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西塚助手

先週のG1・2レースの結果を受けて、馬の調整の難しさを痛感します


先週は皐月賞中山グランドJという注目のG1がふたつ行われ、日曜の皐月賞は武史(横山武騎手)が騎乗したエフフォーリアが無傷の4連勝を飾りました。

終始内を立ち回り、田辺さんが乗った2着のタイトルホルダーに3馬身差を付けるという強いレースぶり。武史も落ち着いて乗っているなあ、と思いながら観戦していました。

その皐月賞で、僕が個人的に気になっていたのは、1番人気に推されたダノンザキッドでした。といっても結果云々ではなく、その調整過程に注目していたんです。

というのも、ダノンザキッドは前哨戦の弥生賞ディープインパクト記念でそれまでになく折り合いを欠いた面を見せていて、レースまでどのような調整をして臨んでくるのか、気になったんですよね。具体的に言うと、1週前、そして当週を、簡単に言えば軽めの調整で通すのか、それとも強め~目一杯の調整を行うのか、ということです。

軽めの調整は、メンタル面でのプレッシャーは減りますが、その一方で心肺機能への負荷は弱くなります。

それに対して、強い調教を行うと、心配機能への負荷が強くなる一方で、メンタル面でのプレッシャーも増えますので、イレ込んでしまう危険性が高くなってくるわけです。一方で、敢えて強いプレッシャーを与えることでガス抜きができる、という考え方もあります。

これはもちろん、どちらが良いということはありません。それぞれの馬の状況に合わせて、携わる人がその馬のそれまでの調整過程や、過去に接した馬から得た経験則のなかで判断していくわけですよ。

今回のダノンザキッドは強い調教を行ってここに臨みましたが、残念ながら15着に敗れました。といっても、この調整過程が良いとか悪いとかではなく、携わっている人間にしかわからない部分があって、そう判断した理由は必ずあるはず、ということです。

馬に携わっている人間としてひとつ言えるのは、ダノンザキッドの調整過程、そしてレースを見ると、なかなか難しそうな馬だな、と感じます。いずれにしても、今回の着順が実力ではないでしょう。次走以降に向けてどう対応するのか、注目させていただきたいと思っています。

また、前日に行われた中山グランドJは、5連覇中だったオジュウチョウサンが5着に負けてしまいました。

昨年、一昨年のオジュウチョウサンは3月の阪神スプリングJから中4週での臨戦だったのに対し、今年は昨年11月の京都ジャンプSから5ヶ月ぶりでした。やはり久々ということで調整が難しかったのかもしれないな、と思っていましたが、レース後に骨折が判明したそうです。

実際、あの強いオジュウチョウサンとは思えないくらい、飛越のリズムが良くないように見えました。3着に敗れた前走もそうでしたが、どんなに強い馬でもいつかは負けてしまう、ということを見せつけられた思いがします。

この2レースの結果を改めて振り返ってみると、馬の調整は本当に難しいと痛感します。僕たちはそれまで接した馬、レースで得た経験を、次の馬に活かしていくことしかできないわけで、それが上手くいくとは限りません。しかし、その確率をできるだけ高めていくように努力することが、次の成功に繋がる、ということなのでしょう。

皆さんの立場で考えると、その馬がそれまでどのようなレースをしていたのか、その過程を踏まえて調教欄を見ると、何らかのヒントがあるのかもしれませんね。

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