしょうか。

以前はSNSがありませんでしたから、たらればの話になってしまいますが、以前のような師弟関係があれば、ネットやSNSで問題が起こる可能性も低くなっていたんじゃないかな、とは思います。

そういう視点で見ると、今回の浦和の件は処分を受けてしまいましたが、これから気をつけるための良い機会と捉えてもらいたい、と思っています。

ネットやSNSは、上手く活用すればとても便利なものです。そのためにも、主催者側から勉強会を開くなど、何らかの施策があってもいいかもしれません。その上で僕としては、ネットとの関わり方は慎重にしつつも、積極的にやっていくべきではないか、と思っています。

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