独自視点で穴馬推奨!競馬予想支援情報【サラブレモバイル】

サラブレモバイル

メニュー

ログイン

西塚助手

【G1回顧】スプリンターズSで、勝ち馬以外にも気になった2頭とは?


いよいよ秋のG1シリーズが開幕。先週は日本でスプリンターズS、フランスでは凱旋門賞が行われました。今回は、この2レースについて話をさせていただきたいと思います。

スプリンターズSは、3歳馬ピクシーナイトが勝利しました。2枠4番という内目の枠から好位置を取って、そのまま良いリズムで運び、最後は2馬身差を付けて後続を封じ込めるという、まさにお手本のようなレース。強い競馬だったと思います。

3歳でスプリンターズSを勝ったのは、07年アストンマーチャン以来14年ぶりとなるようです。まだ3歳でこれだけのレースができたというのは、間違いなく強さの証明でしょう。

父モーリス、母父キングヘイローは古馬になって強くなった馬です。ここからの成長次第では、連覇を達成したロードカナロアやデュランダル、僕が所属している尾関厩舎のレッドファルクスと肩を並べる、さらには超えていく存在になる可能性もあるでしょう。その期待を抱かせるに十分な強さだったと思います。

今年のスプリンターズSの本当の評価は、ピクシーナイトの今後の活躍にかかっていると思います。

また、今年のスプリンターズSは、調教助手という僕の立場から見て、個人的に気になった馬が勝ち馬以外にも2頭いました。ビアンフェメイケイエールです。

まずはビアンフェです。映像を見てお気付きになった方もいらっしゃるかもしれませんが、“チェーンシャンク"という馬具を使用していたようです。

このチェーンシャンク、ムクチ(無口)の上からチェーンを付けたものなのですが、扱いがとても難しいといわれる馬具で、使い方をよく理解して、訓練している人でないと上手に使いこなせないものなんです。ムクチの上からチェーンシャンクを付けて、ゲート内で外すことになるので、ゲートは先入れになります。そのため枠入り不良馬には有効ですが、枠内駐立に不安のある馬には使いづらいです。

ちなみに僕は、チェーンシャンクを装着した馬を引いて歩くくらいはできても、本当の意味で使用することはできません。海外でも、種牡馬などを管理するときに使用されることが多いと聞きます。

今回は7着という結果になりましたが、僕個人として、チェーンシャンクを使用したゲートへのアプローチは、とても興味深いチャレンジだと思います。重賞3勝の実績馬で、実力があるのは間違いないですから、この経験がどう活きてくるのか、今後の対応も含めて、次走以降も注目したいと思っています。

もう1頭のメイケイエールは、スタート直後に頭を外に向けて逃げ気味になり、外にいた2頭の進路に影響を与える形になりました。

一見すると、乗っていた池添騎手が外に進路を取りたかったのか、とも思いましたが、JRAの発表によると、ハミ受けが不良になったために平地調教注意とのことでした。ただ、僕個人としては、このJRAの裁定は厳しいようにも思いました。

これまでも何度か話をしていますが、ハミは人間の意思を馬に伝えるための大事な馬具です。今回のメイケイエールも掛かる面を見せていたようですが、それでいながら4着に来ているわけですから、流れに乗ってからは、ある程度リズム良く走ることができていたということなのでしょう。

改めて力があることは示したと思いますし、こちらも今後どのように対応していくのか、興味深く見ていきたいと思っています。

最後に、その夜に行われた凱旋門賞です。今年も日本から2頭が参戦しましたが、残念ながら勝つことはできませんでした。

勝ったのは、日本でも現地でも人気薄だったトルカータータッソでした。ドイツ調教馬が勝つのは正直予想できませんでしたが、重馬場に対する適性を含め、すべてが噛み合った結果なのでしょう。

日本でも馬場状態は結果に大きく影響しますが、海外だとその影響がさらに大きくて、馬場状態が変われば競技そのものが違ってくる、くらいの印象なんですよね。今回も、もし馬場状態が良ければ、結果が大きく違っていた可能性は十分あると思います。

日本調教馬はまだ凱旋門賞に勝てていないわけで、どのような馬が向こうの馬場に合うのか、まだ最適解は見つけられていない現状です。適性がある馬を連れていき、準備が万全でも、今回のような馬場になればすべてが変わってしまう。本当に難しいと再認識させられる結果ではありますが、僕の立場としては日々の仕事に全力で取り組み、チャレンジを続けていくしかないんだと思います。

※西塚助手への質問、「指令」も募集中。競馬に関する質問、素朴な疑問をお送り下さい! 「こんな人と対談してほしい」などのリクエストも歓迎です!


TOPページに戻る